解説

放線菌二次代謝物の生産を増強する小分子バイオメディエーターβ-カルボリン(BR-1)はリベロマイシン生産を促進する

Small Molecule Biomediator Which Enhances the Production of Secondary Metabolites in Streptomyces: β-Carbonoline (BR-1) Enhances the Production of Reveromycin

Shunji Takahashi

高橋 俊二

RIKEN CSRS, Natural Product Biosynthesis Research Unit

Suresh Panthee

RIKEN CSRS, Natural Product Biosynthesis Research Unit

Hiroyuki Osada

長田 裕之

RIKEN CSRS, Chemical Biology Research Group

Published: 2021-04-01

人類は土壌から微生物を単離し,さまざまな培地で培養することによって,創薬の種を探索し利用してきたが,年々新規天然化合物の発見が困難になってきている.その一方で,有用二次代謝物を生産することで知られる放線菌のゲノム解読の結果,多くの未知二次代謝生合成遺伝子群の存在が明らかになった.また,放線菌に存在する二次代謝生合成遺伝子の多くは休眠していることも判明しているが,さまざまな微生物が存在する土壌環境では,小分子化合物を含め,未知の相互作用が生合成遺伝子発現を誘導すると考えられている.本稿では,リベロマイシン(RM)生産菌に着目し,RM生産を誘導する小分子化合物の探索および作用機構を解析した研究について紹介する.

Key words: 放線菌; 二次代謝生合成遺伝子クラスター; β-カルボリン; LuxRファミリー転写制御因子; リベロマイシン

小分子化合物による二次代謝物の生産誘導

微生物は,さまざまな化合物を介して相互に情報を受容し多岐にわたる応答を起こす(1)1) B. L. Bassler & R. Losick: Cell, 125, 237 (2006)..土壌中に生息するグラム陽性菌である放線菌もさまざまな小分子化合物のシグナルを受容している.放線菌が生産し,形態形成促進や二次代謝物の生産を制御する自己調節因子(微生物ホルモン)の代表例として,Streptomyces griseusの生産するA-factorが挙げられる(2, 3)2) 別府輝彦:化学と生物,48, 498 (2010).3) 大西康夫,堀之内末治:化学と生物,47, 419 (2009)..その他の放線菌でも,VB-A, SCB1, Factor I, IM-2, MMF, avenolide, SRB1, PI factorのように,多様な構造を有する自己調節因子の存在もよく知られている(4, 5)4) E. Takano: Curr. Opin. Microbiol., 9, 287 (2006).5) G. Niu, K. F. Chater, Y. Tian, J. Zhang & H. Tan: FEMS Microbiol. Rev., 40, 554 (2016)..一方で,hormaomycin,(6)6) N. Andres, H. Wolf & H. Zahner: Z. Naturforsch. C, 45, 850 (1990). goadsporin,(7)7) H. Onaka, H. Tabata, Y. Igarashi, Y. Sato & T. Furumai: J. Antibiot. (Tokyo), 54, 1036 (2001). promomycin,(8)8) S. Amano, T. Morota, Y. Kano, H. Narita, T. Hashidzume, S. Yamamoto, K. Mizutani, S. Sakuda, K. Furihata, H. Takano-Shiratori et al.: J. Antibiot. (Tokyo), 63, 486 (2010). desferrioxamine E,(9)9) K. Yamanaka, H. Oikawa, H. Ogawa, K. Hosono, F. Shinmachi, H. Takano, S. Sakuda, T. Beppu & K. Ueda: Microbiolgy, 151, 2899 (2005). antibiotic-remodeling compounds(ARCs),(10)10) A. Craney, C. Ozimok, S. Pimentel-Elardo, A. Capretta & J. Nodwell: Chem. Biol., 19, 1020 (2012). scandium(11)11) K. Kawai, G. Wang, S. Okamoto & K. Ochi: FEMS Microbiol. Lett., 274, 311 (2007).などの外来の環境刺激に由来する小分子化合物および希土類元素は,自己調節因子に比べると高い濃度範囲であるが,形態形成や二次代謝物の生産を誘導することが知られている.これらがどのような作用機構で生合成遺伝子を活性化するのか,そのメカニズムを理解することは二次代謝物の生産制御につながると考えられる.

