Kagaku to Seibutsu 57(2): 102-107 (2019)
解説
微量成分として存在するフラバン-3-オール誘導体の合成と機能性評価研究微量成分として含まれる化合物の機能性は無視できるのだろうか?
Organic Synthesis and Functional Evaluation of Minor Components of Flavan-3-ol Derivatives: Is the Functionality of Compounds Contained as Minor Components Negligible?
Published: 2019-01-20
リンゴポリフェノール,カカオポリフェノール,赤ワインポリフェノール,お茶カテキン等の主な成分は,フラバン-3-オール誘導体と呼ばれるフラボノイド(1)の一種である.多くの植物中に存在し,特に果物類に多く含まれることでも知られる.これらの化合物はさまざまな生物活性を示すことから多くの機能性研究の成果が報告されているが,主に研究されているのは植物から抽出した混合物,あるいは市販されている化合物群であり,同時に含まれるはずの微量成分を用いた研究例は少ない.筆者はこれまで主に,市販されていない,または,植物体から単離することが難しいフラバン-3-オール誘導体の有機合成研究を行い,構造–活性相関研究を行ってきた.
© 2019 Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
© 2019 公益社団法人日本農芸化学会
ポリフェノール化合物のなかでも,図1図1■フラボノイドの基本骨格に示したような3環性の基本骨格をもつ化合物群をフラボノイドと呼ぶ(1~3)1) 武田幸作,齋藤規夫,岩科 司:“植物色素 フラボノイド”,文一総合出版,2013.2) J. B. Harborne: “The flavonoids: advances in research from 1986,” Chapman and Hall, 1993.3) J. B. Harborne & H. Baxter H. “The handbook of natural flavonoids,” Wiley, 1999..フラボノイドにはさまざまな化合物群が属しているが,その代表的なフラボノイドの基本構造を図2図2■代表的なフラボノイドの基本構造に示した.フラボノイド基本構造のA環,B環が水酸基で置換され,それらの水酸基はさらにメチル基や糖などによって修飾されるため,類縁体の数は極めて多い.
多様な構造をもつフラボノイドのなかで,筆者は3位に水酸基をもつ化合物群であるフラバン-3-オール誘導体に注目して研究を行ってきた.フラバン-3-オールは,2位と3位に光学活性な炭素をもち,さらに4位のアリール位でもう1分子と縮合しオリゴマー構造をとることができる.このオリゴマーはプロアントシアニジンと呼ばれ,前述したリンゴポリフェノール,カカオポリフェノール,赤ワインポリフェノールなどの主成分で縮合型タンニンとして知られる.フラバン-3-オール構造の2位,3位に起因する異性体に加え,縮合によって新たに生成した4位の立体によって異性体の数がさらに増加する.そのうえ,4位と縮合するもう1分子との縮合位置や,縮合する数(オリゴマーの長さ)によっても多様性が生じる.それに加えて,図3図3■バラエティーに富むプロアントシアニジンに示したような枝分かれや,分子内で環化した誘導体も存在する.このようにフラバン-3-オール誘導体は,どこから手をつけるべきか迷うほどの化合物の多様性をもち,それが筆者の興味をひいたのである.
さらに,フラバン-3-オール誘導体の特徴の一つとして,それぞれ純粋な化合物の状態まで精製するのが困難なことが挙げられる.それは,さまざまな異性体の化学的な性質が類似しており,それらが混合物として同時に存在することが多く,化合物の化学的性質を用いた分離法では単離が困難なためである.また,微量成分に関しては,各化合物を単離できたとしても生物活性測定に十分な量を確保することが難しい場合が多い.
