解説

イネの澱粉生合成メカニズムの解明から異なる食感や機能性をもつ米品種の開発澱粉生合成の科学から新品種開発

From Revealing the Mechanisms of Starch Biosynthesis in Rice to Developing New Rice Cultivars with Unique Texture and Functional Properties: From Starch Biosynthesis to Developing New Rice Cultivars

Naoko Fujita

藤田 直子

秋田県立大学生物資源科学部生物生産科学科

(株)スターチテック

Published: 2022-02-01

澱粉は,植物科学の根幹であり,食糧として最も重要な炭水化物源である.筆者は,これまでイネを材料に澱粉生合成メカニズムの解明に取り組んできた.澱粉生合成に関与する酵素の変異体を多数単離・収集し,それらの澱粉構造や物性等を野生型と綿密に比較することで,各酵素の機能解明が飛躍的に進み,澱粉の主成分であるアミロペクチンの生合成モデルにつながった.一方で,変異体の中には,通常の米とはその澱粉の性質が全く異なるものがあった.筆者はこれらを品種改良することで,機能性や異なる食感を付与した新しい米品種の開発につなげ,自ら立ち上げた大学発ベンチャー企業による実用化と普及を目指している.本稿では,まず,我が国の医療と農業の問題点について触れ,澱粉生合成メカニズムの解明がどのようにしてこれらを問題解決する可能性がある品種の開発につながったか,に加え,品種育成法についても解説する.

Key words: 澱粉; 新品種; 機能性; 変異体米; 戻し交配

我が国の医療と農業の大きな問題

世界では,4億人以上の糖尿病患者がいると言われている.わが国でも5人に1人は糖尿病かその予備軍であると言われ,男女を問わず現在も増加傾向にある.糖尿病はそれが初発となってさまざまな病気を引き起こし,寿命を低下させる大きな要因となる生活習慣病の代表格である.糖尿病やその予備軍には,食後の血糖値が上昇しにくい食事が有効と考えられている.特に,米は日本人にとっては,主たる炭水化物源であることから,食後の血糖値が上昇しにくい米の開発が望まれている.一方,農業に目を向けると,日本人の食生活は欧米化し,多様化したことに加え,糖質制限からくるいわゆる炭水化物ダイエットブームにより,我が国における米の需要は,50年前と比べると半分以下となっている.これらに加え,コロナ禍によって外食用の米の需要が激減し,2021年の米の買取り価格が大幅に下落したことで,稲作農家は苦悩している.農林水産省や各県等の試験場では,極良食味米がプレミア米として数多く育成されているが,これらによっても米の需要低下に歯止めはかけられていないのが現状である.

変異体米から品種へ

我が国が上記のように医療と農業の大きな問題を抱える中で,筆者は機能性や通常の米と食感が異なる性質を持つユニークな米品種の開発を行ってきた.わが国で生産された米は,90%が主食用のご飯として消費される(1)1) 農林水産省:米をめぐる状況について.https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/kome_seisaku_kaikaku-83.pdf, 2019.が,それ以外にも米菓,酒米,もち米など,伝統的に米を用いた加工食品や飲料が多数あった.また,近年,小麦アレルギーを避けるため,グルテンフリー食品として米粉パンや麺が米から製造され,それらの食味やコストも以前と比べると大幅に改善している.しかし,現時点でこれらの米加工食品の多くは,もち米や酒米以外は主食用米と同じ(あるいは,ほぼ同じ澱粉構造をもった)品種が使用されていることがほとんどである.もし,澱粉構造が異なることで物性や食感が主食用米と異なったり,機能性を持つものが作出できれば,もっと多様な米加工食品や飲料の開発が可能であるはずである.