放線菌二次代謝物の生産手法

天然化合物は,多様な構造と強い生物活性を有することから,創薬源として重要である.微生物由来の新規二次代謝物を取得し,有用化合物の生産性を向上させるために,リボソーム工学(12, 13)12) J. Shima, A. Hesketh, S. Okamoto, S. Kawamoto & K. Ochi: J. Bacteriol., 178, 7276 (1996).13) 越智幸三,岡本 晋:日本農芸化学会誌,78, 1082 (2004).,転写制御因子遺伝子の発現向上(14, 15)14) L. Laureti, L. Song, S. Huang, C. Corre, P. Leblond, G. L. Challis & B. Aigle: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108, 6258 (2011).15) S. Panthee, S. Takahashi, H. Takagi, T. Nogawa, E. Oowada, M. Uramoto & H. Osada: J. Antibiot. (Tokyo), 64, 509 (2011).,生合成遺伝子クラスターの異種発現(16)16) 小松 護,池田治生:生物工学,90, 285 (2012).などは有効な手段として知られている.また,二次代謝物の生産を誘導するために,放線菌とミコール酸含有菌(Tsukamurella pulmonis)の複合培養も有効な手段として知られている(17)17) H. Onaka, Y. Mori, Y. Igarashi & T. Furumai: Appl. Environ. Microbiol., 77, 400 (2011)..興味深いことに,この誘導現象は生きた菌体の接触が必要であることがわかっている(18)18) 尾仲宏康:化学と生物,52, 685 (2014)..さらに,二次代謝物の高生産のために古くから行われている培地成分の検討は,現在でも極めて重要である.リベロマイシンA(RM-A)(19)19) H. Osada, H. Koshino, K. Isono, H. Takahashi & G. Kawanishi: J. Antibiot. (Tokyo), 44, 259 (1991).は,破骨細胞選択的にアポトーシスを誘導し骨吸収を阻害する活性や肺がんや前立腺がんによって誘導される骨転移を阻害する活性を有するが(20)20) 川谷 誠,長田裕之:検査と技術,35, 309 (2007).,われわれの研究室ではさまざまな培地を用いた生産検討の過程で,トマトジュースを培地に添加してStreptomyces sp. SN-593を培養することによって,生産性が増強されることを経験的に知っている.実際に,トマトジュース入りの生産培地を利用して,RM生合成遺伝子クラスターのポリケチド生合成酵素遺伝子の選択的クローニングに成功した(21, 22)21) 高橋俊二,長田裕之:化学と生物,51, 138 (2013).22) S. Takahashi, A. Toyoda, Y. Sekiyama, H. Takagi, T. Nogawa, M. Uramoto, R. Suzuki, H. Koshino, T. Kumano, S. Panthee et al.: Nat. Chem. Biol., 7, 461 (2011)..われわれは,自然界に存在する小分子化合物の刺激によって,放線菌由来の二次代謝物の生産を活性化することが出来ると考え,トマト由来の活性成分の単離を試みた.その結果,生産増強活性を追跡することはできたが有効成分の存在量が低いこと,複数の成分が協調的に作用していたために,単一の小分子化合物の同定には至らなかった.しかしながら,このような二次代謝を活性化する天然化合物を見いだすことができれば,遺伝子操作を必要とせずに二次代謝物の生合成遺伝子を活性化し,新規天然化合物を取得することが可能になるかもしれない.