文献調査を行ったところ,単離しやすい化合物や混合物での機能性解析は多いが,入手が難しい化合物のラインナップをそろえて研究している例が比較的少ないと考えられた.類似の化合物の混合物で,かつ,それぞれ分離が難しいとなると,構造–活性相関研究に必要な化合物を効率的に集めることは難しい.これらの背景から,天然には存在するが微量成分であるため簡単に入手できない化合物群,あるいは,構造から推測して天然に存在する可能性がある化合物群(単離報告がない)を有機合成にてそろえて構造–活性相関研究を行うことで,フラバン-3-オール誘導体の機能性解析を効率的に進めることができると考えた(4~6)4) A. Saito, Y. Mizushina, A. Tanaka & N. Nakajima: Tetrahedron, 65, 7422 (2009).5) S. Okamoto, S. Ishihara, T. Okamoto, S. Doi, K. Harui, Y. Higashino, T. Kawasaki, N. Nakajima & A. Saito: Molecules, 19, 1775 (2014).6) Y. Hamada, S. Takano, Y. Ayano, M. Tokunaga, T. Koashi, S. Okamoto, S. Doi, M. Ishida, T. Kawasaki, M. Hamada et al.: Molecules, 20, 18870 (2015)..もちろんこれはわれわれだけではなく,有機合成でフラバン-3-オール誘導体の微量成分を確保し機能性を解明しようとしている研究者により,多くの素晴らしい論文が発表されている(7~13)7) K. Oyama, K. Yoshida & T. Kondo: Curr. Org. Chem., 15, 2011 (2011).8) D. Ferreira & C. M. Coleman: Planta Med., 77, 1071 (2011).9) H. Makabe: Heterocycles, 87, 2225 (2013).10) G. Watanabe, K. Ohmori & K. Suzuki: Chem. Commun. (Camb.), 49, 5210 (2013).11) G. Watanabe, K. Ohmori & K. Suzuki: Chem. Commun. (Camb.), 50, 14371 (2014).12) Y. Ito, K. Ohmori & K. Suzuki: Angew. Chem. Int. Ed., 53, 10129 (2014).13) M. Ichikawa, S. Yamamoto, C. Ishihara, S. Nonobe, Y. Hattori, K. Umezawa, H. Fujii & H. Makabe: Tetrahedron, 74, 3534 (2018)..
実際に合成研究を行ってみると,これらの化合物を扱う難しさは構造決定においても実感できた.フラバン-3-オール誘導体の単量体の場合においても,修飾位置の確認が極めて難しい.筆者は基本的に有機合成で化合物を確保しているため,修飾位置はあらかじめ計画して合成しているが,それでも構造確認に時間がかかる.また,この化合物群は結晶化しにくい傾向があるため,主に構造確認は核磁気共鳴装置(NMR: Nuclear Magnetic Resonance)を用いて行っているが,類似の化合物間の区別がつきにくいことが多いうえ,合成で用いる保護基の転位(フェノール性水酸基の保護基が,反応条件によってはほかの場所に移動してしまう)が起こることもある.さらに,オリゴマー構造をもつプロアントシアニジンの一部の化合物群は,NMR測定においてピークのブロードニング現象(通常はシャープなピーク形状であるはずが,幅が広いピークとして検出される)がおこる.このブロードニング現象は文献や書籍でもしばしば報告されている周知の事実であるが(1)1) 武田幸作,齋藤規夫,岩科 司:“植物色素 フラボノイド”,文一総合出版,2013.,オリゴマーを構成するフラバン-3-オールユニットの組み合わせによって起こったり起こらなかったりする.筆者が経験した限りでは,図4図4■基本的なプロアントシアニジンの構造のように化合物の構造を記載した場合,2,3-cis型のフラバン-3-オールが一番上のユニットとして存在したとき,多くの化合物でブロードニング現象が見られた.図5図5■NMRのブロードニング現象が起きやすい構造にブロードニング現象が起こりやすい構造の一例を示したが,上部ユニットが2,3-cis型であれば,下部ユニットが2,3-cis型,2,3-trans型のどちらでも見られた.また,合成中間体のフェノール性水酸基を保護基で保護している場合でも同様な現象が起こることもある.このブロードニング現象は,フラバン-3-オールが縮合した4位と8位の間の結合の回転によるものであり,一部の立体や構造が化合物全体の動きに影響していることを示唆していると考えている.また,この軸回転によって回転異性体がNMR上で検出される.
合成中間体では,時折この回転異性体が薄層クロマトグラフィー(TLC)上で分離されることがあり,どのような官能基で回転が止まるのか,あるいは,回転しにくいのか,この回転のしやすさが機能性に影響するのか,なども興味深い.
