Kagaku to Seibutsu 56(10): 665-670 (2018)
解説
食品加工中におけるポリフェノールの化学変化ウーロン茶ポリフェノールの解明を目指して
Chemical Change of Polyphenols during Food Processing: The Elucidation of Oolong Tea Polyphenols
Published: 2018-09-20
ポリフェノール類とは,その名のとおり「たくさんの(Poly)」「フェノール基(Phenol)」をもつ化合物であり,芳香族環に2つ以上のフェノール基を有する化合物の総称である.ポリフェノール類は多くの植物に二次代謝成分として含まれており,自然界には8,000種類を超える化合物が存在すると言われている.また近年ではその生理的機能が注目されており,食品に含まれるポリフェノールの研究が進んでいる.本稿では,食品中のポリフェノールとして主に茶に含まれるカテキン類を挙げ,紅茶やウーロン茶への加工における化学的変化について解説する.
© 2018 Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
© 2018 公益社団法人日本農芸化学会
茶はコーヒーに次ぐ嗜好飲料の一つであり,世界中で消費されている.茶は,生葉からの加工方法の違いにより主に緑茶,ウーロン茶,紅茶の3種類に分類され,その違いは発酵工程にある.発酵というと,納豆やヨーグルトのように微生物によるものであると思いがちだが,茶葉における発酵は生茶葉に含まれるポリフェノールオキシダーゼという酵素によって行われる.緑茶では最初に生葉を釜で炒ることで酵素を失活させるため,未発酵となる.一方で,ウーロン茶や紅茶は酵素を失活させる前に発酵が実施され,その発酵の程度の差によりウーロン茶(半発酵)または紅茶(完全発酵)となる.
生茶葉においてポリフェノールと言えば,主にカテキン類とその関連物質を指す.その含有量や成分比は茶葉の品種や栽培方法によってさまざまであるが,近年ではその機能性が注目され,健康食品や特定保健用食品として利用されている.これらの成分は発酵過程で化学的変化を受けることが知られており,酵素により酸化的に変換・重合することで高分子ポリフェノールへと変化する.近年ではこれらの高分子ポリフェノールがもつ中性脂肪の低下,活性酸素の消去などの機能性が注目されている.しかしながら,ウーロン茶や紅茶といった発酵茶の研究は,緑茶の研究と比較してまだまだ乏しい.
その原因としては,高分子ポリフェノールは,含有量は多くても非常に複雑な化学構造をもつ混合物として含まれることが挙げられる.実際,発酵が進むにつれて茶葉中のカテキン量は減少し,緑茶においては約14%ほどであるのに対しウーロン茶や紅茶ではおよそ半分の5~7%であると言われており,生茶葉中の大部分のカテキンが発酵により変化していることがわかる(1)1) 村松敬一郎:“茶の科学”,朝倉書店,1991, p. 120..
天然物化学者にとって,植物などに含まれる成分をクロマトグラフィーなどの技術を用いて分離精製し,各種機器分析を用いて化学構造を決定するという一連の研究手法は王道と言える.しかしながらウーロン茶ポリフェノールは,一般的に用いられる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)において明確なピークとして検出されず分離精製が困難であり,含有量が多いにもかかわらずいまだその化学構造すら明らかになっていない.現在では,分離が比較的容易な低分子重合体の構造決定や,茶葉抽出物の直接的なMALDI-TOF-MSやNMRなどの機器分析結果から,高分子ポリフェノールの構造推定がさまざまな研究者によって日々行われている.しかしながら人工的な合成ポリマーと異なり,構成単位や結合様式が多様であり,科学的な根拠が十分であるとは言えない.