筆者は,これまで一貫して米澱粉の生合成メカニズムの解明を行ってきた.澱粉生合成には,多数の酵素が関与しており,それらの遺伝子が欠損した変異体米を単離,収集し,野生型と比較することで各酵素の機能解明を目指してきた.胚乳で発現する酵素の機能はこの20年でかなり解明された.その詳細については,2013年の化学と生物のセミナー室等を参照されたい(2, 3)2) 藤田直子:化学と生物,51, 400 (2013).3) N. Fujita: Agri-Bioscience Monographs, 4, 1 (2014)..澱粉を作る酵素が欠損すれば,その構造が大きく変わることは想像に難くない.予想通り,澱粉生合成関連酵素の変異体米の中には,通常の主食用米とは澱粉の性質が激変しているものが存在し,筆者らはこれらユニークな澱粉,すなわち,澱粉構造や物性が通常の米とは大きく異なる澱粉を胚乳に蓄積する変異体米の実用化,品種化を行ってきた.

品種化のための育種

通常米とは異なる澱粉構造をもつ変異体は,澱粉生合成に重要な酵素が欠損しているため,澱粉の蓄積量が低下し,種子が扁平になることがしばしばあった.種子が扁平になると収量と精米歩合が低下し,生産コストが高くなり,農家も栽培したがらない.これに加えて,開花時期や耐病性,栽培のしやすさなど,実用品種として普及するためには,さまざまな農業形質を向上させる必要がある.筆者らは,変異体を単離する際,「日本晴」や「金南風」など西日本が栽培地である品種がもとになった変異体を用いたため,筆者の本拠地である秋田市では,開花が遅く,秋の早い秋田では栽培しにくかった.以上のような農業形質を改善するため,筆者らは戻し交配という手法を用いた.

戻し交配とは,交配した両親のうち,いずれかの親系統を再び交配することである.われわれはユニークな形質をもつ系統(変異体米)に,農業形質の良い品種(超多収品種など)を連続的に3回戻し交配した.交配(交雑)は,最も原始的な育種法の一つであり,いずれかの親の花粉を除去あるいは死滅させ,そのめしべに交配したい系統の花粉を受粉させ,両者の遺伝子が半々に混ざったF1種子を得ることである.交配を行う上で最も重要なことは,交配する両親系統の開花時期を一致させることである.播種後何日で開花するか,あるいは各品種の日長感応性の情報などを収集し,1週間ずつずらして4回程度播種し,同じタイミングで開花するようにイネを準備する.以前は,水田で栽培したイネを掘り上げ,ポットに入れて温室で交配を実施していたが(図1図1■交配の様子左),ここ10年くらいは人工気象器(図1図1■交配の様子中央)を利用して実験室で交配している(図1図1■交配の様子右).筆者らはOhnishiら(4)4) T. Ohnishi, M. Yoshino, H. Yamakawa & T. Kinoshita: Plant Cell Physiol., 52, 1249 (2011).の方法を参考に,成育段階で分げつを切り落とし,特定の日長(11時間明期,13時間暗期),温度(明期30°C,暗期25°C)に設定し,二酸化炭素を供給した人工気象器で出穂までの時期が大幅に短縮させることで,1年に3回程度は開花させて交配している.

図1■交配の様子

以前は,開花しそうな個体を水田から堀り上げ,温室に持ち込んで交配していた(左)が,ここ10年は人口気象器(中央)で分げつを切り落として栽培したイネで実験室で年中,交配が可能である(右).中央と右の写真の袋がかかっているイネは,交配が終了したもの.

筆者らは,短期間で農業形質が改善した品種を育成するため,連続戻し交配を3回実施することにした(図2図2■連続戻し交配法).また,交配を実施する毎に,変異体のユニークな形質の元となる澱粉生合成関連遺伝子の欠損を分子マーカーで確認した.野生型と変異体の遺伝子の塩基配列を決定することで,遺伝子の欠損を検出し,PCRで増幅したDNA断片が分子サイズの違いで見分けがつくような位置にプライマー(図3A図3■分子マーカーによる選抜の原理)を構築するか(約4 kbの挿入により違いが明確なレトロトランスポゾンTos17を使用した変異体の場合等),見分けがつきにくい場合(1塩基置換など,化学突然変異源を使用した変異体の場合)は,PCRによる増幅断片が変異箇所によって制限酵素で切断されるか,されないかで見分けがつくようなCAPS(cleaved amplified polymorphic sequences)マーカーあるいはdCAPS(derived cleaved amplified polymorphic sequences)マーカーを構築した(図3B図3■分子マーカーによる選抜の原理).