このように,フラバン-3-オール誘導体には化学的な興味深い特徴が多く,それらの化学的性質がどのように生物に対して影響するのか確認していきたいと考え,この化合物群を選び研究を続けている.具体的には,水酸基の数や立体,回転のしやすさが生物活性にどう影響するのか,どのようにタンパク質に対して相互作用するのか,など,詳細な構造–活性相関研究を行い検討している.有機合成にさわったことがあるわれわれにとって,立体の違いや水酸基の数の違いは一般的に想像するよりもはるかに大きなものに感じられる.紙の上では平面に見えるが,実際の化合物は3次元構造をもち,かつ,それが相手(タンパク質)の構造に合わせて動きながら相互作用していく.そのような現象を化学的に追跡したいと考えて現在もコツコツと研究を進めている.もちろん,生物にとって,そのような立体が本当に重要なのかは定かではない.定かではないのだから調べたいという研究者としての純粋な興味が一番大きな理由である.微量成分として存在する化合物が主成分として存在する化合物よりも10倍活性が高いならば,その化合物の存在は無視できないはずであるし食品の機能性にとって重要だと考えている.
フラバン-3-オール誘導体の機能性については,複数のフェノール性水酸基に起因する抗酸化活性をはじめとして,さまざまな機能性に関する報告が多数存在する.その中で筆者が注目しているのは,フラバン-3-オール誘導体とタンパク質との直接的・選択的な相互作用によって引き起こされる機能性研究である.フラバン-3-オール誘導体の多くは,タンパク質に対して非特異的な吸着が起こるとされ,むしろその非特異的なタンパク質への吸着する性質を利用して,フラバン-3-オールが縮合したプロアントシアニジンを古くから皮なめしに用いてきた.それゆえ一般的に,ポリフェノール化合物が受容体に「選択的」に結合して機能性を発揮するというイメージが弱かった.非特異的なタンパク質への吸着はポリフェノール化合物のバイオアベイラビリティー(生物学的利用能:投与した化合物が全身にどれだけ循環するか)(14)14) M. D’Archivio, C. Filesi, R. Varì, B. Scazzocchio & R. Masella: Int. J. Mol. Sci., 11, 1321 (2010).を低くしている要因の一つとなっている.そのなかで,図6図6■お茶カテキンEGCGに示したお茶カテキンと呼ばれる(−)-エピガロカテキンガレート(EGCG)(1)が,細胞外マトリックス上の67 kDaラミニン受容体を介してがん細胞に対して細胞毒性を発揮するという報告(15, 16)15) H. Tachibana, K. Koga, Y. Fujimura & K. Yamada: Nat. Struct. Mol. Biol., 11, 380 (2004).16) 立花宏文:Functional Food, 8, 42 (2014).は,その後のフラバン-3-オール研究に大きな影響を及ぼした.選択的にタンパク質に結合する可能性があるならば,機能性の発揮は,化合物のより微細な化合物の立体や官能基に大きく影響を受けるはずで,詳細で網羅的な構造–活性相関研究が極めて重要になるはずである.
一方で,フラバン-3-オール誘導体の安定性もバイオアベイラビリティーにおいて大きな問題となっている.フラバン-3-オール誘導体が生体内で代謝されてほかの化合物に変換されることに加えて,生物活性を測定するバッファー中などで化合物自体が不安定で構造が変化,あるいは,一部分解されていることもしばしば起こる.すなわち,植物体に含まれる化合物そのもので研究を行うだけでは,その機能性を完全に評価することができない可能性がある.われわれはこれまで合成したフラバン-3-オール誘導体の機能性を培養細胞レベルにて評価してきたが,最近,細胞に対して高い毒性を示す化合物群も細胞の培養液中で既に化合物が変換されていることがわかってきた.これは純粋な化合物を用いてアッセイをしていても,化合物そのものの機能を測定しているのか,変換された化合物群の機能性を測定しているのか判別が難しいことを示している.あるいは混合物で複雑に相互作用して機能性を発揮している可能性もある(17)17) A. Saito et al., 投稿準備中..フラバン-3-オールがカチオン化されたアントシアニンについては,ごく最近,細胞を培養する培地であるダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中における化合物の安定性についての報告があり(18)18) J. Zhang, F. Giampieri, S. Afrin, M. Battino, X. Zheng & P. Reboredo-Rodriguez: Int. J. Food Sci. Nutr., (2018), doi:10.1080/09637486.2018.1506753.,そのなかでアントシアニン系化合物の生物活性試験は化合物の安定性の試験も同時に行うことが重要だと結論づけられている.
