解説

バクテリア細胞への物質導入システムの確立微生物研究における細胞工学とゲノム工学の融合へ向けて

Establishment of Microinjection System to Bacterial Cells: Research on Integration of Cell Engineering and Genome Engineering in Microbiology

Hiromi Nishida

西田 洋巳

富山県立大学工学部生物工学科応用生物情報学講座

Published: 2020-12-01

通常,バクテリアは性をもっていない.次世代への遺伝情報であるDNAの継承は,クローン産生(細胞分裂)によって行っている.細胞分裂においては親も子もなく,クローンは全遺伝情報が同一なので,クローンの増加によって遺伝情報は多様化(DNA塩基配列の違い)しない.しかし,実際には,バクテリアは人類が把握できないほどの多様性をもっている(種レベルにおいて99%程度が未知と考えられている).この多様性の主因は,異種バクテリア間における遺伝情報の水平伝播にある.この水平伝播が40億年にわたり繰り返されたため,現在の多様性がある.

Key words: バクテリア細胞巨大化; マイクロインジェクション; 金属イオン組成; DNA複製; 液胞形成

なぜバクテリアを巨大化するのか?

バクテリアは遺伝情報の水平伝播において,何を受け入れ,何を受け入れなかったのか? あるいは,受け入れるかどうかの選択は無作為だったのか? いずれにしても,生物種によって異なる遺伝情報の選択があったために,現在のようなバクテリアの多様性があるのではないか? すなわち,バクテリアのアイデンティティは水平伝播における遺伝情報の取捨選択の蓄積によって成立していると考えられる.

これまでの分子生物学は,上記の疑問に答えていない.なぜなら,分子生物学の中心にある遺伝子工学の方法では,特定の遺伝子や限られた数の遺伝子(すなわち,ゲノムを構成している遺伝子構成のごく一部)しか1度に実験できないため,ゲノム進化の機構を解明することは不可能に近い.すなわち,宿主細胞の遺伝情報の発現制御システムが限定された導入遺伝子に働くかどうかというレベルの実験や研究しか行っておらず,異なるバクテリアがもっているそれぞれの情報発現制御システムが一つの細胞内でどのように成立するか否かの実験はできない.ただ,既存の遺伝子工学の方法を繰り返して,異種生物のすべての遺伝情報を特定のバクテリアに導入することは可能である(1~4)1) M. Itaya, K. Tsuge, M. Koizumi & K. Fujita: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 102, 15971 (2005).4) M. Itaya, M. Sato, M. Hasegawa, N. Kono, M. Tomita & S. Kaneko: Sci. Rep., 8, 8792 (2018)..しかし,そのような実験には莫大な時間,労力,費用がかかり,一つの研究室で行うレベルではない.さらに,前述した疑問に答えるためには,多種多様な生物種においてゲノム導入などの実験を行う必要があるため,現状では現実的ではないと言える.

遺伝情報の認識と発現システムの違いを調整する機構を明らかにするためには,これまでに分子生物学を牽引してきた遺伝子工学をゲノムレベルに高める,すなわち,あたかも一つの遺伝子を扱うように一つのゲノムを扱えるようにすることが肝要である.たとえば,大腸菌の細胞に枯草菌のゲノムDNAを1度に導入して,導入した異種ゲノムからどれほどの遺伝子が発現するかを調べること,また,宿主を換えて枯草菌の細胞に大腸菌のゲノムDNAを導入して同じような解析を行うようなことを実行する.現在,異種ゲノムDNA全体をバクテリア細胞に1度に導入する方法がない.そこで,私たちはその問題を克服することを研究目的とした.すなわち,バクテリア細胞を巨大化し,その細胞へのマイクロインジェクションを行うことを目指した.

