解説

Pseudomonas tolaasiiによるきのこの細菌病害に対する生物的防除戦略微生物の様々な機能を駆使してきのこを病気から守る

Strategies for Biological Control of Brown Blotch Disease: Microorganisms Protect Edible Mushrooms from Pathogens via a Range of Modes of Action

Shun Tomita

富田 駿

産業技術総合研究所生物プロセス研究部門

Hirosuke Shinohara

篠原 弘亮

東京農業大学農学部

Kenji Yokota

横田 健治

東京農業大学応用生物科学部

Published: 2023-03-01

微生物の有用な機能を利用した植物病害の防除は生物的防除(バイオコントロール)と呼ばれ,化学農薬の代替として期待される.Pseudomonas tolaasiiによる病害は,多くのきのこ類で報告されており,主にきのこ子実体の腐敗症状を引き起こす重要病害である.本病害を対象とした登録農薬は,国内に存在しないため,微生物を活用した生物的防除法の開発が求められている.現在まで,国内外で本病害に対する生物的防除に関する研究が行われており,それらは微生物の様々な機能を駆使した興味深いものが多い.そこで本解説では,筆者らが取り組んでいる研究を交えて,それぞれの防除機構と効果について俯瞰してみたい.

Key words: きのこ; Pseudomonas tolaasii; 生物的防除; Tolaasin

はじめに

農作物病害と聞くと,野菜や果樹,穀物などを思い浮かべる方が多く,きのこの病害については,あまり馴染みがないかもしれない.しかし,他の農作物と同様に,きのこがかかる病害も存在する.きのこ病害の中でも細菌病害(Bacterial blotch)が特に国内外において重要病害となっており,きのこ子実体の変色や腐敗等により,商品価値を著しく低下させ,きのこ収量の損失の直接的な原因となる(1, 2)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019).2) C. Soler-Rivas, S. Jolivet, N. Arpin, J. M. Olivier & H. J. Wichers: FEMS Microbiol. Rev., 117, 591 (1999)..きのこの細菌病害の主な原因菌として,各種Pseudomonas属が挙げられ,Pseudomonas tolaasii, P. gingeri, P. reactans, P. costantinii, P. fluorescens, P. salomonii, P. edaphicaおよびP. yamanorumといった菌種が,きのこに対して病原性を示すことが報告されている(1)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019)..また,Pseudomonas属以外にも,Ewingella americanaがマッシュルームの菌柄内部において壊死症状を引き起こし,国内では,シイタケにおいて子実体に褐変や腐敗を引き起こす重要な病原細菌として知られている(1)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019).

きのこの細菌病害の中でも,国内においてPseudomonas tolaasiiによって引き起こされる病害は最も深刻であり,エノキタケ,シイタケおよびヤナギマツタケの黒腐細菌病,ツクリタケ(マッシュルーム)褐変病およびヒラタケ腐敗病が報告されており,原木,菌床の栽培法を問わず,子実体に対して腐敗やへこみ,褐変化などの症状を引き起こす(図1図1■Pseudomonas tolaasiiによる病徴:(A)マッシュルーム,(B)エノキタケ).今回はこのP. tolaasiiによる病害について焦点を当てて紹介したい.本病害の歴史は古く,1915年にTolaasが初めて報告してから,100年以上世界中で数多くの作用機序や防除方法に関する研究がなされてきた(1)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019)..最近,アメリカ植物病理学会(APS)が刊行するPlant disease誌に,TolaasがBrown blotch病(P. tolaasiiによるきのこ病害の英語表記)を報告してから100年という節目で,解説記事が掲載され,現在でも本病害に関する研究が世界中で取り組まれていることが伺える(1)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019)..世界各国では主にマッシュルーム栽培で多く確認され,特にヨーロッパ諸国での発生率は作物重量のおおよそ10~15%,多いときには50%を超えることが報告されている(1, 2)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019).2) C. Soler-Rivas, S. Jolivet, N. Arpin, J. M. Olivier & H. J. Wichers: FEMS Microbiol. Rev., 117, 591 (1999)..また収穫後は健全であるように見える場合でも,P. tolaasiiは低温で増殖可能なため,収穫後に低温で保管した場合でも症状が現れることがある(1)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019)..わが国における本病による経済的損失などの被害状況についての正確な統計はないが,主に野外で栽培を行う原木栽培を中心として現在でもたびたび発生し,問題となっている.