発酵茶葉中の高分子ポリフェノールは,生茶葉中に含まれるカテキン類が主に酸化重合することによって生成される(2)2) E. Haslam: Phytochemistry, 64, 61 (2003)..そのため,高分子ポリフェノールの生成メカニズム解明を目指したカテキン類の酸化実験が多くの研究者によって実施されている.その方法としては,酸化剤として酵素が用いられるパターンと酸化試薬が用いられるパターンの2種類がある.前者では,実際に茶葉に含まれるポリフェノールオキシダーゼのほか,そのほかの植物のチロシナーゼやラッカーゼ,植物のホモジネートが使用されることもある.後者では,フェリシアン化カリウムや塩化銅,そのほかさまざまな酸化試薬が使用される.このようにさまざまな酸化試薬が使われる背景には,それぞれのもつ酸化力などの違いを利用することで,なるべく限定された結合のものを合成し,単離・構造決定を容易にする狙いがある.
そこで筆者らは,科学的根拠に基づいた発酵茶に含まれる低分子のポリフェノール関連物質の酸化メカニズムの解明を目指し,反応物をコントロールし易い有機化学的なアプローチから検討を行ってきたので紹介する.
ウーロンテアニン類は,1988年に橋本らによってウーロン茶から単離・構造決定された,カテキン類である(−)-epicgalloatechin gallate(2:以下EGCg)または(−)-epigallocatechin(1:EGC)が酸化的に二量化した化合物である(3)3) F. Hashimoto, G. Nonaka & I. Nishioka: Chem. Pharm. Bull. (Tokyo), 36, 1676 (1988)..五員環を含む特徴的な部分構造を有しており,その化学構造が近年,田中らによって訂正されている(4)4) Y. Matsuo, F. Tadakuma, T. Shii, Y. Saito & T. Tanaka: Tetrahedron, 71, 2540 (2015)..同様の構造単位をもつテアシネンシン類がウーロン茶葉5.0 kgから1 g以上得られているのに対し,ウーロンテアニン類は僅か9 mgほどしか得られていない微量成分である(図1図1■カテキン類およびウーロン茶中ポリフェノール2量体の化学構造).
このような二量体は,ポリフェノールの高分子化における一つの中間体として位置づけることができる.ウーロンテアニン類がカテキンの重合化の際の反応中間体の一つであると仮定すると,その反応機構の解明は高分子ポリフェノールの構造を理解するうえで重要である.そこで筆者らは,ウーロンテアニン類の生成反応について詳細に検討を行ってきたので,紹介する.
カテキン類の化学酸化反応における酸化試薬としては,先に述べたようにさまざまなものが知られている.特に,1964年に滝野らにより紅茶色素テアフラビンの合成が報告されており,K3Fe(CN)6/K2CO3が用いられている(5)5) Y. Takino, H. Imagawa, H. Horikawa & A. Tanaka: Agric. Biol. Chem., 28, 64 (1964)..しかし,EGCgのみをこの条件で酸化すると,ウーロンテアニンが生成するもののその収率は非常に低く,結合位置が異なる別の二量体が生成した.そのため,ウーロンテアニンの生成量を指標にさまざまな酸化試薬を用いて反応を検討したところ,塩化銅を用いた際に比較的良い収率で得られることが明らかとなった.そこで,EGCgまたはEGCについて,酸化試薬として塩化銅を使用した酸化モデル系を用い,反応の詳細を検討した.その結果,ウーロンテアニンへの反応は1段階ではなく,酸化,加熱,水との反応の3段階を経ていることが判明した.
次に,反応機構を明らかとするために,各段階の中間体,IおよびIIについて構造解析を行った.中間体Iは,MSおよび各種NMRの結果から,dehydrotheasinensin類(6)であると決定した.これは,先述したテアシネンシン類の中間体としても報告されている化合物であり,ウーロンテアニン類とテアシネンシン類は同じ中間体を経て生成することが示された(6)6) T. Shii, M. Miyamoto, Y. Matsuo, T. Tanaka & I. Kouno: Chem. Pharm. Bull. (Tokyo), 59, 1183 (2011)..
