解説

発酵茶製造時におけるカテキン類の酸化重合反応に関する研究食品加工中の化学変化

Study on Oxidative Polymerization of Catechins during Fermented Tea Processing: Chemical Change of Components during Food Processing

Emiko Yanase

柳瀬 笑子

岐阜大学応用生物科学部

Published: 2022-07-01

発酵茶の高分子ポリフェノールは,加工過程でカテキン類より生成することが知られているが化学構造は長い間不明のままである.本研究ではカテキン類の変化に注目して有機化学的な視点から明らかにすることでその謎の解明を目指した.

Key words: Polyphenol; Catechin; Thearubigin; Oxidation coupling; Theaflavin

はじめに

茶は古くから世界中で親しまれている嗜好性飲料の一つである.日本ではお茶というと緑茶を指すことが多いが,世界では紅茶として利用されているものが多い.茶の種類は,茶葉の加工法,特に発酵の程度により分類される.発酵というと納豆や酒のように微生物による成分の変化を連想するが,お茶における発酵は茶葉に内在する酸化酵素による変換を指す.緑茶は不発酵茶と呼ばれ,加工の最初の段階で生葉を蒸すことにより,酸化酵素の働きを止めその後の工程を行う.一方,紅茶や烏龍茶は発酵茶と呼ばれ,加熱処理の前に茶もみ(揉捻)を行う.そのため,細胞が破砕されて酸化酵素と茶の成分が触れ合うことで成分の化学変化が起こる.紅茶と烏龍茶では,発酵の度合いが異なり,それぞれ完全発酵茶,半発酵茶と呼ばれる.発酵は,発酵茶特有の色や香りを生み出す重要な工程といえる.

カテキン類は生葉中の主要なポリフェノールであり,緑茶では乾燥重量当たり10~20%程度含まれている.緑茶では,抗酸化性や抗アレルギー性,抗腫瘍活性など様々な機能性が知られており,その多くはカテキン類が担っているといわれている(1)1) 伊奈和夫,坂田完三編:緑茶・中国茶・紅茶の化学と機能,アイ・ケイコーポレーション,2007, p. 167..紅茶や烏龍茶においても同様であり,中には緑茶よりも強い機能性を示すものもある.カテキン類は発酵過程において,ポリフェノールオキシダーゼ等の酵素によって酸化的に変換・重合されて,テアフラビン類やテアシネンシン類などの比較的低分子の重合体や高分子ポリフェノールに変化する.そのためカテキン類の含有量は非常に少なく,発酵茶の機能性成分は発酵工程で新たに生成するポリフェノール,特に高分子ポリフェノールが担っていると考えられる.

しかしながらこの高分子ポリフェノールについては,分離精製に用いられる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析や構造解析に用いられる核磁気共鳴分光法(NMR)において“瘤状”に観測されることから分離・構造解析が困難であり,未だその詳細は明らかになっていない.一方,カテキン類に限らずポリフェノールに関する研究ではその機能性に注目が集まり,近年では特に構造–活性相関に関する知見が多数報告されている.そのような報告では,構造中の水酸基の有無や立体化学など,わずかな化学構造の違いが機能性の増強や減衰につながることが知られている.このことは,構造情報が乏しいまま機能性についての研究が先行して行われている高分子ポリフェノールの現状と矛盾している.筆者は,高分子ポリフェノールの全体像解明のためのアプローチとして,茶製造中におけるカテキン類の変化を有機化学的に明らかにすることを目指して研究を進めてきた.本稿ではその一部を紹介したい.

カテキン低分子重合体の生成メカニズム

発酵茶に含まれるカテキン重合体は,カテキン類が数分子縮合した低分子ポリフェノールとさらに重合が進んだ高分子ポリフェノールに分けることができる.前者は,テアフラビン類,テアシネンシン類,ウーロンテアニン類等(図1図1■茶ポリフェノール類の化学構造)が知られている.筆者らは,これらの化合物が高分子ポリフェノールの生成反応における重要な反応中間体として位置付けることができるのではないかと考えた.そして,その生成メカニズムや反応性の理解が高分子ポリフェノールの化学構造解明につながると期待した.そこで,ウーロンテアニン類(5)及びテアフラビン類(6)の生成反応について研究を進めてきた.