図1■Pseudomonas tolaasiiによる病徴:(A)マッシュルーム,(B)エノキタケ

P. tolaasiiによるきのこの細菌病害の発病メカニズムとして,まずP. tolaasiiがきのこ子実体に到達すると,細胞外多糖や複数の二次代謝産物を産生することで,子実体に定着する(2, 3)2) C. Soler-Rivas, S. Jolivet, N. Arpin, J. M. Olivier & H. J. Wichers: FEMS Microbiol. Rev., 117, 591 (1999).3) R. Hermenau, S. Kugel, A. J. Komor & C. Hertweck: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 22, 23802 (2020)..次に,きのこ細胞から栄養素を得るために,菌体外に毒素tolaasinを分泌する.このtolaasinがきのこの原形質膜を破壊することで子実体に病徴を引き起こす.加えてこの時,きのこ細胞内の不活性型チロシナーゼの活性化を引き起こし,メラニン形成を触媒することで,きのこ子実体の茶褐色および黒色へ変色させる(2)2) C. Soler-Rivas, S. Jolivet, N. Arpin, J. M. Olivier & H. J. Wichers: FEMS Microbiol. Rev., 117, 591 (1999)..つまり,P. tolaasiiが分泌する毒素tolaasinが本病害の最も主要な発病因子であるといえる.Tolaasinはオクタデカペプチドとβ-ヒドロキシオクタン酸から構成され,Thr14残基の水酸基とLys18のカルボキシ基がエステル結合した環状構造を有する,いわゆる環状リポペプチドである.これまでにtolaasin Iと脂肪酸およびペプチド構造の異なるtolaasin II, A, B, D, Eおよびtolaasin Iの環状構造が開環した構造であるtolaasin Cの7種類の類縁体が同定されている(図2図2■Tolaasinの構造(2, 4)2) C. Soler-Rivas, S. Jolivet, N. Arpin, J. M. Olivier & H. J. Wichers: FEMS Microbiol. Rev., 117, 591 (1999).4) C. Bassarello, S. Lazzaroni, G. Bifulco, P. Lo Cantore, N. S. Iacobellis, R. Riccio, L. Gomez-Paloma & A. Evidente: J. Nat. Prod., 67, 811 (2004)..Tolaasinは抗菌活性を有することも知られており,tolaasin Cを除くすべてのtolaasin類縁体はきのこ以外の真菌とグラム陽性細菌に対して生育阻害を引き起こすことが報告されている(4)4) C. Bassarello, S. Lazzaroni, G. Bifulco, P. Lo Cantore, N. S. Iacobellis, R. Riccio, L. Gomez-Paloma & A. Evidente: J. Nat. Prod., 67, 811 (2004).

図2■Tolaasinの構造

我が国において,P. tolaasiiによるきのこ病害に対する登録農薬はなく,その防除には栽培環境の管理が唯一の策となっているが,特に野外で栽培を行う原木栽培では,その管理がままならない状況にある.国外においては,次亜塩素酸ナトリウムを用いた処理などが昔から行われてきたが,期待される効果が得られないことが多く,高濃度で処理するときのこの傘が褐変化してしまう恐れがあり,次亜塩素酸ナトリウム処理自体が許可されていない国も多い.抗生物質としてカスガマイシンが本病害の発生を顕著に減少させることも知られるが,アメリカではきのこ栽培においてカスガマイシンの利用自体が許可されていない.つまり国内外において,本病害に対する効果的かつ安全な防除方法は未だ確立されていないのが現状である(1)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019).

そこで,環境負荷が小さく収穫間際の子実体に対しても施用できるなどの利点から,本病害に対しては微生物を利用した生物的防除法の開発が期待されている.本病害に対する生物的防除機構は,P. tolaasiiに直接働きかける拮抗作用によるものと,毒素因子tolaasinに働きかける解毒作用によるものの2つに大別される.さらに,拮抗作用については,抗生や栄養源の競合,寄生,捕食に細分化できる.これまでにその防除機構が明らかにされている生物的防除戦略を表にまとめた(表1表1■Pseudomonas tolaasiiに対する生物的防除戦略として報告されている主な微生物種とその防除機構).次項より,それぞれの防除機構の効果と機能について,筆者らが取り組んできた研究を交えて紹介したい.

表1■Pseudomonas tolaasiiに対する生物的防除戦略として報告されている主な微生物種とその防除機構
防除機構株名主な防除活性因子参照
抗生Pseudomonas protegensPf-5バクテリオシンParret et al., 2005
Streptomyces spp.βラクタム系抗生物質Sahin, 2005
競合Pseudomonas spp.シデロフォアHenry et al., 1991
寄生SiphoviridaeϕPto-bp6gバクテリオファージKim et al., 2011
PodoviridaeBf7バクテリオファージSabjen-Nagy et al., 2012
捕食Bdellovibrio bacteriovorusHD100Saxon et al., 2014
解毒Microbacterium sp.K3–5未同定(tolaasinの加水分解)Tomita et al., 2018
Microbacterium foliorumNBRC 103072T未同定(tolaasinの加水分解)Tomita et al., 2021
Mycetocola tolaasinivoransセリンプロテアーゼ様物質Hermenaua et al., 2020
Mycetocola lacteusセリンプロテアーゼ様物質Hermenaua et al., 2020
Tolaasin合成阻害Pseudomonas sp.BM2–6未同定Unpublished