RM生産を促進するバイオメディエーターの探索と構造最適化

われわれは,自らが生産し自身の細胞機能を制御する自己調節因子と区別するために,非自己の外来化合物で二次代謝物の生産を誘導する小分子化合物をバイオメディエーターと呼んでいる.天然化合物由来のバイオメディエーター同定を妨げる大きな障害として,自然環境中での存在量が低く,解析に必要な標品を十分得ることが難しいことが挙げられる.そこで,われわれは,二次代謝物生産を促進する化合物の構造を探索するために,さまざまな天然化合物やその誘導体,合成化合物からなる理化学研究所天然化合物バンク(RIKEN NPDepo)(23)23) 長田裕之:現代化学,541, 45 (2016).を活用して,Streptomyces sp. SN-593に対して,RM類の生産を誘導する小分子化合物の探索を行った.Pyricularia oryzaeを用いた抗真菌活性測定系,およびsrcts-NRK細胞を正常の細胞形態に戻す活性測定系を用いて,RM生産を促進する化合物を選定した.最終的に,液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)を行い,RM-Aおよびその誘導体RM-Bの生産を促進する化合物としてβ-カルボリン化合物(NPD2639)を同定した(24)24) S. Panthee, S. Takahashi, T. Hayashi, T. Shimizu & H. Osada: Sci. Rep., 9, 5802 (2019)..さらに,NPD2639を起点に誘導体を合成し,構造活性相関を検討することによって,Streptomyces sp. SN-593のRM生産を誘導するバイオメディエーター(BR-1)の創製に成功した(図1図1■βカルボリンの構造活性相関).RM生産の誘導が可能なBR-1の最小濃度は0.35 μMであり,広い濃度範囲(0.35~35 μM)でも生産を誘導することがわかった(24)24) S. Panthee, S. Takahashi, T. Hayashi, T. Shimizu & H. Osada: Sci. Rep., 9, 5802 (2019).

図1■βカルボリンの構造活性相関

BR-1はRM生合成遺伝子クラスターの発現を選択的に誘導する

BR-1によるRM生産誘導機構を理解するために,Streptomyces sp. SN-593のゲノム解析,BR-1存在下および非存在下においてRNA-seq解析を行ったところ,生産菌から見いだした全遺伝子クラスターのうち,RM生合成遺伝子クラスターの遺伝子発現が顕著に上昇することが判明した(図2図2■発現誘導される二次代謝生合成遺伝子クラスターの解析).また,RM生合成遺伝子クラスターに存在する3つの制御因子のうち,LuxRファミリー転写制御因子遺伝子(revU)のみがBR-1処理後に発現上昇していた(25)25) S. Panthee, N. Kito, T. Hayashi, T. Shimizu, J. Ishikawa, H. Osada & S. Takahashi: Sci. Rep., 10, 10230 (2020)..さらに,1)野生株にrevU遺伝子を導入するとRM生産が増強される,2)revU遺伝子破壊株はRM生産性を消失する,3)revU遺伝子破壊株にBR-1を添加してもRM生産は回復しないことから,RevUは,BR-1のバイオメディエーター活性に関連する重要な制御因子として機能すると予想するに至った(25)25) S. Panthee, N. Kito, T. Hayashi, T. Shimizu, J. Ishikawa, H. Osada & S. Takahashi: Sci. Rep., 10, 10230 (2020).