図2■連続戻し交配法

(A)と交配回数と品質由来の遺伝子の割合の変化(B).変異体では,C遺伝子が欠損(遺伝子型はc)することでユニークな澱粉となっている.品質由来の遺伝子型はCである.

図3■分子マーカーによる選抜の原理

(A)レトロトランスポゾンTos17の挿入変異をPCR法により検出.(B)一塩基置換による変異をdCAPS(derived cleaved amplified polymorphic sequences)マーカーで検出.WT: 野生型,MT: 異変型

1回目の交配は確実に交配されれば,すべてのF1種子の遺伝子型がCcとなる(図2図2■連続戻し交配法,ここでは,変異体由来の特定の酵素遺伝子が欠損した遺伝子型をcとし,品種由来の遺伝子型をCとする).Ccの遺伝子型を持つF1を栽培し,CCの遺伝子型を持つ品種を戻し交配する(戻し交配1回目).この交配によって稔実した種子(BC1F1)は,CcCCの遺伝子型を持つ個体が理論上1 : 1に分離するはずである.これらを発芽させ,幼苗の葉身からDNAを抽出し,分子マーカーを用いてCc遺伝子型を持つ個体を選抜し,開花時に品種と2回目の戻し交配を行う.これをもう一度繰り返して戻し交配3回目を行い,稔実した種子を発芽させて分子マーカーでCc個体を選抜し,これを自殖させてBC3F2種子を得る.これらの種子を発芽させ,分子マーカーで劣性ホモであるcc個体を選べば,品種の元となる系統が完成する.理論的には,3回戻し交配を実施(交配回数は4回)すると,品種由来の遺伝子が,94.75%を占めることになる(図2B図2■連続戻し交配法).筆者らの試みでは,3回の戻し交配したところ,種子重量が元変異体の1.5倍に増大し,開花日は,戻し交配親とほぼ同じになるなど,農業形質が飛躍的に向上した(5)5) 藤田直子,大野智子,保田謙太郎:秋田県立大学ウェブジャーナルB,4, 158 (2017)..その後,農業形質が十分に改善していれば,個体選抜と形質調査を3年以上重ね,ようやく品種登録申請となる.

「あきたぱらり」,「あきたさらり」の育成

ユニークな澱粉を蓄積する品種の育成のために,筆者らがまず着目した変異体は,スターチシンターゼ(SS)IIIaが欠損したss3a変異体であった.この変異体はアミロペクチンの長鎖が減少していたため,SSIIIaの機能はアミロペクチンの長鎖を伸長することが明らかとなった.同時にSSIIIaの欠損により,澱粉粒結合型(GB)SSIの発現が促進されたため,アミロース含量が増加した(6)6) N. Fujita, M. Yoshida, T. Kondo, K. Saito, Y. Utsumi, T. Tokunaga, A. Nishi, H. Satoh, J.-H. Park, J.-L. Jane et al.: Plant Physiol., 144, 2009 (2007)..当時,実験圃場で栽培した少量のこの変異体米を炊飯して食べてみたところ,「あきたこまち」などと比べてぱさぱさしていて,とても美味しいものとは思えなかった.一方,白米よりはピラフやせんべいのように,パラパラ,カリカリ食感が求められる調理法がこの米には向いていることが後に明らかになってきた.したがって,2010年ごろから,秋田県農業試験場や国際農林水産業研究センターにご協力いただきながら,「日本晴」由来であったss3a変異体を「あきたこまち」や超多収品種の「秋田63号」と戻し交配することで品種育成を始めた.戻し交配の回数を増やすごとに,種子重量や収量は増大し(5)5) 藤田直子,大野智子,保田謙太郎:秋田県立大学ウェブジャーナルB,4, 158 (2017).,開花日等の農業形質も改善した.3回戻し交配し,系統選抜ののちに確立した系統が,それぞれ「あきたぱらり」と「あきたさらり」である.これらは,2018年9月に品種登録出願(それぞれ第33353号および第33352号)を済ませ,2019年1月に出願公表された.