図1■茶ポリフェノール類の化学構造

ウーロンテアニン類(5図1図1■茶ポリフェノール類の化学構造)はその名が示すように,ウーロン茶から単離・構造決定(2)2) F. Hashimoto, G. Nonaka & I. Nishioka: Chem. Pharm. Bull., 36, 1676 (1988).されたカテキン2量体であり,カテキン類4種のうち,B環がピロガロールタイプの(−)-Epigallocatechin(1:以下EGC)または(−)-Epigallocatechin gallate(2:以下EGCg)が酸化的に2量化した化合物である.筆者らは1または2の塩化銅(II)水溶液を用いた酸化反応により5の合成法(3)3) K. Ogawa, S. Hirose, H. Yamamoto, M. Shimada, S. Nagaoka & E. Yanase: Bioorg. Med. Chem. Lett., 25, 749 (2015).を確立し,この反応が2つの反応中間体を経た3段階の反応で生成することを明らかにした(4)4) S. Hirose, Y. O. Kamatari & E. Yanase: Tetrahedron Lett., 61, 151601 (2020)..また中間体の1つはテアシネンシン類(7)の生成中間体として報告されていた化合物(5)5) T. Shii, M. Miyamoto, Y. Matsuo, T. Tanaka & I. Kouno: Chem. Pharm. Bull., 59, 1183 (2011).であったことから,ウーロンテアニン類とテアシネンシン類が共通の反応で生成するという興味深い知見を見出した.本内容については,筆者らの前記事で詳細に紹介しているためそちらをご覧いただけると幸いである(6)6) 廣瀬紗弓,柳瀬笑子:化学と生物,56, 665 (2018).

紅茶の代表的色素の1つであるテアフラビン(図1図1■茶ポリフェノール類の化学構造)は,カテコールタイプ(EC, ECg)とピロガロールタイプ(EGC, EGCg)のカテキン類がB環部で酸化的に縮合することによって生成する特徴的なベンゾトロポロン骨格を有している.1964年Takinoらは,フェリシアン化カリウム(K3Fe(CN)6)を用いた酸化反応によりテアフラビンの合成に成功している(7)7) Y. Takino, H. Imagawa, H. Horikawa & A. Tanaka: Agric. Biol. Chem., 28, 64 (1964)..その生成機構は多く研究者によって提案されている(7~9)7) Y. Takino, H. Imagawa, H. Horikawa & A. Tanaka: Agric. Biol. Chem., 28, 64 (1964).8) J. C. Salfeld: Angew. Chem., 69, 723 (1957).9) L. Horner, W. Dürckheimer, K.-H. Weber & K. Dolling: Chem. Ber., 97, 312 (1964)..その生成機構はいずれも,カテコール及びピロガロールが酸化されて生成するo-キノン同士のカップリングであった.しかしながらこの機構に対する明確な科学的証明はなされていない.筆者らは,テアフラビン類に代表されるベンゾトロポロン環の生成機構を解明するためにその開始段階の詳細な検討を行った.

カップリングの開始段階には次の3つの可能性がある.

筆者らは,K3Fe(CN)6を酸化剤として用いてCatechol(9a)とPyrogallol(10a)から8,9-dihydrobenzotropolone(8)を合成する反応を利用して検討した.

はじめにこの反応において酸化がカテコールとピロガロールの両方必要であるのか(①),あるいはどちらか片方のみ必要であるのか(②, ③)を明らかにするために,K3Fe(CN)6に対してカテコールとピロガロールを時間差で添加したときベンゾトロポロン環の生成収率にどのような影響を与えるかを検討することにした(図2図2■ベンゾトロポロンの収率の変化).ここで時間t(s)はK3Fe(CN)6に対してCatechol(9a)添加後Pyrogallol(10a)を添加するまでの時間を表している.t=0の時の収率が約13%であったのに対し,特にt=60では約3倍の40%となり,以後なだらかに減少した.一方tがマイナスの時,すなわちK3Fe(CN)6に対してピロガロールをカテコールより先に添加した場合反応は著しく抑制された.この結果はベンゾトロポロン環生成の開始段階では,カテコールの酸化が重要であることを示している.