図2■発現誘導される二次代謝生合成遺伝子クラスターの解析

BR-1の標的分子同定と作用機構解析

小分子化合物シグナルの作用機序を理解することは,その後の応用研究に非常に重要である.BR-1の分子標的を同定するために,光親和型固定化法(26, 27)26) M. Kawatani, H. Okumura, K. Honda, N. Kanoh, M. Muroi, N. Dohmae, M. Takami, M. Kitagawa, Y. Futamura, M. Imoto et al.: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 105, 11691 (2008).27) N. Kanoh, K. Honda, S. Simizu, M. Muroi & H. Osada: Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 44, 3559 (2005).を用いてBR-1が結合したアフィニティービーズ(BR-1ビーズ)を調製し(28)28) K. Suvarna, K. Honda, M. Muroi, Y. Kondoh, N. Watanabe & H. Osada: Bio Protoc., 10, e3517 (2020).Streptomyces sp. SN-593の菌体抽出液と混合した.しかしながら,粗抽出液中の標的タンパク質の存在量が少ないため,結合タンパク質を検出することは出来なかった.そこで,BR-1がLuxRファミリー転写制御因子(RevU)を誘導することによってRM生産を増大させるという予測のもと,BR-1とRevUの特異的な相互作用を調べることにした.具体的には,Streptomyces lividans TK23でRevUを発現させた形質転換株から菌体粗抽出液を調製し,BR-1ビーズと混合した.BR-1ビーズを緩衝液で洗浄し,溶出,SDS-PAGE解析を行ったところ,菌体粗抽出液には多様なタンパク質が混在していたにもかかわらず,単一のBR-1結合タンパク質を検出することが出来た.この結合タンパク質は,MALDI-TOF/MS分析により,RevUであることが判明した.さらに,人工合成DNAを用いて大腸菌で異種発現精製したRevUとBR-1ビーズとの結合が,遊離BR-1の添加によって競合することもRevUがBR-1の標的分子であることを示唆していた(25)25) S. Panthee, N. Kito, T. Hayashi, T. Shimizu, J. Ishikawa, H. Osada & S. Takahashi: Sci. Rep., 10, 10230 (2020).

次に,BR-1添加によってrevU遺伝子発現が誘導されること,BR-1がRevUに特異的に結合するという知見をもとに,BR-1とRevUの結合によってBR-1–RevU複合体のrevU遺伝子プロモーター領域への結合が促進され,遺伝子発現を自己誘導する機構を予想した(図3図3■推定される制御機構).これを証明するために,revU遺伝子上流領域のDNA断片を複数調製し,ビオチン標識後に,ストレプトアビジンセンサーチップ上に固定化した.表面プラズモン共鳴(SPR)を用いて結合活性を評価したところ,RevUは濃度依存的にrevU遺伝子上流のDNA断片に結合し,BR-1存在時(1.25 μM)には,さらなる結合促進が確認できた.また,LuxRファミリー転写制御因子は,lux-box(CTG[N10]CAG)に結合することによって二次代謝を制御することが報告されている(29)29) A. Lechner, A. S. Eustaquio, T. A. M. Gulder, M. Hafner & B. S. Moore: Chem. Biol., 18, 1527 (2011)..実際にrevU遺伝子上流にも候補lux-box配列が存在しており,RevU濃度依存的に結合し,BR-1存在下でさらなる結合促進が確認できた.また,lux-boxへのRevU結合を促進するBR-1のEC50値は0.182 μMであり,Streptomyces sp. SN-593のRM生産誘導に必要とされる最小濃度(0.35 μM)の約半分であった(24, 25)24) S. Panthee, S. Takahashi, T. Hayashi, T. Shimizu & H. Osada: Sci. Rep., 9, 5802 (2019).25) S. Panthee, N. Kito, T. Hayashi, T. Shimizu, J. Ishikawa, H. Osada & S. Takahashi: Sci. Rep., 10, 10230 (2020)..以上より,BR-1とRevUの結合に始まり,BR-1-RevU複合体がlux-box配列に結合することによってrevU遺伝子発現を自己誘導する機構が示唆された(図3図3■推定される制御機構).さらに,RevU-BR-1複合体が下流のRM生合成遺伝子クラスターの発現を制御しているか否かを検討するために,lux-box配列を探索したところ,revA, revB, revJ, revK, revT遺伝子の上流に類似配列を見いだした.RevU-BR-1複合体と各lux-box配列との相互作用を調べた結果,BR-1存在下で,revBおよびrevK遺伝子上流のlux-box配列に対するRevU-BR-1複合体の結合促進が確認できた(図3図3■推定される制御機構).RevUは,N末端にATP結合領域,C末端にDNA結合領域(helix–turn–helixドメイン)(30)を含むが,BR-1がRevU二量化に結合することによって構造変化が起こり,lux-boxへの結合が促進され,遺伝子発現が促進されると推測している.