拮抗作用を示す微生物を利用した生物的防除

1. 抗生

抗生とは微生物の産生する抗菌物質により他の微生物が死滅または生育が抑制される現象をさす.P. tolaasiiによる病害の生物的防除において重要な抗菌物質の一つにバクテリオシンが挙げられる.バクテリオシンは主に生産菌の類縁菌に対して抗菌活性を示すもので,リボゾーム上で合成されるタンパク質やペプチドの総称である.植物病原菌の生育を抑制する植物保護細菌としてよく知られるPseudomonas protegens Pf-5は,2種の植物レクチン様バクテリオシンを産生し,P. tolaasiiに対して生育阻害活性を示すことが報告されている(5)5) A. H. A. Parret, K. Temmerman & R. De Mot: Appl. Environ. Microbiol., 71, 5197 (2005)..バクテリオシンの狭い抗菌スペクトルは,きのこ子実体形成に重要な役割を担う微生物叢を乱さないという点において,P. tolaasiiによる病害に対する優れた生物的防除機構として期待される.しかしその一方で,Pseudomonas属細菌が産生する二次代謝産物である2,4-diacetylphloroglucinol, pyoluteorinが,きのこに対して褐変症状を引き起こすといった報告もある(6)6) M. D. Henkels, T. A. Kidarsa, B. T. Shaffer, N. C. Goebel, P. Burlinson, D. V. Mavrodi, M. A. Bentley, L. I. Rangel, E. W. Davis 2nd, L. S. Thomashow et al.: Mol. Plant Microbe Interact., 27, 733 (2014).

抗生物質生産菌としてよく知られる放線菌の一種Streptomyces属を用いたP. tolaasiiに対する抗生作用についても報告されている.土壌から分離されたStreptomyces属菌株がP. tolaasiiに対して寒天培地上で生育阻害活性を有し,それらの菌株はペニシリン様のβラクタム系抗生物質を生産することが示された(7)7) N. Sahin: J. Basic Microbiol., 45, 64 (2005).Streptomyces属を含む放線菌の抗生作用を利用した生物的防除は,さまざまな農作物において多くの研究がなされているが,P. tolaasiiに対する放線菌の抗生作用に関しては筆者らが知る限り,上述の研究のみとなっている.この理由については,はっきりとはわからないが,放線菌の持つ強力な抗生作用は,きのこの生育に悪影響を及ぼすのかもしれない.

2. 競合

土壌や植物体上での栄養や生活の場を求めて,多くの微生物は互いに競合者であり,これを利用した生物的防除も多くの農作物病害において研究がなされている.中でもシデロフォアと呼ばれる鉄イオンと複合体を作る低分子のキレート物質を産生する細菌は,病原菌の生育環境から鉄イオンを効率的に奪うことによって病原菌に鉄欠乏をもたらし,生育を抑制する.Henryらは,シデロフォア産生Pseudomonas属細菌が寒天培地上でP. tolaasiiに対してクリアゾーン形成を示すことを見出した.さらに,寒天培地に鉄を十分量加えたときにはクリアゾーン直径の有意な減少が観察されたことから,シデロフォア生産による鉄競合によってP. tolaasiiに対して拮抗作用を示すことが報告された(8)8) M. B. Henry, J. M. Lynch & T. R. Fermor: J. Appl. Bacteriol., 70, 104 (1991).