「あきたぱらり」は,農業形質は「あきたこまち」と類似しているが,見かけのアミロース含量が「あきたこまち」より10%程度高く,炊飯米はパラパラ食感が特徴である.ピラフ,チャーハン,リゾット,パエリア,カレーなどに適している.パラパラ食感といえば,インディカ米が連想されるが,われわれの米はインディカ米の遺伝子が入っていない純ジャポニカ系で,栽培特性も「あきたこまち」と類似し,食味も日本人好みである.「あきたさらり」は,戻し交配親の「秋田63号」と農業形質が類似しており,やはり「秋田63号」より見かけのアミロース含量が10%程度高い.多収であることから,米粉にして麺やパン等に混合することを想定している.麺に混ぜるとつるつる感が増し,茹でたのちに麺と麺がくっつきにくい特徴がある.「あきたこまち」などで作る米粉パンがべたべたの食感であるのに対し,「あきたさらり」の米粉を配合すると,さらっとした小麦粉パンらしい食感が得られる.このように,「あきたぱらり」,「あきたさらり」を使うことで,これまでの米の加工品とは異なる食感を提供できる.

「まんぷくすらり」の育成

2019年12月に品種登録出願(第34394号)し,2020年4月に公表となった「まんぷくすらり」は,SSIIIaに加えて,枝作り酵素(BE)IIbが欠損した二重変異体#4019(ss3a be2b(7)7) H. Asai, N. Abe, R. Matsushima, N. Crofts, N. F. Oitome, Y. Nakamura & N. Fujita: J. Exp. Bot., 65, 5497 (2014).を「秋田63号」と戻し交配した系統である.BEIIb欠損変異体は,アミロペクチンの短鎖が激減し,強い難糊化性を示すことが知られていた.また,アミロペクチン合成が強く阻害されることから,アミロース含量が増加する(8)8) A. Nishi, Y. Nakamura, N. Tanaka & H. Satoh: Plant Physiol., 127, 459 (2001)..#4019は,驚くことに,両親変異体よりもアミロース含量が劇的に増加し,BEIIb欠損変異体の性質を受け継ぎ,アミロペクチンの短鎖が激減し,相対的にアミロペクチンの長鎖が増加していた(7)7) H. Asai, N. Abe, R. Matsushima, N. Crofts, N. F. Oitome, Y. Nakamura & N. Fujita: J. Exp. Bot., 65, 5497 (2014)..インディカ米に加え,われわれが開発した高アミロース性やアミロペクチンの長鎖が増加を示す変異体の炊飯米のレジスタントスターチ(RS)含量を測定したところ,インディカ米や,高アミロース変異体では対照となる米(日本晴)と比べてRS値が高いことが明らかとなったが,これらよりも突出して高いRS値を示したのがBEIIbが欠損した変異体系統であった(9)9) K. Tsuiki, H. Fujisawa, A. Itoh, M. Sato & N. Fujita: J. Cereal Sci., 68, 88 (2016).図4図4■高アミロース性を示す変異体とインディカ米品種のRS値(メガザイムRS assay kitで測定)).#4019は,通常の米と比べて10倍程度RS値が高く,種子重量も野生型の8割を維持していたため,超多収米の「秋田63号」と戻し交配することで「まんぷくすらり」を育成した.#4019の精米を使って作成したパック米飯と米菓を用いて,単回摂取ヒト試験を行ったところ,野生型(日本晴)の精米で作成したパック米飯および米菓と比べて食後の血糖値が有意に低いという結果が得られた(10)10) Y. Saito, T. Watanabe, T. Sasaki, K. Watanabe, M. Hirayama & N. Fujita: Biosci. Biotechnol. Biochem., 84, 365 (2020).図5図5■高RS米#4019(ss3a be2b)のパック米飯および米菓を用いた単回摂取ヒト試験による血糖値上昇抑制効果の検証).このことから,#4019と澱粉構造がほぼ同一の「まんぷくすらり」は,糖尿病やその予備軍で糖質制限が必要な方々の食事に有効である可能性が示された.RSは,血糖値上昇抑制以外にも,整腸作用なども動物実験で証明されており,多岐にわたる機能性が期待できる.一方,「まんぷくすらり」は,炊飯米の食味が劣る欠点がある.これは,難消化性を示す澱粉構造であるアミロペクチンの長鎖やアミロースが多いため,澱粉が老化しやすいことが原因である.われわれは,食品企業等との共同研究を通じて,この米の加工方法やレシピ開発を行い,より美味しく機能性のある食品の開発を目指している.