中間体IIは,中間体Iであるdehydrotheasinensin類を有機溶剤中で加熱することで得られた.MALDI-TOF-MSを測定したところ,分子イオンピークが中間体Iから-18 Daで検出されたことから,中間体Iのもつヘミアセタール構造が加熱によって脱水し,ケトンへ変換されたものと予想した.13C-NMRを測定したところ,予想どおりヘミアセタールの消失が確認された.しかしながら推定構造では分子内にケトンが2つ存在するのにもかかわらず,ケトンに相当するピークは一つしか観察されず,その代わりに160 ppm付近にエステルと推定される新たなシグナルが観察された.
そこで,赤外分光法(FT-IR)を用いた分析を行った.FT-IRは,分子中にどのような種類の結合や官能基が存在するのかを知る手法の一つである.中間体IIは溶解性が悪いこと,水と容易に反応してウーロンテアニンへ変換してしまうことから,粉末試料のまま測定が可能なヌジョール法を用いて測定した.ヌジョール法は粉末試料を流動パラフィン(ヌジョール)に練り込ませて測定する方法である.ヌジョールに由来する吸収も検出されるため,3,000~2,800および1,500~1,300 cm−1の領域の評価ができないことが難点ではあるが,今回のようにカルボニル基付近を観察することは可能である.中間体IおよびIIのFT-IRの分析結果を比較したところ,1,767 cm−1の吸収が新たに見られた.13C-NMRの結果と合わせると,中間体IからIIへの反応では,新たにエステル構造が形成されたと考えられ,中間体IIは当初予想していたヘミアセタール部分が脱水した構造ではないことが明らかとなった.
13C-NMRからケトン基を一つ有すると推測されたため,構造決定のための誘導化反応としてNaBH4による還元反応を行った.メタノールに溶解し,約1当量のNaBH4を加えて室温で反応させた.生成した3つの化合物のうち,主生成物を各種機器分析に供した結果,13C-NMRではケトン基を示すシグナルが見られ,ケトン基が還元されていないことが判明した.その代わりに中間体IIに見られていた160 ppm付近のシグナルが消失し,新たにアセタールを示すシグナルが見られた.これらの結果に加え,各種2D-NMRおよび MALDI-TOF-MSの結果から,還元された化合物はエステルが1段階還元されて生成した化合物であると決定された.さらに,この還元体の構造から,中間体IIはラクトン構造を有する化合物であると決定し,pro-oolongtheanin類(7)と命名した(図2図2■ウーロンテアニンの生成メカニズム).
NaBH4は弱い還元剤であり,アルデヒドやケトンを還元する反応が一般的によく知られているが,エステルやラクトンの還元には大過剰の試薬または加熱を必要とするとされている(7, 8)7) M. L. Wolfrom & H. B. Wood: J. Am. Chem. Soc., 73, 2933 (1951).8) M. L. Wolfrom & K. Anno: J. Am. Chem. Soc., 74, 5583 (1952)..一方,誘導化反応は約1当量の試薬を用いて室温にて行っており,決して厳しい条件ではない.しかしながら,ケトンが存在するにもかかわらずラクトンが優先的に還元されるという結果であった.NaBH4によるラクトンの還元反応の例として,中西らによる報告がある.Ginkgolideは,α位に酸素原子をもつラクトン骨格を2つ有する化合物であるが,1当量のNaBH4を用いて室温で処理したところ,ラクトールが得られたと彼らは報告している(9)9) K. Tanaka, K. D. Kester, N. Berova & K. Nakanishi: Tetrahedron Lett., 46, 531 (2005)..類似した反応条件や構造から,これと同じ現象が中間体IIの還元でも起きたと考えられた.中間体IIはラクトンのα位に水酸基を有する.したがって,NaBH4がα-水酸基とラクトンのカルボニル基の間で錯体を形成しやすくなり,水素によるラクトンへの求核付加が促進され,ラクトールが生成したと考えられた.このα-水酸基はケトンに対してもα位であるが,このα-水酸基はラクトンのカルボニル基とほぼ同一平面を取っているため,ラクトンのカルボニル基と錯体を形成したものと考えている.