図2■ベンゾトロポロンの収率の変化

時間t(s)はK3Fe(CN)6に対して9a添加後に10aを添加するまでの時間を表している.t=0は9a10aを同時に,t<0は10a9aより先に添加した場合を示す.

さらに詳細に検討するため次のような実験を行った(表1表1■ベンゾトロポロン類の生成物とその収率への影響).まずK3Fe(CN)6に対してCatechol(9a)を添加し,t秒後(ここでtは先の実験で最も収率の良かった60 sとした.)にPyrogallol(10a)とともに4-methyl catechol(9b)を添加した.その結果,主生成物は9a10aが縮合することによって生成した8,9-dihydroxybenzotropolone(8)であり,9b10aが縮合した6-methyl-8,9-dihydroxybenzotropolone(11)はその3分の1以下であった.また10a同士が縮合することによって生成するpurpurogallin(12)はほとんど観察されなかった.また同様に,まずK3Fe(CN)6に対して9bを添加し,60秒後に10aとともに9aを添加した.その結果,主生成物は9b10aが縮合した11であり,812はごくわずかであった.この結果は,先に添加したカテコール類はK3Fe(CN)6によって酸化を受けてo-キノンとなるが,その酸化段階は共存するピロガロールや別のカテコール類に移ることはほとんどなく直接的に縮合していることを示している.これらの実験結果は,これまでの定説である①よりも②の可能性,すなわちカテコールから生成するo-キノンがピロガロール自身と直接反応する機構を強く支持している.この反応機構は,モデル反応のみならずベンゾトロポロン骨格を有するテアフラビンでも同様であると考えている.

表1■ベンゾトロポロン類の生成物とその収率への影響

次に4-methyl catechol(9b)と5-methylpyrogallol(10b)を用いて検討した.酸化剤としてK3Fe(CN)6の代わりに炭酸銀をセライトに吸着させたFetizon試薬を用いると,9bは,定量的に4-methyl-o-quinoneに変換された.これを10bと反応させ,最後に水で処理することにより対応するベンゾトロポロン(13)に収率よく変換されることが明らかとなった.また,o-キノンはプロトン性溶媒中で不安定な物質であるため,反応溶媒として非プロトン性溶媒であるジクロロメタンを使用して無水条件下にて反応を行ったところ無色結晶状の化合物が析出した.この化合物は,水を添加することにより目的とする13へと変換されたことから,ベンゾトロポロン合成の際の反応中間体であることが示唆された.各種の機器分析による解析結果より化合物(14)は分子内にビシクロ[3.2.1]骨格を持った化合物であることが明らかとなった(図3図3■テアフラビンの生成機構(10)10) E. Yanase, K. Sawaki & S. Nakatsuka: Synlett, 17, 2661 (2005)..この化合物は,ベンゾトロポロン類の推定生成メカニズムで示されていた構造であったが,単離された初めての例であった(10)10) E. Yanase, K. Sawaki & S. Nakatsuka: Synlett, 17, 2661 (2005).

図3■テアフラビンの生成機構

これらの結果より筆者らはテアフラビンの生成メカニズムは図3図3■テアフラビンの生成機構のようであると推定している.P. D. Collierら(11)11) P. D. Colier, T. Bryce, R. Mallow, P. E. Thomas, D. J. Frost, O. Korver & C. K. Wilkins: Tetrahedron, 29, 125 (1972).によって報告されているK3Fe(CN)6を用いた4種テアフラビン類の収率はいずれも低く,最も単純なECとEGCから生成するFree theaflavin(6)においても18.8%であった.これらの結果を基にテアフラビン類の合成における収率の改善を図ったところ,6においては52%まで収率を改善することに成功した(未発表).

カテキン由来低分子ポリフェノールは高分子ポリフェノールの生成中間体なのか?

