バイオサイエンススコープ

消化管で感じる味と生体調節作用味物質-消化管味覚受容体-脳軸による食品機能性発現メカニズム

Yasuyuki Fujii

藤井 靖之

芝浦工業大学SIT総合研究所

Published: 2023-05-01

はじめに

消化管は体内にありながら,食品を通じて外界からの異物の侵入に晒されている.そのため,神経・免疫・内分泌系で構成される独自のネットワークを発達させ,生体を防御している.加えて,脳と腸は自律神経やホルモン,サイトカインなどの情報伝達系を介して,互いに影響し合っており,この現象を「脳腸相関」という.脳から腸へ,あるいは腸から脳への一方的な情報伝達ではなく,双方向的に影響し生体を調節している.例えば,ストレスを感じるとお腹が痛くなり,便意をもよおす現象がある.これは脳が自律神経を介して,腸にストレスの刺激を伝えるからである.一方,腸の情報は神経系を介して大脳に伝わり,抑うつや不安などの情動変化も引き起こす.

また,消化管内腔の粘膜細胞に刺激が加わると,この信号は迷走神経や脊髄求心神経(感覚神経)を介して延髄や視床,皮質へ伝えられ,いわゆる“内臓知覚”を形成する.近年では,腸内細菌と脳腸相関に着目した研究がさかんであるが,我々は異なる切り口として,感覚神経を介した「消化管–脳軸」による生体調節をテーマとして研究を進めており,その一部について紹介する.

消化管における味覚受容体

一般に苦味は毒物を忌避するために発達した味覚であり,多種多様な苦味(毒性)成分を感知するために多様な苦味受容体が必要であるため,多数存在すると考えられている.苦味受容体は舌の味蕾以外にも発現しており,最近の研究では,胃と小腸タフト(刷子)細胞での役割について報告されている(1)1) C. Xie, X. Wang, R. L. Young, M. Horowitz, C. K. Rayner & T. Wu: Front. Endocrinol., 9, Article 576 (2018)..ヒトを対象とした研究により,胃では苦味受容体を介して胃酸の分泌が促進されることが報告されている(2)2) S. Sterneder, V. Stoeger, C. A. Dugulin, K. I. Liszt, A. Di Pizio, K. Korntheuer, A. Dunkel, R. Eder, J. P. Ley & V. Somoza: J. Agric. Food Chem., 69, 10550 (2021)..苦味受容体はヒトで25種類が報告されているが,胃の上皮細胞は複数の苦味受容体サブタイプを発現しているため,この働きにどの苦味受容体がかかわっているかは明確ではない.コーヒーなどの飲料に含まれるカフェイン,人工的な苦味物質である安息香酸デナトニウム,ホップの苦味成分であるα酸やポリフェノールなど化学構造が明らかに異なる苦味成分が胃酸の分泌を促進することが知られており,複数の苦味受容体が関与していることが予想できる.一方,苦味受容体が耐糖能の改善や肥満予防と関連するといった報告もあり(後述),有害成分の感知と排除以外にも役割があることが示唆されている.

機能性成分であるポリフェノールの味

ポリフェノールとはフェノール性水酸基を複数有する化合物の総称で,植物細胞では弱酸性を示す液胞に安定な状態で存在している.植物においてポリフェノールはその電気化学的な性質により,紫外線によって発生する活性酸素に対する防御作用を担っている.またポリフェノールは植物性食品の「色」「味(苦味や渋味)」といった官能特性を示す成分でもある.これまでの研究において,8,000種類以上のポリフェノールが同定されており,植物の二次代謝物としては最大の多様性を示す化合物群である.その化学構造は一律ではなく,分子量200程度の低分子化合物から10,000といった高分子も存在し,フラボノイド類や単純フェノール類,加水分解型(ピロガロール型)タンニン類,縮合型(カテコール型)タンニン類等に分類される(図1図1■ポリフェノールの分類とその代表的なポリフェノールの構造式).