得られたpro-oolongtheanin(7)は,水で処理すると容易にウーロンテアニン類(8)へと変換される.水の代わりにメタノールを用いて反応を行った場合,エステル部分にメタノールが付加して開環し,環を巻き直した化合物(9)が生成することが確認された.これと同じような反応が水でも生じると考えると,中間体IIIが存在すると考えられる(図3図3■中間体IIの誘導化反応).
これらの中間体の構造から,ウーロンテアニン類は以下の機構から生成していると推測している(10)10) S. Hirose, K. Tomatsu & E. Yanase: Tetrahedron Lett., 54, 7040 (2013)..
このようにカテキン類の酸化反応研究において酸化試薬を使用することにより,反応のコントロールが容易となり,また水系以外の溶媒が使用できるため,反応中間体を得ることができた.さらにその結果に基づいて推定メカニズムの提案を行った.しかしながら実際の茶葉中での反応環境とは異なるため,同じような反応が起きているかについてのさらなる研究が必要であると言える.
これまで述べた方法により,ウーロンテアニン類が合成できることが明らかとなった.しかしながら,EGCg由来のoolongtheanin-3′-O-gallate(3)の収率が約40%であるのに対し,EGC由来のdesgalloyloolongtheanin(4)は24%であった.これは,desgalloyl pro-oolongtheanin(7)と水の反応をHPLCで追跡すると,目的物である4以外にもピークが一つ検出され,これが低収率の原因であると予想された.このピークを副生成物と予想してHPLCによる分取を行い,構造解析のために重アセトン溶媒中で各種NMR分析を行ったが,4と全く同じピークが得られた.一方,この化合物を重水に溶解して同様に各種NMR分析を実施したところ,2種類の混合物として観察された.これらのことから,ウーロンテアニン類は水中で平衡混合物として存在する可能性が示された.
先にも述べたようにウーロンテアニン類は近年,田中らによってその化学構造が訂正されており,その際には水素-重水素置換を利用したNMRによる手法が用いられている(4)4) Y. Matsuo, F. Tadakuma, T. Shii, Y. Saito & T. Tanaka: Tetrahedron, 71, 2540 (2015)..13C-NMRにおいて,–OH基(水酸基)を有する炭素原子は,–OD基(水酸基のHが重水素Dで置き換わった形)を有する炭素原子とは異なる化学シフトを示す.したがって,重水と重水/軽水で測定した13C-NMRデータを比較することで,–OH基が結合している炭素原子を見分けることができる.
この手法を用いて構造解析を行った結果,面白いことに,もともと橋本らによって提唱されていた構造bと田中らによって訂正された構造aが,水中で平衡体として存在することが判明した(図4図4■水中における平衡反応).このような平衡はメタノールやエタノール中では生じなかった.平衡体の構造では,C-4‴位の水酸基がC-3‴位のケトン基と同一平面上にないためケトン基と水素結合を作らず水酸基がむき出しになるため,極性の高い水中でこのような構造を取るものと考えられた.また,その平衡体の存在比は,ガレート基の有無によって異なることも明らかとなっている(11)11) S. Hirose, K. Ogawa & E. Yanase: Tetrahedron Lett., 57, 2067 (2016)..
われわれが茶として消費するときには,成分が水中に抽出された状態で摂取するため,実際には平衡体の構造が生理的機能に大きく影響している可能性がある.
前述したウーロンテアニン類がカテキンの高分子化の反応中間体の一つであると仮定するならば,その反応性の解明は発酵茶葉中の高分子ポリフェノールの構造を理解するうえで重要である.そこで,ウーロンテアニン類のさらなる酸化反応を試みた.その結果,予想に反して目立った重合化は見られず,分子内環化反応が生じていることが明らかとなった.