金属イオンが細胞巨大化に与える影響

矢部勇博士を中心とした研究チームは枯草菌Bacillus subtilisと大腸菌Escherichia coliを巨大化し,細胞膜における膜輸送系に関するタンパク質の機能解析をパッチクランプによって成し遂げた(5, 6)5) T. Kuroda, N. Okuda, N. Saitoh, T. Hiyama, Y. Terasaki, H. Anazawa, A. Hirata, T. Mogi, I. Kusaka, T. Tuchiya et al.: J. Biol. Chem., 273, 16897 (1998).6) K. Nakamura, S. Ikeda, T. Matsuo, A. Hirata, M. Takehara, T. Hiyama, F. Kawamura, I. Kusaka, T. Tsuchiya, T. Kuroda et al.: Biochim. Biophys. Acta, 1808, 1103 (2011)..私は矢部博士よりその方法をまとめたファイルをいただいた.そのファイルが私たちの研究室におけるバクテリア細胞巨大化のバイブルとなっている.

その方法の要点を示す.まず細胞壁を構成するペプチドグリカンをリゾチームによって分解して,プロトプラストやスフェロプラストをつくる.次に,それらの細胞に対して,細胞壁合成阻害剤(ペニシリンなど)を含む浸透圧調整された培地を使用してインキュベーションして,細胞を巨大化させる.ただ,その方法に従うと,それぞれの微生物の培養において通常使用している培地に対して,塩化ナトリウムなどを使用して最適な浸透圧の条件を見つける必要があった.

私たちは,微生物遺伝学のモデル生物である大腸菌や枯草菌などに限定することなく,すべてのバクテリアに対して巨大化することを目指した.そのためには,多種多様な培地を用いて,それぞれに対して巨大化に適した培地に調整する必要があった.言うまでもなく,このような作業は,学生に嫌われる.そのようなときに,海洋性のバクテリアの巨大化を行うこととなり,海水と同じ金属塩組成をもつマリン培地を使用した.その際,その実験をしていた学生さんから,「マリン培地においても,塩化ナトリウムで浸透圧調整する必要があるでしょうか?」と聞かれた.試しに,マリン培地だけで巨大化を行ったところ,問題なく巨大化することがわかった.そこで,大腸菌をはじめそのほかの非海洋性バクテリアについてもマリン培地にペニシリンを添加した培地を使用して,細胞の巨大化実験を行ったところ,ほぼすべてのバクテリアにおいて巨大化した.それ以降,私たちの研究室では,マリン培地はバクテリア細胞巨大化の基本培地となっている.

浸透圧の影響を調べるため,マリン培地の組成から金属塩を除いた成分に,ショ糖などの糖を使用して浸透圧を調整した培地をつくり,それを用いて巨大化実験を行ったところ,巨大化しないことがわかった(7)7) K. Nishino, Y. Morita, S. Takahashi, M. Okumura, S. Shiratani, K. Umemura, I. Narumi, C. Kondo, R. Ochiai, T. Oshima et al.: Microbiology, 164, 1361 (2018)..このことは,金属塩は単に浸透圧だけではなく,巨大化にかかわる重要な働きをしていることを意味している.さまざまな金属塩組成の培地を検討したところ,グラム陰性の放射線抵抗性バクテリアDeinococcus grandisの細胞巨大化にはカルシウムイオンあるいはマグネシウムイオンが必要であることがわかった(7)7) K. Nishino, Y. Morita, S. Takahashi, M. Okumura, S. Shiratani, K. Umemura, I. Narumi, C. Kondo, R. Ochiai, T. Oshima et al.: Microbiology, 164, 1361 (2018)..興味深いことには,D. grandisにおけるこれらの金属イオンの影響を調べたところ,カルシウムイオンでは,外膜融合が生じて,極めて大きな細胞が出現するのに対して,マグネシウムイオンでは外膜融合は生じないことがわかった(8)8) K. Nishino & H. Nishida: FEMS Microbiol. Lett., 366, fny282 (2019)..カルシウムイオンでは外膜融合が連鎖的に生じるだけではなく,融合した巨大細胞の外膜伸張も停止しないため,細胞の直径が数mmにおよび,肉眼で観察できるまでに巨大化が進行することを明らかにした(9)9) K. Nishino, R. Tsuchikado & H. Nishida: FEMS Microbiol. Lett., 366, fnz087 (2019).図1図1■(A)Deinococcus grandis巨大スフェロプラストにおける外膜融合.(B)肉眼で観察できるまで巨大化したD. grandisスフェロプラスト).