図1■ポリフェノールの分類とその代表的なポリフェノールの構造式

ほとんどのポリフェノールは苦味を示し,苦味受容体(Taste 2 receptor, TAS2R)との相互作用が報告されている(3)3) E. Tarragon & J. J. Moreno: Biochem. Pharmacol., 178, 114086 (2020)..例えばエピガロカテキンガレート(EGCG)はTAS2R4, TAS2R5, TAS2R14, TAS2R30, TAS2R39,およびTAS2R43といった6つのTAS2Rと相互作用することが報告されているが,その詳細については明らかとなっていない(4)4) S. Bayer, A. I. Mayer, G. Borgonovo, G. Morini, A. Di Pizio & A. Bassoli: J. Agric. Food Chem., 69, 13916 (2021)..その理由として,8,000種も存在するポリフェノールと25種類のTAS2Rとの組み合わせは天文学的な数となってしまうことから,実験的にそれらの相互作用を調べることには限界があるためである.

一方,苦味を呈するポリフェノールは,小腸下部,大腸や直腸に分布する腸管内分泌細胞(L細胞)からグルカゴン様ペプチド(GLP)-1などのインクレチンの分泌を促進し,糖代謝を改善することが報告されている.腸管から分泌されたGLP-1は迷走神経を介して,孤束核の尾側内臓感覚部を介して,孤束核から結合腕傍核へのグルタミン酸作動性入力により摂食行動を抑制し,胃内容物の排出を遅らせることが知られている(5)5) J. M. Moris, C. Heinold, A. Blades & Y. Koh: J. Obes. Metab. Syndr., 31, 161 (2022)..これまでポリフェノールの摂取が,栄養素の消化・吸収を遅延させ,血糖値や中性脂肪の上昇を抑制するという多くの報告があるが,そのメカニズムの一つとして,苦味リガンドとしてのポリフェノールが苦味受容体を活性化し,消化管ホルモン分泌に影響を与え,消化管運動や血糖値を制御することが考えられる.

他方,渋味はポリフェノール固有の味質であり,特にアントシアニンやプロシアニジンは強い渋味を呈する.苦味に比較して,渋味の受容機構は不明な点が多い.これまでの研究で,重合したポリフェノールはタンパク質と相互作用することでタンパク質を変性・凝集した“だま”を形成し,痛みや触覚に近い感覚を誘起するのではないかという仮説が唱えられている(6)6) S. Soares, E. Brandão, C. Guerreiro, S. Soares, N. Mateus & V. de Freitas: Molecules, 25, 2590 (2020)..しかしながら,代表的な渋味物質であるアントシアニンは易分解性であり,タンパク質変性作用は他のポリフェノールと比較して極めて弱い.それにもかかわらず強い渋味を示すことから,別のメカニズムがあることが推定される.

苦味・渋味成分であるポリフェノールの体内動態

ポリフェノールの機能性については,これまで医薬品の評価方法に倣った研究手法によって進められてきた.一般に医薬品は標的器官に有効濃度が分布し,遺伝子やタンパク質発現を調節することで作用する.一方,ポリフェノールは摂取後,生体内においてその化学構造によって挙動が大きく異なることが知られている(7)7) K. Kawabata, Y. Yoshioka & J. Terao: Mol., 24, 370 (2019)..一般に,フラボノイド類は配糖体として植物中に存在しており,食品として摂取された場合には,一旦消化管上皮細胞内に取り込まれ,ラクターゼ-フロリジンヒドロラーゼ(lactase phlorizin hydrolase, LPH)もしくは細胞質β-グルコシダーゼ(cytoplasmic β-glucosidase, CBG)によって脱グルコシル化されてアグリコンとなり,第II相酵素によってO-グルクロニド/硫酸抱合体に変換される(8)8) K. Murota & J. Terao: Arch. Biochem. Biophys., 417, 12 (2003)..これらの反応によって生成された代謝物は親水性を増し,親化合物と大きく構造が異なる(図2図2■フラボノイドの体内動態).また,フラボノイド類の一種であるアントシアニンやプロシアニンジンは,消化管上皮細胞のトランスポーターであるP糖タンパク質や多剤排出タンパク質(multidrug resistance-associated protein, MRP)によって,細胞から排出されて消化管に戻るため,体内には吸収されない(9)9) C. Manach, A. Scalbert, C. Morand, C. Rémésy & L. Jiménez: Am. J. Clin. Nutr., 79, 727 (2004)..このように難吸収性であるアントシアニンや縮合型タンニンは言うまでもなく,比較的吸収されやすいとされるポリフェノール類—例えばカテキン,イソフラボン,フラバノール,カルコン—であっても,生体内で代謝を受けて親水性へと構造が変化するといった複雑な挙動を示すことから,医薬品のように標的臓器に有効濃度存在することは想定しにくい.