筆者らはテアフラビンに代表されるカテキン由来低分子ポリフェノールを高分子ポリフェノールの生成反応における重要な中間体であると仮定してその生成機構に関する研究を行ってきた.実際に,テアフラビンを酸化するとその2量体であるbistheaflavin A, bistheaflavin Bが得られたとの報告がある(12)12) T. Tanaka, K. Inoue, Y. Betsumiya, C. Mine & I. Kouno: J. Agric. Food Chem., 49, 5785 (2001)..そこで筆者らはEGC(1)とウーロンテアニン(5)を共存下で酸化反応を行うことで,EGC–ウーロンテアニン複合体ができると予測し,酸化反応を行った.HPLCにて反応を追跡したところ,反応開始直後から1が速やかに減少したのに対し,5の減少は見られず,1が消失後に減少する様子が観察された.新しく生成したピークはいずれも,1あるいは5の酸化物であり,15が反応したと予想されるピークは見られなかった.このことから,15の酸化反応における反応性の差はかなりあり,1の方が酸化されやすいことが明らかになった.次に,5の酸化反応を検討した.反応の進行は非常に遅いが,2つの生成物がわずかに得られた.酸化物としては,テアフラビンの酸化2量体bistheaflavin Aやbistheaflavin Bのように分子間反応を期待したが,生成した2つの化合物を単離し構造決定したところいずれも新たに分子内結合が生成した化合物であった(13)13) Y. Ochiai, K. Ogawa, Y. Sawada & E. Yanase: Tetrahedron Lett., 73, 153140 (2021)..これらの結果から,カテキン低分子重合体は高分子ポリフェノールの生成中間体でない可能性が示唆された.

和紅茶製造中の成分変化に着目した新たな試み

紅茶中の高分子ポリフェノールは,テアルビジンと呼ばれている.テアルビジンは1960年代にRobertsにより赤褐色で水に溶ける高分子ポリフェノールとして命名された化合物群である(14)14) E. Haslam: Phytochemistry, 64, 61 (2003)..その化学構造に関しては,生成メカニズムや分解反応に注目した多くの研究が知られており,現在のところフラバン-3-オール(EGC, EC)とフラバン-3-オールガレート(EGCg, ECg)からなる分子量が700–4000程度の不均一なポリマーであるとされているが詳細な構造は明らかになっていない(15)15) K. Zhu, J. Ouyang, J. Huang & Z. Liu: Crit. Rev. Food Sci. Nutr., 61, 1556 (2021)..先に紹介した結果から筆者らは,テアフラビンなどの低分子のカテキン酸化重合体は,比較的安定な副生成物であり高分子化反応という視点では副反応といえるのではないかと考えている.そのため,テアルビジンの生成にはこれまでに知られていない新たな生成中間体を介した別のルートが存在する可能性がある.そこで筆者らは紅茶の製造工程,特に国内でサンプリングが容易な和紅茶を研究対象としてその製造工程中の化合物変化に着目することでテアルビジン形成に関する新たな知見が得られるのではないかと期待した.

紅茶は生葉から,萎凋・揉捻・発酵・乾燥の4工程を経て製造される.萎凋は摘採した生葉を萎れさせる工程,揉捻は揉捻機を用いて茶葉を揉むことで細胞組織を破壊する工程,発酵は茶葉を広げて湿度90%以上の条件で保つことで発酵をさらに進行させる工程,乾燥は茶葉を100~120°Cの熱風によって乾燥させる工程である.工程ごとにサンプルを採取し,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりその抽出物の分析を行った.生葉に含まれるカテキン類は摘採直後の生葉と萎凋後ではあまり変化がなく,揉捻後期から発酵初期にかけて急激に減少,その後もなだらかに減少した.一方,カテキンの酸化2量体であるテアフラビンについては揉捻後期から発酵にかけて急激に増加していた.この変化は,カテキン類の減少とよい相関があるといえる.しかしながら,テアフラビンの生成量は,カテキンの減少量の10%程度であり,残りのカテキン類がテアルビジンの生成に関与していると考えられる.これらの結果は,テアルビジンが発酵中に生成するとされてきたこれまでの知見(15)15) K. Zhu, J. Ouyang, J. Huang & Z. Liu: Crit. Rev. Food Sci. Nutr., 61, 1556 (2021).とよく一致するものである.また,テアルビジンの生成反応が,テアフラビンの生成と競合的に起こっていることを示している(未発表).現在,各工程のサンプルの液体クロマトグラフィー質量分析計(LC-MS)を用いた網羅的な解析を行っている.特に揉捻後期から発酵工程にかけて変化量の大きい成分に注目し,その中でもテアルビジンの生成反応に関わっていると推定される成分(カテキン類に由来する成分)の探索を行っているところである.今後,これらの情報の中からテアルビジンの生成にかかわる鍵中間体の発見や生成メカニズムの解明につながる知見が得られることを期待している.