図1■(A)Deinococcus grandis巨大スフェロプラストにおける外膜融合.(B)肉眼で観察できるまで巨大化したD. grandisスフェロプラスト

(A)50時間培養時を0分として,1番と2番の巨大細胞が5分後に外膜融合に失敗し破裂した.それに対して,3番と4番の巨大細胞は15分後に外膜融合し,その後も巨大化した.細胞が白く輝く小さいもので覆われていることが観察されるが,これらは細胞膜で覆われた細胞質を示している.よって,外膜融合における巨大化の加速は,バクテリアにおける多細胞化を示し,それらの細胞質はペリプラズム空間を共有して成り立つことがわかった.(B)外膜融合と外膜伸張が繰り返され,直径が数mmに達するまで巨大化することがわかった.

D. grandisのスフェロプラストの巨大化にともなって,細胞のリン脂質組成が変化することがわかった(7)7) K. Nishino, Y. Morita, S. Takahashi, M. Okumura, S. Shiratani, K. Umemura, I. Narumi, C. Kondo, R. Ochiai, T. Oshima et al.: Microbiology, 164, 1361 (2018)..このことは単に小さいスフェロプラストがそのまま相似形で膨らんだものが巨大細胞ではないことを意味している.現在,私たちの研究室では,マリン培地を基本としながら,それぞれのバクテリア種に合わせた金属塩組成を検討し,インジェクションニードルの挿入に耐えることができる適度な強度をもっている細胞膜をもつ巨大バクテリアを作製している.

培地における金属塩が細胞膜の強度や柔軟性に影響を与えることは明らかだが,その役割はどうやら生物種によって異なっていることがわかりつつある.たとえば,D. grandisのスフェロプラスト巨大化では,カルシウムイオンが外膜融合にかかわるが,異なる生物種のグラム陰性のバクテリアではそのような現象は観察されない.また,D. grandisの細胞巨大化は,外膜伸張によるものであり,内膜はそれほど伸張しない.そのため,巨大なペリプラズム空間を生じ,細胞質へのマイクロインジェクションには適していない.

巨大細胞におけるトランスクリプトーム解析の結果,マグネシウムイオン取り込みと排出に関する遺伝子発現の変化より,異なる生物種の巨大スフェロプラストの維持において,発現パターンが違っていることがわかった(10)10) S. Takahashi, A. Takayanagi & H. Nishida: AIMS Microbiol., 2, 152 (2016)..すなわち,一方は,巨大細胞の維持にマグネシウムイオンを必要とし,他方は必要としないことがわかった.バクテリアの種によって機能は異なっているものの,金属イオンがバクテリア細胞の巨大化に影響していることは間違いない.

私たちは,マリン培地をバクテリア巨大化の基本培地とし,その金属イオン組成を工夫することによってどのようなバクテリアも巨大化する方法を確立した.

DNA複製と細胞巨大化の関係

バクテリア細胞の分裂において最重要なことは,細胞分裂前にDNA複製を完了させることである.すなわち,細胞分裂の前にDNAは複製し,それぞれのDNAがそれぞれの細胞へ分配される必要がある.このことは,細胞分裂と複製が綿密な関連をもっていることを意味している.プロトプラストやスフェロプラストの巨大化では,細胞は分裂しない.にもかかわらず,巨大化したプロトプラストやスフェロプラストの細胞質には数百コピーとなったDNAの存在が報告されている(5, 6)5) T. Kuroda, N. Okuda, N. Saitoh, T. Hiyama, Y. Terasaki, H. Anazawa, A. Hirata, T. Mogi, I. Kusaka, T. Tuchiya et al.: J. Biol. Chem., 273, 16897 (1998).6) K. Nakamura, S. Ikeda, T. Matsuo, A. Hirata, M. Takehara, T. Hiyama, F. Kawamura, I. Kusaka, T. Tsuchiya, T. Kuroda et al.: Biochim. Biophys. Acta, 1808, 1103 (2011).