図2■フラボノイドの体内動態

比較的吸収されやすいカテキンは,代謝されて活性部位を失う.また,アントシアニンやプロシアニジンは消化管上皮細胞のトランスポーターであるP糖タンパク質や多剤排出タンパク質によって,細胞から排出されて消化管に戻るため,体内には吸収されない.

介入試験によって示された渋味を呈するポリフェノールの機能性

2022年4月に,ハーバード大学から渋味を呈するポリフェノールの大規模摂取試験の結果が報告された(10)10) H. D. Sesso, J. E. Manson, A. K. Aragaki, P. M. Rist, L. G. Johnson, G. Friedenberg, T. Copeland, A. Clar, S. Mora, M. V. Moorthy et al.; COSMOS Research Group: Am. J. Clin. Nutr., 115, 1490 (2022)..この研究では,65歳以上の2.1万人の高齢者男女を対象とし,カカオ由来ポリフェノールカプセル(500 mg/日;主成分はカテキン重合物)を平均3.6年摂取させた.その結果,心血管系疾患による死亡数や心血管イベントの顕著な低減が観察され,渋味を呈するポリフェノールの効果が確認された.加えて,ヒトが摂取した場合には,1~2時間後に血流依存性血管拡張(FMD値の上昇)が認められることは,これまで行われた多くの介入試験により明らかとなっている(11)11) N. Osakabe & J. Terao: Nutr. Rev., 76, 174 (2018).

近年ではポリフェノールの機能性研究のターゲットは末梢組織から中枢神経系へと移行しつつある.ポリフェノールを豊富に含む食品の摂取が中枢神経系を調節し,神経保護作用を有することが報告され,認知症やうつ病などの神経変性疾患の予防や治療への応用が期待されている.例えばポリフェノールを豊富に含むココアの単回摂取後に磁気共鳴機能画像法(functional magnetic resonance imaging, fMRI)を用いてヒトの脳内血流を計測した研究では,海馬・歯状回の血流が上昇し,同時に実施した認知テストの成績が向上することが報告されている(12)12) A. M. Brickman, U. A. Khan, F. A. Provenzano, L.-K. Yeung, W. Suzuki, H. Schroeter, M. Wall, R. P. Sloan & S. A. Small: Nat. Neurosci., 17, 1798 (2014)..また,ココアを摂取することで,海馬依存性のリスト学習パフォーマンスが顕著に向上することも示されている(13)13) R. P. Sloan, M. Wall, L.-K. Yeung, T. Feng, X. Feng, F. Provenzano, H. Schroeter, V. Lauriola, A. M. Brickman & S. A. Small: Sci. Rep., 11, 3837 (2021)..さらにMCI(mild cognitive impairment,軽度認知障害)を対象とした介入試験においても,認知症への移行率が低減することが報告されている(14)14) R. S. Calabrò, M. C. De Cola, G. Gervasi, S. Portaro, A. Naro, M. Accorinti, A. Manuli, A. Marra, R. De Luca & P. Bramanti: Med, 55, 1 (2019)..このように渋味を呈するポリフェノールの健康効果は,メタボリックシンドロームだけでなく,全身に及ぶのではないかと考えられている.

渋味を呈するポリフェノールの消化管–脳軸を介した作用メカニズム

生体利用性が極めて低いポリフェノールの生理活性を明らかにするため,筆者らは実験動物を用いて検証を重ねてきた.上述したように,渋味を呈するポリフェノールを摂取した後のヒトの循環系の変化を,実験動物を用いて再現するべく,骨格筋微小循環系を生体顕微鏡下で観察する実験系を開発した(15)15) T. Fushimi, Y. Fujii, H. Koshino, K. Inagawa, A. Saito, R. Koizumi, M. Shibata & N. Osakabe: Exp. Anim., 70, 372 (2021)..この手法を用いて代表的なポリフェノールの血流上昇作用と味質の関連性をクラスター解析した図を示す(図3図3■代表的なポリフェノールの血流上昇作用とその味質に関するクラスター解析).図に示すように,「苦い<渋い」化合物群では顕著な骨格筋血流上昇作用が見られたが,「ほとんど無味」「苦い>渋い」化合物群ではこれらの作用はほとんど発現しないことを見出した(16)16) N. Osakabe, Y. Fujii & F. Taiki: WO2021193703A1 (2021)..これらの反応は感覚神経除去モデルおよびアドレナリン受容体阻害薬によって消失することから,渋味を呈するポリフェノールは消化管感覚神経を介して認識されて交感神経活動を亢進させると考えられる(11)11) N. Osakabe & J. Terao: Nutr. Rev., 76, 174 (2018).