3. 寄生

P. tolaasiiに寄生するバクテリオファージを利用した生物的防除は,本病害の防除法として最も期待される戦略のひとつである.バクテリオファージは細菌に寄生する小さなウイルスであり,宿主の細菌細胞内で増殖し,その特異性から,他の生物の細胞株には影響を与えずに対象の菌を殺菌する能力を示す.Kimらは,P. tolaasiiに対して強力な溶菌活性を有するϕPto-bp6gを発見し,収穫後のマッシュルーム子実体を用いた生物検定により,P. tolaasiiによる褐変症状の抑制効果を確認した(9)9) M. H. Kim, S. W. Park & Y. K. Kim: J. Appl. Biol. Chem., 54, 99 (2011)..さらにSabjen-Nagyらは,罹病ヒラタケの胞子嚢からP. tolaasii LMG 2342Tに感染する溶菌性バクテリオファージBf7を選抜し,P. tolaasiiに対して溶菌活性を有することを示した(10)10) E. Sajben-Nagy, G. Maróti, L. Kredics, B. Horváth, Á. Párducz, C. Vágvölgyi & L. Manczinger: FEMS Microbiol. Lett., 332, 162 (2012)..しかしバクテリオファージを用いたきのこの生物的防除は実用化にはまだ至っていない.その理由としては,バクテリオファージの非常に高い宿主特異性とファージ耐性菌の出現が挙げられる.P. tolaasiiは少なくとも3つのサブタイプに分けられ,それぞれが病原性を有することが報告されており,それぞれに感染できるバクテリオファージもまた異なる.この問題を解決するために,複数のバクテリオファージを混合したファージカクテルを利用した研究も行われている.Yunらは,異なるサブタイプのP. tolaasiiから分離されたバクテリオファージカクテルを,P. tolaasii複数菌株に感染したヒラタケに接種したところ,一種類のバクテオファージを接種した場合と比較して,顕著な発病抑制効果を確認した(11)11) Y. B. Yun, Y. Um & Y. K. Kim: Plant Pathol. J., 38, 472 (2022)..このことから,バクテリオファージによる本病害の防除は,標的病原細菌に感染可能な複数種類のバクテリオファージを混合したカクテルの使用が有効であることが示され,今後の実用化に向けた応用研究が進められている.

4. 捕食

拮抗作用を利用した生物的防除の中でも,ユニークなものとして,捕食性細菌を利用したものがある.捕食性細菌Bdellovivrio属は幅0.2~0.5 µm,長さ0.5~1.6 µmの非常に小さなグラム陰性細菌であり,土壌や水域環境において他のグラム陰性細菌を宿主として細胞内に侵入し,最終的に溶菌させるという特徴を持つ.近年,捕食者であるB. bacteriovorusが人間の健康に害を及ぼさず,体内の病原体を制御できることが示された(12)12) J. Tyson & R. E. Sockett: Trends Microbiol., 25, 90 (2017)..Saxonらは,Bdellovivrio bacteriovorus HD100株で処理した収穫後のマッシュルーム子実体は,P. tolaasiiのみを接種した場合と比較して,褐変症状が有意に減少することを明らかにした(13)13) E. B. Saxon, R. W. Jackson, S. Bhumbra, T. Smith & R. E. Sockett: BMC Microbiol., 14, 163 (2014)..さらにこの時,きのこ子実体上のP. tolaasii細胞数の大幅な減少を確認した(13)13) E. B. Saxon, R. W. Jackson, S. Bhumbra, T. Smith & R. E. Sockett: BMC Microbiol., 14, 163 (2014)..本戦略の課題としては,B. bacteriovorasの宿主範囲の広さが挙げられ,きのこの子実体形成に重要な役割を果たす微生物叢に影響を与えてしまうことが懸念されるため,今後は,きのこ栽培に関連する微生物に対してB. bacteriovorusが捕食性を示すかなどについて評価を行う必要がある.

Tolaasin解毒細菌を用いた生物的防除

上述したように,本病害についての様々な機構による生物的防除研究が行われてきたが,これらはいずれも,病原菌P. tolaasiiに直接作用するものである.きのこの子実体形成には多様な菌叢が深く関わりあっており,きのこ子実体の表原形質に影響を及ぼしていることが知られる.このことから,抗生作用や捕食作用を有する細菌およびファージカクテルの生物農薬としての利用は,きのこ子実体の菌叢を乱すことに繋がりきのこ生産に悪影響を及ぼしてしまうことが懸念される.そこで,我々は,Pseudomonas tolaasiiに対する生物的防除戦略として,毒素tolaasinを直接解毒する細菌を用いることが有効なのではないかと着眼した.本項では,筆者らが行ってきたtolaasin解毒細菌を利用した生物的防除に関する研究を中心に解説する.

1. Tolaasin解毒細菌の分離

Tolaasin解毒に着目した有用微生物の探索は,日本で行われたのが最初である.Tsukamotoらは,きのこ子実体からの分離菌株培養液に,精製したtolaasinを添加し,一定条件で培養後,培養上清のtolaasinの毒素活性を,tolaasinがジャガイモ塊茎切片を褐変化するという特性に基づいたアッセイ方法で評価した.その結果,Mycetocola属,Bacillus属,Sphingobacterium属,Pedobacter属,Acinetobacter属と同定された複数菌株がtolaasin解毒細菌として初めて報告された(14~16)14) T. Tsukamoto, A. Shirata & H. Murata: Mycoscience, 39, 273 (1998).15) T. Tsukamoto, M. Takeuchi, O. Shida, H. Murata & A. Shirata: Int. J. Syst. Evol. Microbiol., 51, 937 (2001).16) T. Tsukamoto, H. Murata & A. Shirata: Biosci. Biotechnol. Biochem., 66, 2201 (2002)..そこで,筆者らも上述の方法にならい,原木栽培ならびに菌床栽培した健全なシイタケ子実体より分離した542株を対象として,ジャガイモ塊茎切片の黒変を指標とした生物検定によりtolaasin解毒細菌を選抜した.その結果,12菌株に解毒活性が認められ,中でもとりわけ高い解毒活性を持つMicrobacterium sp. K3–5(K3–5)株を選抜した(17)17) 横田健治,七海隆之,富田 駿,キム オッキョン,根岸寛光,篠原弘亮:日本きのこ学会誌,25, 129 (2018).