興味深いことには,大腸菌をペニシリン存在下で培養すると,細胞分裂が完結しない状況における細胞と細胞の境目から細胞膜だけで覆われたバルジ(膨らみ)を形成する場合があることが知られているが,そこに複製阻害剤を添加するとバルジ形成が抑制される(11)11) U. Schwarz, A. Asmus & H. Frank: J. Mol. Biol., 41, 419 (1969)..私たちはプラスミドを導入した大腸菌のスフェロプラストが巨大化にともなって,クロモソームおよびプラスミドのDNAを複製することを示した(12)12) S. Takahashi & H. Nishida: J. Gen. Appl. Microbiol., 61, 262 (2015)..大腸菌のように通常は細胞壁を形成しているバクテリアが細胞壁形成をやめてL formとなって生存し,増殖すること(L formは不定形な分裂を行う)も知られている(13, 14)13) J. Errington: Open Biol., 3, 120143 (2013).14) J. Errington: Biochem. Soc. Trans., 45, 287 (2017)..マイコプラズマなどは細胞壁をもたないバクテリアであり,細胞壁を標的とした抗生物質は効かない.これらのことから細胞壁形成は必ずしもバクテリアの生存に必須ではないことがわかる.

グラム陽性である乳酸菌Enterococcus faecalisのプロトプラストの巨大化はユニークな特徴をもっている.巨大化にともなって,細胞内部に液胞を形成するが,その液胞の巨大化の圧力が強く,細胞の形状が変形するまでになる(図2図2■(A)ペニシリンを含むマリン培地で144時間培養して巨大化したEnterococcus faecalisプロトプラスト.(B)タイムラプス観察によるE. faecalisプロトプラストの巨大化).興味深いことには,E. faecalisプロトプラストのインキュベーション中に,DNA複製阻害剤であるノボビオシンを添加すると,巨大化が停止することがわかった(15)15) S. Kami, R. Tsuchikado & H. Nishida: AIMS Microbiol., 5, 347 (2019)..また,ノボビオシンを除去することによって,巨大化は再開する.このことは,E. faecalisのプロトプラスト巨大化(細胞膜の合成)と複製には関連があることを示している.さらに,ノボビオシンをグラム陰性のD. grandisのスフェロプラスト巨大化の過程で添加すると巨大化が生じないことから,複製は外膜伸張にもかかわっていると考えられる.

図2■(A)ペニシリンを含むマリン培地で144時間培養して巨大化したEnterococcus faecalisプロトプラスト.(B)タイムラプス観察によるE. faecalisプロトプラストの巨大化

(A)細胞内に形成された液胞が細胞膜を圧迫するまで巨大化した.液胞膜も細胞膜と同様にFM4-64で染色され,DAPIによるDNAの存在を確認したところ,細胞質だけにDNAは存在し,液胞内には存在していないことがわかった.(B)時間は培養時間を示す.△は最初に観察された液胞,▲は次に観察された液胞を示す.この観察では,2番目に観察された液胞の巨大化速度が最初に観察された液胞よりも速いことがわかる.

ノボビオシン除去における巨大化の再開は,この化合物がDNAを分解しないことによる.E. faecalisプロトプラストにおいて,DNA複製阻害活性をもつマイトマイシンCはDNAを分解するのに対して,ノボビオシンは分解しないことを確かめた(16)16) R. Tsuchikado, S. Kami, S. Takahashi & H. Nishida: Microb. Cell, in press.