図3■代表的なポリフェノールの血流上昇作用とその味質に関するクラスター解析

渋味を呈する化合物群では顕著な骨格筋血流上昇作用を示すが,ほとんど無味または苦味を呈する化合物群ではこれらの作用はほとんど発現しない.

一般に交感神経活動はストレス負荷時に活性化することから,実験動物に渋味を呈するポリフェノールを単回摂取させ,ストレスホルモンの発現をin situ hybridization法を用いて観察した.その結果,脳の視床下部室傍核におけるストレスホルモンであるCRH(corticotropin-releasing hormone,副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)の発現が上昇し,血中コルチコステロン濃度が上昇した.このことから渋味を呈するポリフェノールはストレッサーとして中枢神経系を刺激することが示唆された(17, 18)17) Y. Fujii, K. Suzuki, Y. Hasegawa, F. Nanba, T. Toda, T. Adachi, S. Taira & N. Osakabe: Neurosci. Lett., 682, 106 (2018).18) Y. Fujii, K. Suzuki, T. Adachi, S. Taira & N. Osakabe: J. Clin. Biochem. Nutr., 65, 29 (2019).

さらに認知機能向上作用についてカカオ由来ポリフェノールをマウスに単回経口投与し,認知機能や記憶を司る海馬において,神経細胞の成長因子として知られているBDNF(brain derived neurotrophic factor,脳由来神経栄養因子)の発現についてウエスタンブロット法を用いて定量した.その結果,精製水を経口投与したマウスと比較してカテキンオリゴマーを投与したマウスでは,BDNFの発現が上昇した.また,カカオ由来ポリフェノールとBrdU(bromodeoxyuridine)をマウスに短期間反復投与し,蛍光免疫染色法を用いて海馬における神経新生について観察したところ,海馬歯状回において神経新生が促進されることを見出した(19)19) Y. Fujii, J. Sakata, F. Sato, K. Onishi, Y. Yamato, K. Sakata, S. Taira, H. Sato & N. Osakabe: Biochem. Biophys. Res. Commun., 585, 1 (2021)..そしてその結果,認知機能,特に空間記憶が向上することを報告している(図4図4■カカオ由来ポリフェノールの消化管–脳軸を介した作用メカニズム仮説).今後,学習や記憶といったさらに高次な脳機能に寄与するのかどうかなど解明されることで認知症の予防・改善に寄与するのか期待される.

図4■カカオ由来ポリフェノールの消化管–脳軸を介した作用メカニズム仮説

強い渋味を呈するカカオ由来ポリフェノールは,消化管感覚神経に認識され,その摂食刺激はストレッサーとして中枢神経系を刺激する.その結果,交感神経活動が活性化してエネルギー代謝の亢進など,末梢組織に様々な有益な作用をもたらす.また,中枢神経系においてBDNF発現が誘導され,神経新生や神経可塑性によって認知機能が向上する,といったメカニズムが考えられる.

最後に

渋味を呈するポリフェノールは消化管から吸収されないにも関わらず,心血管系疾患を予防する.そのメカニズムについては長年研究が進められてきたが,未だに明らかにされていない.苦味受容体は口腔から結腸まで広く分布すること,摂取したポリフェノールの大部分は未変化体として消化管下部に到達することから,苦味受容体を介して産生されたGLP-1などの消化管ホルモンが代謝を制御する可能性が考えられるが,未だ証明には至っていない.また筆者らはポリフェノールの特異的な味である渋味が,感覚神経上に発現する渋味受容体を介して中枢にストレスとして伝達され,認知機能に有益な作用を示すこと,またストレス応答反応として交感神経活動を亢進し,循環系や代謝系を活性化することを見出した.しかし,渋味を呈するポリフェノールがどのように消化管で認識されるのかは未だ不明であり,受容器の特定やその詳細な作用メカニズムについて今後検討する必要がある.

これまで食品成分と中枢のクロストークについては,腸内細菌叢を中心に進められてきたが,それらに加えて今後は,消化管味覚受容体および神経系を介した機能性発現機構に着目した研究が期待される.

Reference

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18) Y. Fujii, K. Suzuki, T. Adachi, S. Taira & N. Osakabe: J. Clin. Biochem. Nutr., 65, 29 (2019).

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