2. Microbacterium sp.K3–5株のtolaasin解毒メカニズム

生物農薬全般に言えることではあるが,有用菌の持つ病害抑制効果を栽培環境下で安定的に発揮させることが課題となっており,そのためには有用菌の病害抑制メカニズムを詳細に解明することがその基盤として必須である.そこで筆者らは,K3–5株について,tolaasin解毒メカニズムの解析を進めた.

K3–5株培養液に,精製したtolaasinを加え,室温で静置後,上清中のtolaasinをHPLCにて定量したところ,上清中のtolaasinの消失が確認された.そこで,K3–5株が持つtolaasin解毒因子の局在を明らかにするべく,培養液を遠心分離により菌体と培養上清に分け,上述と同様にtolaasinを定量した.すると菌体懸濁液でのみ,tolaasinの消失が確認され,培養上清では全く消失しなかった.このことは,K3–5株によるtolaasinの解毒は菌体外へ分泌される酵素等ではなく,菌体に局在するなんらかの因子によることを示した.さらに,K3–5株菌体処理後の上清をLC-MSを用いた質量分析により構造解析を行った結果,tolaasinの環状部分が加水分解反応により開環した反応生成産物が検出された.さらに,K3–5菌体処理後上清をジャガイモ塊茎切片へ添加し,開環したtolaasinの毒性が失活しているかを評価したところ,顕著な毒性の低下が確認されたことから,tolaasinの環状構造は毒素活性に必要であることが明らかになった.これらの結果は,K3–5株のtolaasin解毒機構は,菌体でtolaasinを加水分解し,開環することで解毒すること,さらに開環したtolaasin反応生成産物は菌体から上清へ移行することを明らかにした(18)18) S. Tomita, M. Sue, A. Kajikawa, S. Igimi, H. Shinohara & K. Yokota: Biosci. Biotechnol. Biochem., 82, 1455 (2018)..環状リポペプチド類の細菌による生分解機構は複数報告例があるが,いずれも菌体外への分泌型酵素によるものであり,K3–5株によるtolaasin分解メカニズムは菌体上で行われることから,環状リポペプチド類の生分解機構としては特筆すべき新規事実であった.筆者らがK3–5株によるtolaasin解毒メカニズムについて初めて報告した後,HermenauaらによってK3–5株と同様にtolaasin環状構造を開環しtolaasin解毒することが可能なMycetocola tolaasinivoransM. lacteusによるtolaasin解毒因子についての報告がなされ,両菌の細胞抽出液からtolaasin分解因子を抽出,精製し,LC-MS/MS解析によりセリンプロテアーゼ様の酵素を同定した(3)3) R. Hermenau, S. Kugel, A. J. Komor & C. Hertweck: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 22, 23802 (2020).