図4■高アミロース性を示す変異体とインディカ米品種のRS値(メガザイムRS assay kitで測定)

( )内はみかけのアミロース含量(%)を示す.丸印のss3aは「あきたぱらり」,「あきたさらり」,ss3a be2bは「まんぷくすらり」の元変異体を示す.Tsuiki et al., 2016より.

図5■高RS米#4019(ss3a be2b)のパック米飯および米菓を用いた単回摂取ヒト試験による血糖値上昇抑制効果の検証

Saito et al., 2020より.#p<0.1, * p<0.05, ** p<0.01 (t-test).

おわりに

以上のように,筆者らは独特の食感や機能性を備えたこれまでになかった新しいタイプの米を開発してきた.これらは,もともと基礎研究から生まれたものであり,高アミロースや高RSとなった科学的根拠やその澱粉構造も解明済みである.食品会社と連携した新商品開発によって食後の血糖値が上がりにくい食品の普及を目指すと同時に,主食用米とは異なるユニークな米の普及により米の需要低下を食い止め,稲作農家を活気づけたいと考えている.

Acknowledgments

3品種の開発に携わった秋田県立大学生物資源科学部のクロフツ尚子博士,追留那緒子研究員はじめ,中村保典名誉教授,研究員,修了生,卒業生の皆様,品種育成の親変異体をご提供いただいた九州大学農学研究院の佐藤光名誉教授,品種登録申請でご協力いただいた秋田県農業試験場作物部の皆様,元国際農林水産業研究センターの伏見力様,加工食品の開発でご尽力いただいた企業様,委託栽培でご協力いただいている農業法人,農家の皆様,その他,私の研究や開発にかかわったすべての方々に厚くお礼申し上げます.

Reference

1) 農林水産省:米をめぐる状況について.https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/kome_seisaku_kaikaku-83.pdf, 2019.

2) 藤田直子:化学と生物,51, 400 (2013).

3) N. Fujita: Agri-Bioscience Monographs, 4, 1 (2014).

4) T. Ohnishi, M. Yoshino, H. Yamakawa & T. Kinoshita: Plant Cell Physiol., 52, 1249 (2011).

5) 藤田直子,大野智子,保田謙太郎:秋田県立大学ウェブジャーナルB,4, 158 (2017).

6) N. Fujita, M. Yoshida, T. Kondo, K. Saito, Y. Utsumi, T. Tokunaga, A. Nishi, H. Satoh, J.-H. Park, J.-L. Jane et al.: Plant Physiol., 144, 2009 (2007).

7) H. Asai, N. Abe, R. Matsushima, N. Crofts, N. F. Oitome, Y. Nakamura & N. Fujita: J. Exp. Bot., 65, 5497 (2014).

8) A. Nishi, Y. Nakamura, N. Tanaka & H. Satoh: Plant Physiol., 127, 459 (2001).

9) K. Tsuiki, H. Fujisawa, A. Itoh, M. Sato & N. Fujita: J. Cereal Sci., 68, 88 (2016).

10) Y. Saito, T. Watanabe, T. Sasaki, K. Watanabe, M. Hirayama & N. Fujita: Biosci. Biotechnol. Biochem., 84, 365 (2020).