おわりに

ポリフェノール類は植物中に広く存在する化合物群であり,多くの種類が知られている.クロマトグラフィーや機器分析技術の発展とともに,多彩な化学構造を持つことが明らかにされてきた.一方で,紅茶やウーロン茶中で知られる高分子ポリフェノールはその複雑さから構造解析が難しくその情報が乏しいという現状がある.筆者は,紅茶やウーロン茶などの発酵茶中で知られるテアフラビンなどの比較的低分子のカテキン酸化重合体が,高分子ポリフェノールの生成中間体であると位置づけ,カテキンの酸化反応について詳細に研究することがその解明のきっかけになると考えて研究を進めてきた.しかし研究を進める中で,これらの低分子化合物は酸化重合反応という観点から考えると,むしろ比較的安定な副生成物なのではないかと考えている.今後は,本稿の最後でも紹介した茶葉の加工中での変化も含めた新たなアプローチを展開することで1960年代からの長年の謎である高分子ポリフェノールの構造解明にむけて研究を進めていきたい.

Acknowledgments

本研究の実施にあたり長年ご指導・ご支援いただきました,恩師である中塚進一先生(現・長良サイエンス(株)代表取締役社長,岐阜大学名誉教授)に厚く御礼申し上げます.また,岐阜大学応用生物科学部の先生方,研究を一緒に行っていただいた同大生物有機化学研究室の卒業生・学生の皆様及び同大高等研究院科学研究基盤センターの職員及び先生方に深く感謝申し上げます.

Reference

1) 伊奈和夫,坂田完三編:緑茶・中国茶・紅茶の化学と機能,アイ・ケイコーポレーション,2007, p. 167.

2) F. Hashimoto, G. Nonaka & I. Nishioka: Chem. Pharm. Bull., 36, 1676 (1988).

3) K. Ogawa, S. Hirose, H. Yamamoto, M. Shimada, S. Nagaoka & E. Yanase: Bioorg. Med. Chem. Lett., 25, 749 (2015).

4) S. Hirose, Y. O. Kamatari & E. Yanase: Tetrahedron Lett., 61, 151601 (2020).

5) T. Shii, M. Miyamoto, Y. Matsuo, T. Tanaka & I. Kouno: Chem. Pharm. Bull., 59, 1183 (2011).

6) 廣瀬紗弓,柳瀬笑子:化学と生物,56, 665 (2018).

7) Y. Takino, H. Imagawa, H. Horikawa & A. Tanaka: Agric. Biol. Chem., 28, 64 (1964).

8) J. C. Salfeld: Angew. Chem., 69, 723 (1957).

9) L. Horner, W. Dürckheimer, K.-H. Weber & K. Dolling: Chem. Ber., 97, 312 (1964).

10) E. Yanase, K. Sawaki & S. Nakatsuka: Synlett, 17, 2661 (2005).

11) P. D. Colier, T. Bryce, R. Mallow, P. E. Thomas, D. J. Frost, O. Korver & C. K. Wilkins: Tetrahedron, 29, 125 (1972).

12) T. Tanaka, K. Inoue, Y. Betsumiya, C. Mine & I. Kouno: J. Agric. Food Chem., 49, 5785 (2001).

13) Y. Ochiai, K. Ogawa, Y. Sawada & E. Yanase: Tetrahedron Lett., 73, 153140 (2021).

14) E. Haslam: Phytochemistry, 64, 61 (2003).

15) K. Zhu, J. Ouyang, J. Huang & Z. Liu: Crit. Rev. Food Sci. Nutr., 61, 1556 (2021).