3. Microbacterium属細菌によるtolaasin解毒能の比較

我々はMicrobacterium sp. K3–5のtolaasin解毒活性がMicrobacterium属に共通した特徴であるのか,またその解毒機構は同様であるのかに着目し,Microbacterium属基準株30菌株を対象としてtolaasin解毒活性を評価した.その結果,供試した30菌株はK3–5株と同様にいずれも培養上清においてはtolaasinの消失は認められず,菌体懸濁液でのみその消失が確認された.しかし,予想に反してその上清中のtolaasinは消失こそするものの,K3–5株処理で確認されたtolaasinの環状構造が開環した分解産物が,それらの菌株の上清中に検出されなかった.この結果から筆者らは,上清中からのtolaasinの消失と解毒はイコールではないのではないか? と着想した.そこでtolaasinを供試菌の菌体懸濁液に接種し,菌体ごとジャガイモ塊茎切片ときのこ子実体に滴下し,褐変症状を引き起こすかを評価した.すると,驚くべきことにK3–5株と数種の菌株を除く,ほとんどの菌株で切片の褐変化を引き起こした.この結果からtolaasinの毒素活性は,Microbacteirum属の菌体上で保持されてしまっていることが示された.このことは,tolaasinの解毒は菌体への吸着のみでは不十分であることを意味する.さらに,tolaasinがインタクトな状態で菌体上に存在していることを確認するために,tolaasin処理した菌体からのtolaasinの回収を試みた.菌体上で毒素活性を高く保持するM. paraoxydans NBRC 103076T菌体懸濁液にtolaasin処理し,1M NaClとメタノールで懸濁したところ,完全なtolaasinが菌体から上清に移行した.一方で,毒素活性を完全に消失させたM. foliorum NBRC 103072T(MF103072株)からはtolaasinは回収されなかった.これらの結果は,Microbacterium属細菌はその菌体にtolaasinを吸着させる能力を持つ一方で,一部の菌株を除くほとんどの菌株でtolaasin解毒能は備わっておらず,tolaasinの毒性を菌体上で保持したままであること,tolaasinの解毒には菌体への吸着だけでなく加水分解が必須であることを明らかにした(図3図3■Tolaasinの菌体への吸着と解毒についての概略図(19)19) S. Tomita, A. Hirayasu, A. Kajikawa, S. Igimi, H. Shinohara & K. Yokota: Curr. Microbiol., 77, 910 (2020)..既報において,アミノ酸3残基が欠失した変異tolaasinは脂質二重膜に対してイオンチャネルを形成することができずきのこ組織への毒素活性が減少することが知られる(2)2) C. Soler-Rivas, S. Jolivet, N. Arpin, J. M. Olivier & H. J. Wichers: FEMS Microbiol. Rev., 117, 591 (1999)..つまり,tolaasin毒性の発揮にはtolaasinの構造全体が重要であることを示しており,これらの知見から,筆者らの結果は,tolaasinがMicrobacterium属細菌に吸着したまま毒性を発揮しているのではなく,一度吸着した菌体からきのこ子実体へ移行した後に,きのこ組織において膜孔を形成し,子実体の黒変を引き起こしている可能性を示唆した.これまでの国内外の研究では,菌体へのtolaasinの吸着特性に着目した評価方法によりtolaasin解毒細菌が選抜されていたが,本研究結果は,既知の方法ではなく,菌体表層での分解活性に基づいて実用的な解毒細菌を選抜出来る点で重要な報告となった.

図3■Tolaasinの菌体への吸着と解毒についての概略図

4. Microbacterium foliorum NBRC 103072Tによるtolaasin解毒メカニズム

MF103072株はMicrobacteriumの中で最も高いtolaasin解毒活性を示した.しかし,K3–5株のようにtolaasin環状構造の加水分解は認められなかったため,tolaasinの解毒メカニズムの詳細な解析を行った.精製tolaasinをMf103072株菌体懸濁液に添加し,インキュベート後,遠心分離により得られた上清をLC-MS/MSで解析した.するとtolaasin直鎖状ペプチド領域のSer6とLeu7間,もしくはVal5とSer6間のペプチド結合を加水分解した4種類の分解産物が検出され,Mf103072株は,前述のK3–5株とは異なる,特異的なtolaasin生分解様式によりtolaasinを解毒することを明らかにした.両菌株は系統的に近縁であり,互いにtolaasin解毒能を有する一方でその解毒様式が異なるというとても興味深い結果であった.さらに,本菌の培養菌体を界面活性剤であるTriton X-100にて抽出すると,得られた抽出液に,菌体にて処理した時と同様のtolaasin分解活性が確認された.この時,菌体からゲノムDNAがほとんど溶出していなかったことから,界面活性剤処理を行っても細胞構造を維持していることが予想され,tolaasin加水分解酵素は細胞内部ではなく,表層付近に局在することが示唆された.さらに,この酵素抽出液および菌体懸濁液へtolaasinを添加し,上清中のtolaasin残存量と分解産物の生成量を経時的に解析した.その結果,酵素抽出液中のtolaasinは分解産物の生成量に反比例して直線的に減少したのに対し,菌体懸濁液の上清中のtolaasinは,分解産物の生成量に反比例せずに,添加後速やかに減少した(図4図4■MF103072株によるtolaasin分解における経時変化:バーは標準誤差を示す).これらの結果は,本菌の菌体では,tolaasinの加水分解に先立ち,tolaasinが菌体へ吸着することを示唆した.そして本菌の高効率なtolaasinの解毒は,菌体表面に未同定のtolaasin結合因子が存在し,効率的にtolaasinを菌体へ吸着した後に,菌体表層に局在するtolaasin分解酵素によって成し遂げられることが示唆された(図5図5■MF103072株によるtolaasin解毒メカニズムの仮説(20)20) S. Tomita, A. Kajikawa, S. Igimi, H. Shinohara & K. Yokota: PhytoFrontiers, 1, 267 (2021)..環状リポペプチドの生分解については,surfactin及びdaptomycinについて,各々, Streptomyces属による機構が報告されており,何れも分泌型の加水分解酵素による環状構造の開環による抗菌活性の消失が挙げられる(21, 22)21) V. M. D’Costa, T. A. Mukhtar, T. Patel, K. Koteva, N. Waglechner, D. W. Hughes, G. D. Wright & G. De Pascale: Antimicrob. Agents Chemother., 56, 757 (2012).22) B. C. Hoefler, K. V. Gorzelnik, J. Y. Yang, N. Hendricks, P. C. Dorrestein & P. D. Straight: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 109, 13082 (2012)..さらに前述のK3–5株のtolaasin解毒機構は,菌体外分泌型ではなく,K3–5株菌体にのみ活性が認められる新規の環状リポペプチド生分解様式であったが,分解箇所については既報と同様に環状構造のエステル結合の加水分解であった.一方で,筆者らの研究で明らかにしたMf103072株によるtolaasinの加水分解は,ペプチド領域の特定のアミノ酸配列で起こり,これは環状リポペプチド類の新規な生分解機構であった.