さらに,カテキン-ウーロンテアニン類の複合体の生成を予想し,カテキンとの競合的な酸化反応を試みた.1と4を共存下にて,K3Fe(CN)6/K2CO3を用いて酸化反応を行ったところ,反応開始直後から1が速やかに減少したのに対し,4の減少はほとんど見られず,1が消失後に4が減少する様子がHPLCにて観察された.新しく生成した化合物はいずれも1同士の酸化物,あるいは4の分子内環化物であり,お互いが反応した化合物は得られなかった.
本稿では有機化学的手法を用いた発酵茶高分子ポリフェノールの構造研究の一例として,ウーロンテアニン類の生成機構およびその反応性について紹介した.
高分子ポリフェノール解明の足がかりとして比較的低分子なポリフェノールについて研究を進めることで,その反応中間体を特定することができた.またこの過程でウーロンテアニン類の効率的な合成法が確立できたことから,今後その機能性の研究がさらに進むものと期待している.
一方で,ウーロンテアニン類を高分子ポリフェノールの中間体として捉えた場合,残念ながらその反応性はカテキン類に比べて非常に低いことが判明している.このことから,ウーロン茶高分子ポリフェノールの生成は,ウーロンテアニン類やテアシネンシン類のような2量体がさらに酸化重合して高分子化するのではない可能性があり,これらの低分子ポリフェノールはむしろ安定型な副生成物として高分子化のメインルートからは外れた存在である可能性が示唆された.本稿では触れていないが,カテキン類の1種である(−)-epicatechinの酸化実験を行った場合には,ウーロンテアニン類やテアシネンシン類のようなB環部同士の結合ではなく,A環部の求核性に由来するA–B環間の縮合生成物が主に得られる結果となっている(12)12) K. Uchida, K. Ogawa & E. Yanase: Molecules, 21, 273 (2016)..これらのことから,発酵茶の高分子ポリフェノールの生成は,ウーロンテアニン類のような2量体は経由しておらず,別ルート,たとえばカテキン類のB環部とA環部が関与した酸化重合体である可能性があるのではないかと考えている.
茶に限らず,ポリフェノールは非常に多くの食品に含まれており,それらは一様に機能性が注目されている.しがしながらポリフェノールは酸化反応などの化学的な変化を受けやすく,いまだ化学的に未解明な部分の多い化合物である.今後の高分子ポリフェノールの構造研究では,実際の高分子ポリフェノール側からの構造解析が重要となると予想される.抽出により得られた高分子ポリフェノールの部分構造を直接的に探るための,選択的な加水分解反応の開発も一つの解決策となるだろう.
以上のように,食品に含まれるポリフェノールの解明については,まだ多くの未知なる部分が残されている.今後も,さまざまなアプローチによる,科学的な根拠に基づいた研究の発展が期待される.
Reference
1) 村松敬一郎:“茶の科学”,朝倉書店,1991, p. 120.
2) E. Haslam: Phytochemistry, 64, 61 (2003).
3) F. Hashimoto, G. Nonaka & I. Nishioka: Chem. Pharm. Bull. (Tokyo), 36, 1676 (1988).
4) Y. Matsuo, F. Tadakuma, T. Shii, Y. Saito & T. Tanaka: Tetrahedron, 71, 2540 (2015).
5) Y. Takino, H. Imagawa, H. Horikawa & A. Tanaka: Agric. Biol. Chem., 28, 64 (1964).
7) M. L. Wolfrom & H. B. Wood: J. Am. Chem. Soc., 73, 2933 (1951).
8) M. L. Wolfrom & K. Anno: J. Am. Chem. Soc., 74, 5583 (1952).
9) K. Tanaka, K. D. Kester, N. Berova & K. Nakanishi: Tetrahedron Lett., 46, 531 (2005).
10) S. Hirose, K. Tomatsu & E. Yanase: Tetrahedron Lett., 54, 7040 (2013).
11) S. Hirose, K. Ogawa & E. Yanase: Tetrahedron Lett., 57, 2067 (2016).
12) K. Uchida, K. Ogawa & E. Yanase: Molecules, 21, 273 (2016).