もともと食品に含まれるこれらフラバン-3-オール誘導体は,混合物として摂取され,混合物として機能性を発揮する.筆者はその詳細な機能性をひとつひとつ証明したいと考え,純粋な化合物を有機合成して確保し検討してきたが,ここにきて,純粋な化合物で検討を行っても最終的には混合物であったという,機能性の本質がなかなか見えてこないといったループに直面している.食品に含まれるポリフェノール化合物はその化合物の性質からいわゆる薬にはなりにくい(19)19) Carmille G. Wermuth: “最新創薬化学”上巻 改訂2版,テクノミック,2004..一方で,機能性は確実にあるのであるから,混合物での機能性証明でよいのかもしれない.ただ,その機能性発揮について,詳細なメカニズムの解明がなされるならば,もっと応用の幅が広がり食品の機能性の利用がしやすくなると考え今後もさらに検討を重ねるつもりである.
現在でもフラバン-3-オール誘導体の新規化合物の単離や,植物ごとの含有量に関する研究が多数報告され続けている.一方で,気軽に生物活性試験に使用できる安価な試薬としてのフラバン-3-オール誘導体の化合物ラインナップは多いとはいえない.研究対象としている植物体から,構造-活性相関研究に適した化合物群が同時に得られる場合は幸運だが,そういった例は少ない.フラバン-3-オール誘導体は比較的単純な構造をもっているにもかかわらず異性体が多く,好ましい活性が得られた化合物に対して適したコントロール(そのアッセイで活性を示さない)を選ぶのが難しい.そのため,(有機化学的な観点から見ると)似ているようで似ていない市販の化合物をアッセイのコントロール化合物として用いざるを得ない場合が多い.前項で述べたように,もしフラバン-3-オール誘導体が選択的なタンパク質との相互作用により機能性を発揮している場合は,構造的に類似していて,かつ,そのアッセイにおいて活性が低い化合物がコントロール化合物としてより適していると考えられる.また,構造が類似していて活性が中程度の化合物も,活性発揮に必要な構造を考察するために有用である.二次代謝産物の生合成ルートから考察すると類似の化合物が微量にでも同時に含まれる可能性は大いにある.有機化合物は水酸基一つ,官能基一つの違いでも水への溶解度,生体分子への相互作用のしやすさが異なると予想されるため,その生物活性を評価するためにはコントロールとして用いる化合物の選択が極めて重要になる.フラバン-3-オール誘導体は前述のように単純な構造をもつ化合物が多く,合成研究のターゲットとしてはあまり面白くない(合成していてドキドキハラハラしない)うえ,活性を示さない化合物の合成だけでは論文化することも難しい.しかし,あると便利で,合成でしか得られない化合物群であるのだから,合成して必要なところに提供できるように準備していけば有用な化合物群となるはずである.
また,単離.構造決定についても,類似の化合物の標準サンプルや化合物データが存在すると便利である.高性能な液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)をもつ研究室であれば単離が難しい微量成分でも構造決定は比較的容易だと思うが,このご時世,当研究室を含めなかなかそういった研究環境を準備できない場合も多い.筆者が保有する化合物のスペクトルや,性質が似ているが構造が異なる化合物のデータおよび化合物そのものは,化合物の同定を容易にするのに役立つ.たとえば,加水分解型,および,縮合型の両ポリフェノール化合物を多く含むラズベリーは,フラバン-3-オール誘導体として図7図7■ラズベリーに含まれる化合物群に示した2量体のプロシアニジン-B4(2)とその構成単位の(+)-カテキン(3),(−)-エピカテキン(4)を含む(文献既知)(1)1) 武田幸作,齋藤規夫,岩科 司:“植物色素 フラボノイド”,文一総合出版,2013..プロシアニジン-B4(2)が生合成されていて,かつ,(+)-カテキンを含むならば,その生合成ルートから考えてプロシアニジン-B3(5)(図8図8■プロシアニジン-B3の構造)も微量成分として検出されても不思議はないが,実際に検討してみた結果,やはり検出されなかった.筆者はこれらプロシアニジン系化合物のラインナップを合成した標準サンプルとしてもっており,液体クロマトグラフの比較のみで構造や含有量をほぼ確認することができる.実際はこのようなフラバン-3-オール2量体に関しては入手がそれほど難しくないが,それ以上のオリゴマーや修飾化合物については,ほとんど入手できない.一方で,さまざまなデータベースが充実してきており,かずさDNA研究所では食品に含まれる成分のLC/MSによるメタボローム解析で分析したデータが集積・公開され(20)20) KOMICS: 食品メタボロームレポジトリ,http://metabolites.in/foods/ (2017).,タンデムMSデータからアグリコンを予想できるソフトも開発され公開されている(21)21) KOMICS: FlavonoidSearch, http://www.kazusa.or.jp/komics/software/FlavonoidSearch (2017)..このように食品に含まれるフラボノイドをはじめとする微量成分の分析や構造決定は,食品の機能性解析などにとって重要であり,いかにして容易に情報を得るかに関して研究が進められている.現在,さまざまな化合物に関する情報が蓄積しているが,微量成分として存在する化合物群,あるいは,存在が予想される化合物群の生の化合物のデータは必要だと考えられる.筆者は今後も有機合成を通じてこのような知見に協力し社会に貢献していきたい.