図4■MF103072株によるtolaasin分解における経時変化:バーは標準誤差を示す

図5■MF103072株によるtolaasin解毒メカニズムの仮説

筆者らの最新の取り組み:Tolaasin合成阻害作用を持つ細菌

これまで,P. tolaasiiによるきのこ細菌病害に対して,抗生作用,捕食,バクテリオファージそして毒素tolaasinの解毒といった様々な機構での防除に関する研究を紹介してきた.そしてこれらは,大きく分けてP. tolaasiiに直接働きかけるものと,毒素tolaasinに働きかけるものの2つに分けられると上述でも説明したが,最近,筆者らは,この2つのどちらにも当てはまらない新たな防除機構を持つ細菌を発見したため,本章にて紹介したい.筆者らは,ブラウンマッシュルームから分離したPseudomonas sp. BM2–6がP. tolaasiiによるきのこの腐敗症状を顕著に抑制することを見出した(23)23) 鈴木千尋,キム オッキョン,根岸寛光,篠原弘亮:日本植物病理学会誌,84, 48 (2018)..しかし,P. tolaasiiとBM2–6株処理後の子実体におけるそれぞれの菌数はどちらも約108 cfu/gとほとんど同程度であったことから,BM2–6株の病害抑制機構はP. tolaasiiとの競合ではないことが示された.さらにBM2–6株によるtolaasin解毒活性は確認されなかった(24)24) 服部雄斗,キム オッキョン,岩波 徹,篠原弘亮:日本植物病理学会誌,87, 9 (2021)..そこで液体培地でBM2–6株とP. tolaasiiを混合培養したところ,菌数は同量であり,かつP. tolaasiiは単独培養ではtolaasin生産が認められる生菌数であるにも関わらず,混合培養時には,tolaasin生産が認められなかった(25)25) 横山遼人,富田 駿,横田健治,キム オッキョン,岩波 徹,篠原弘亮:日本植物病理学会誌,88, 40 (2022)..したがってPseudomonas sp. BM2–6株による発病抑制は,tolaasinの産生阻害効果というこれまでにない新たな防除戦略であることが示された.現在は,BM2–6がP. tolaasiiにtolaasinを生産させない要因を解析しているとともに,原木栽培シイタケでの実証試験に取り組んでいる.

おわりに

P. tolaasiiによるきのこ病害に対する生物的防除の戦略は様々であり,世界各国で数多くの研究がなされてきた.他の植物病害を見渡してもここまで多様な戦略のもと研究が行われている病害は少ない.しかし先述したとおり,きのこ細菌病害に対する有効な生物農薬は未だ開発されていない.対象となる作物が「きのこ」という微生物であり,他の野菜,果物,穀物といった農作物病害とは管理や病害防除方法が大きく異なる点が,実用性の高い生物農薬の開発の遅れの要因とも考えられる.本病害に対する生物農薬の開発のためには,生物的防除活性を示す微生物株の持つ病害抑制効果を栽培環境下で安定的に発揮させることが課題となっており,そのためには,有望な微生物株の病害抑制メカニズムを詳細に解明することがその基盤として必須である.そして,きのこは他の農作物とは異なり,微生物の集合体であることから,微生物由来の抗菌活性物質による影響を受ける可能性があること,そしてきのこの子実体形成には菌床中および子実体上に存在する細菌群が深く関わっており(1)1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019).,抗菌活性物質やバクテリオファージはこれらの細菌に影響を及ぼす可能性が考えられる.これらの事実から,きのこ病害の生物的防除については,詳細な病害抑制機構の解明が,他の農作物病害よりもさらに重要になるのではないかと筆者らは考えている.例えば,今回紹介した筆者らのtolaasin解毒細菌を用いた研究を例に上げると,Microbacterium属細菌のtolaasin解毒にはtolaasin加水分解活性が鍵となる知見から,病害抑制に必要な酵素活性量を推定し,指標とすることで,本属菌株を応用した微生物製剤の散布法や散布時期などの最適化を図ることが可能となるであろう.将来,生物農薬を利用した安定的なきのこ栽培法が確立され,きのこ産業の発展に貢献することを期待する.