図3■推定される制御機構

Step 1) RevUとBR-1の結合,Step 2) RevU–BR-1複合体のlux-boxへの結合,Step 3) revUのmRNA発現増大,Step 4) RevU–BR-1複合体による下流の遺伝子発現の増大.

BR-1による異種放線菌二次代謝物の生産誘導

放線菌ゲノムの解読が進み,各菌株には複数のLuxRファミリー転写制御因子が存在することが判明している.そこで,BR-1およびその誘導体は(24)24) S. Panthee, S. Takahashi, T. Hayashi, T. Shimizu & H. Osada: Sci. Rep., 9, 5802 (2019).Streptomyces sp. SN-593以外の放線菌でも二次代謝物の生産を誘導できるか否かを調べた.BR-1およびその誘導体の存在下でStreptomyces sp. RK95-74を培養し,二次代謝物をLC/MS分析したところ,ネオメディオマイシンBの生産が増強された(25)25) S. Panthee, N. Kito, T. Hayashi, T. Shimizu, J. Ishikawa, H. Osada & S. Takahashi: Sci. Rep., 10, 10230 (2020)..また,われわれがDNA配列を解読したネオメディオマイシンB生合成遺伝子クラスター(31)31) L. Zhang, T. Hashimoto, B. Qin, J. Hashimoto, I. Kozone, T. Kawahara, M. Okada, T. Awakawa, T. Ito, Y. Asakawa et al.: Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 56, 1740 (2017).中には,RevUと相同性が高いLuxRファミリー転写制御因子(NmdQ)が存在していた.このことは,BR-1およびその誘導体の処理により,RevUと同様の機構で二次代謝物の生産が誘導されることを示唆している.さらに,BR-1存在下でStreptomyces sp. RK10-A626を培養し,同様に代謝物を分析したところ,化合物は未同定であるが二次代謝物の生産増強を確認できた(25)25) S. Panthee, N. Kito, T. Hayashi, T. Shimizu, J. Ishikawa, H. Osada & S. Takahashi: Sci. Rep., 10, 10230 (2020)..今後,本菌のゲノム解読,RNA-seq解析,標的LuxRファミリー転写制御因子の遺伝子破壊を行うことによって,二次代謝物の生産誘導機構の検証が必要になるだろう.

おわりに

本稿では,β-カルボリンによる小分子化合物シグナルが,RM生合成遺伝子クラスター内のLuxRファミリー転写制御因子の遺伝子発現を誘導し,RM生産を増強することを発見し,この現象は他の放線菌株でも観察されることを概説した.一般に,グラム陰性菌に見られるLuxRファミリー転写制御因子は,アシルホモセリンラクトンに応答することがよく知られているが,グラム陽性菌のStreptomyces sp. SN-593では,β-カルボリン化合物(BR-1)とLuxRファミリー転写制御因子の相互作用が存在し,これは他の放線菌の二次代謝生合成遺伝子クラスターの活性化にも寄与することは予想外であった.一方,Streptomyces ambofaciens由来のスタンボマイシン(13)13) 越智幸三,岡本 晋:日本農芸化学会誌,78, 1082 (2004).は,LuxRファミリー転写制御因子(SamR0484)の発現によって取得された化合物であるが,われわれが創出したBR-1およびその誘導体による生産誘導は確認できなかった(24, 25)24) S. Panthee, S. Takahashi, T. Hayashi, T. Shimizu & H. Osada: Sci. Rep., 9, 5802 (2019).25) S. Panthee, N. Kito, T. Hayashi, T. Shimizu, J. Ishikawa, H. Osada & S. Takahashi: Sci. Rep., 10, 10230 (2020)..標的タンパク質の構造は多様であるため,十分理解できる結果である.しかしながら,将来,複数のLuxRファミリー転写制御因子に適応が可能なバイオメディエーターを創出できれば,多くの放線菌の二次代謝生合成遺伝子クラスターを活性化し,新規天然化合物を取得することができるかもしれない.

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