細胞巨大化と液胞形成

細胞にマイクロインジェクションを行うためには,細胞の直径を20 µm程度以上に大きくする必要がある.そのような大きさになったバクテリアのすべてにおいて,細胞内に液胞が形成される.細胞生物学においては,液胞は植物細胞の特徴であると学ぶが,バクテリア細胞にも液胞と呼ぶにふさわしい構造体が存在する場合がある.ちなみに,自然界において最大サイズのバクテリア(最大で直径0.75 mm)であるThiomargarita namibiensisにおいては,細胞内に巨大な液胞が存在し,その内部に硝酸塩を蓄積していることが報告されている(17)17) H. N. Schulz, T. Brinkhoff, T. G. Ferdelman, M. Hernández Mariné, A. Teske & B. B. Jørgensen: Science, 284, 493 (1999)..真核細胞はATP合成を細胞内の器官であるミトコンドリアで行う.しかし,バクテリアはミトコンドリアをもたず,細胞膜内外におけるプロトン濃度勾配による駆動力によって細胞膜に埋め込まれているATP合成装置を使ってATPを生産する.すなわち,細胞質の増加を維持するためには,細胞膜を増産しなければならない.3次元で増加する細胞質を2次元とみなすことができる細胞膜で維持することには限界がある.細胞内に形成される液胞を覆う膜は,細胞膜の反転膜であり,ATP合成酵素が埋め込まれていることが示されている(5, 6)5) T. Kuroda, N. Okuda, N. Saitoh, T. Hiyama, Y. Terasaki, H. Anazawa, A. Hirata, T. Mogi, I. Kusaka, T. Tuchiya et al.: J. Biol. Chem., 273, 16897 (1998).6) K. Nakamura, S. Ikeda, T. Matsuo, A. Hirata, M. Takehara, T. Hiyama, F. Kawamura, I. Kusaka, T. Tsuchiya, T. Kuroda et al.: Biochim. Biophys. Acta, 1808, 1103 (2011)..これは,液胞の存在が細胞質の体積の減少をもたらすとともに,細胞質へのATP生産にも寄与している可能性を示している.

前述したように,E. faecalisの巨大細胞においては,比較的少ない数の液胞の一つ一つが細胞の巨大化にともなって大きくなることがわかった.その際,1番目に確認された液胞が2番目に確認された液胞の巨大化のスピードより遅く,2番目の方が大きくなる場合もある(18)18) S. Takahashi, M. Mizuma, S. Kami & H. Nishida: Sci. Rep., 10, 8832 (2020).図2図2■(A)ペニシリンを含むマリン培地で144時間培養して巨大化したEnterococcus faecalisプロトプラスト.(B)タイムラプス観察によるE. faecalisプロトプラストの巨大化).それに対して,腸内細菌科に属するグラム陰性のLelliottia amnigenaの細胞巨大化においては,比較的小さいサイズの液胞が細胞巨大化にともなってその数を増やすことがわかった(18)18) S. Takahashi, M. Mizuma, S. Kami & H. Nishida: Sci. Rep., 10, 8832 (2020)..これらのバクテリアの巨大化の初期における電子顕微鏡写真を図3図3■ペニシリンを含むマリン培地で65時間培養したEnterococcus faecalisプロトプラストとペニシリンを含む改変マリン培地で24時間培養したLelliottia amnigenaスフェロプラストの電子顕微鏡写真に示す.E. faecalisの液胞形成は,同じグラム陽性のB. subtilisの細胞巨大化にともなう液胞形成に似ているが,E. faecalisの細胞の形状を変化させるまでの液胞巨大化の圧力はB. sublitisでは見られない.また,L. amnigenaの液胞形成は同じグラム陰性のE. coliの液胞形成に似ているが,その数はL. amnigenaの方が多いことがわかる.このようなことから,20 µmを超えるサイズに細胞が巨大化する際,必ず液胞が形成されるが,その形成様式は生物種によって異なる(18)18) S. Takahashi, M. Mizuma, S. Kami & H. Nishida: Sci. Rep., 10, 8832 (2020).