筆者は,フラバン-3-オール誘導体について単離例があるもの・ないものにこだわらずさまざまな化合物について合成を行い,その手法や化合物データ.化合物そのものをストックしている.本解説の副タイトルとした「微量成分の機能性は無視できるのか」という疑問は,研究を進めながらも常に考え続けているテーマである.結論としては無視できないと主張したいし,筆者らが行っている研究は役に立つと考えているが,それは本研究において今後どのような成果がでるかにかかっているのだと思う.もし,必要なネガティブ.コントロール化合物がでた場合など,ぜひ一声かけていただきたい.
Acknowledgments
本フラバン-3-オール誘導体に関する研究は,2000年に博士号取得したのち単身富山県に向かい富山県立大学にて立ち上げたものです.今振り返っても通常あり得ないくらい自由に研究をさせてくださった富山県立大学の諸先生方,および,本研究立ち上げにご尽力くださった東北大学農学部農芸化学科の諸先生方に心から感謝申し上げます.2005年から所属させていただいた理化学研究所長田抗生物質研究室の長田裕之主任研究員をはじめとする室員の方々のご指導がなければ本解説に記載したような考えには至りませんでした.また,本研究は,生研センター イノベーション創出基礎的研究推進事業(技術シーズ開発型研究若手研究者育成枠Aタイプ)によりご支援いただいたものです.ここに感謝申し上げます.
Reference
1) 武田幸作,齋藤規夫,岩科 司:“植物色素 フラボノイド”,文一総合出版,2013.
2) J. B. Harborne: “The flavonoids: advances in research from 1986,” Chapman and Hall, 1993.
3) J. B. Harborne & H. Baxter H. “The handbook of natural flavonoids,” Wiley, 1999.
4) A. Saito, Y. Mizushina, A. Tanaka & N. Nakajima: Tetrahedron, 65, 7422 (2009).
7) K. Oyama, K. Yoshida & T. Kondo: Curr. Org. Chem., 15, 2011 (2011).
8) D. Ferreira & C. M. Coleman: Planta Med., 77, 1071 (2011).
9) H. Makabe: Heterocycles, 87, 2225 (2013).
10) G. Watanabe, K. Ohmori & K. Suzuki: Chem. Commun. (Camb.), 49, 5210 (2013).
11) G. Watanabe, K. Ohmori & K. Suzuki: Chem. Commun. (Camb.), 50, 14371 (2014).
12) Y. Ito, K. Ohmori & K. Suzuki: Angew. Chem. Int. Ed., 53, 10129 (2014).
15) H. Tachibana, K. Koga, Y. Fujimura & K. Yamada: Nat. Struct. Mol. Biol., 11, 380 (2004).
16) 立花宏文:Functional Food, 8, 42 (2014).
17) A. Saito et al., 投稿準備中.
18) J. Zhang, F. Giampieri, S. Afrin, M. Battino, X. Zheng & P. Reboredo-Rodriguez: Int. J. Food Sci. Nutr., (2018), doi:10.1080/09637486.2018.1506753.
19) Carmille G. Wermuth: “最新創薬化学”上巻 改訂2版,テクノミック,2004.
20) KOMICS: 食品メタボロームレポジトリ,http://metabolites.in/foods/ (2017).
21) KOMICS: FlavonoidSearch, http://www.kazusa.or.jp/komics/software/FlavonoidSearch (2017).