Reference

1) E. Osdaghi, S. J. Martins, L. Ramos-Sepulveda, F. R. Vieira, J. A. Pecchia, D. M. Beyer, T. H. Bell, Y. Yang, K. L. Hockett & C. T. Bull: Plant Dis., 103, 271 (2019).

2) C. Soler-Rivas, S. Jolivet, N. Arpin, J. M. Olivier & H. J. Wichers: FEMS Microbiol. Rev., 117, 591 (1999).

3) R. Hermenau, S. Kugel, A. J. Komor & C. Hertweck: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 22, 23802 (2020).

4) C. Bassarello, S. Lazzaroni, G. Bifulco, P. Lo Cantore, N. S. Iacobellis, R. Riccio, L. Gomez-Paloma & A. Evidente: J. Nat. Prod., 67, 811 (2004).

5) A. H. A. Parret, K. Temmerman & R. De Mot: Appl. Environ. Microbiol., 71, 5197 (2005).

6) M. D. Henkels, T. A. Kidarsa, B. T. Shaffer, N. C. Goebel, P. Burlinson, D. V. Mavrodi, M. A. Bentley, L. I. Rangel, E. W. Davis 2nd, L. S. Thomashow et al.: Mol. Plant Microbe Interact., 27, 733 (2014).

7) N. Sahin: J. Basic Microbiol., 45, 64 (2005).

8) M. B. Henry, J. M. Lynch & T. R. Fermor: J. Appl. Bacteriol., 70, 104 (1991).

9) M. H. Kim, S. W. Park & Y. K. Kim: J. Appl. Biol. Chem., 54, 99 (2011).

10) E. Sajben-Nagy, G. Maróti, L. Kredics, B. Horváth, Á. Párducz, C. Vágvölgyi & L. Manczinger: FEMS Microbiol. Lett., 332, 162 (2012).

11) Y. B. Yun, Y. Um & Y. K. Kim: Plant Pathol. J., 38, 472 (2022).

12) J. Tyson & R. E. Sockett: Trends Microbiol., 25, 90 (2017).

13) E. B. Saxon, R. W. Jackson, S. Bhumbra, T. Smith & R. E. Sockett: BMC Microbiol., 14, 163 (2014).

14) T. Tsukamoto, A. Shirata & H. Murata: Mycoscience, 39, 273 (1998).

15) T. Tsukamoto, M. Takeuchi, O. Shida, H. Murata & A. Shirata: Int. J. Syst. Evol. Microbiol., 51, 937 (2001).

16) T. Tsukamoto, H. Murata & A. Shirata: Biosci. Biotechnol. Biochem., 66, 2201 (2002).

17) 横田健治,七海隆之,富田 駿,キム オッキョン,根岸寛光,篠原弘亮:日本きのこ学会誌,25, 129 (2018).

18) S. Tomita, M. Sue, A. Kajikawa, S. Igimi, H. Shinohara & K. Yokota: Biosci. Biotechnol. Biochem., 82, 1455 (2018).

19) S. Tomita, A. Hirayasu, A. Kajikawa, S. Igimi, H. Shinohara & K. Yokota: Curr. Microbiol., 77, 910 (2020).

20) S. Tomita, A. Kajikawa, S. Igimi, H. Shinohara & K. Yokota: PhytoFrontiers, 1, 267 (2021).

21) V. M. D’Costa, T. A. Mukhtar, T. Patel, K. Koteva, N. Waglechner, D. W. Hughes, G. D. Wright & G. De Pascale: Antimicrob. Agents Chemother., 56, 757 (2012).

22) B. C. Hoefler, K. V. Gorzelnik, J. Y. Yang, N. Hendricks, P. C. Dorrestein & P. D. Straight: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 109, 13082 (2012).

23) 鈴木千尋,キム オッキョン,根岸寛光,篠原弘亮:日本植物病理学会誌,84, 48 (2018).

24) 服部雄斗,キム オッキョン,岩波 徹,篠原弘亮:日本植物病理学会誌,87, 9 (2021).

25) 横山遼人,富田 駿,横田健治,キム オッキョン,岩波 徹,篠原弘亮:日本植物病理学会誌,88, 40 (2022).