解説

適応的実験室進化の原理とその応用:薬剤耐性化機構の解明から有用物質生産菌の育種まで
適応的実験室進化の方法論

Methodology and Application of Adaptive Laboratory Evolution for Antimicrobial Resistance and Bioproduction: Adaptive Laboratory Evolution of Microorganisms

Tomoya Maeda

前田 智也

北海道大学大学院農学研究院

理化学研究所生命機能科学研究センター

Chikara Furusawa

古澤

理化学研究所生命機能科学研究センター

東京大学大学院理学系研究科

Published: 2025-03-01

適応的実験室進化(Adaptive Laboratory Evolution; ALE)は,特定の選択圧に対して対象生物を進化させる方法である.近年,進化株の全ゲノムリシーケンス解析が容易になったことから,ALEは様々な分野で活用されている.例えば,薬剤耐性菌の蔓延という社会問題に対処するため,ALEは病原菌の薬剤耐性獲得機構の解明や,合理的な治療法の開発を目的とした研究に使われている(1).さらに,ALEは栄養源利用能の獲得や代謝の最適化なども可能であるため,有用物質生産菌の育種などにも活用されている(2).本稿では,ALEの原理や技術を解説し,薬剤耐性や有用物質生産に関する研究への応用例を紹介する.

Key words: 適応的実験室進化; ラボラトリーオートメーション; 薬剤耐性; 発酵生産; 共培養系

ALEの原理と方法

ALEでは,微生物を培養し,一定期間ごとに一部の細胞集団を新しい培地に移し替えるという継代培養操作を繰り返すことが一般的である.この際,目的とする表現型を獲得させる(例えば,薬剤耐性能や,特定の物質をより多く生産する能力など)ための選択圧を掛けることで,その環境に適応できる突然変異体を選択的に生育させて進化株を取得する.ALEのメリットとしては,遺伝子型が明確にわかっている祖先株を使用することで,進化実験途中から完了までの間にどのように表現型やゲノム配列が変化していくのかそのプロセスを詳細に解析できることが挙げられる.また,環境選択圧を実験者の目的に応じて自在に変化させることが可能なため,選択圧の強さや種類に応じてどのような変化が起きるのか,選択圧と進化の結果の因果関係を詳細に解析することが可能である.さらに複数の反復実験系列を用意することで,進化の偶然性と必然性について理解することも可能である.

ALEの方法として,主に(1)液体培地において一部の培養液を新しい培地へ継代培養を行う“serial transfer”,(2)寒天培地においてシングルコロニーまたは生育してきた菌体集団の一部を植え継ぐ“colony transfer”,そして(3)jar fermenterなどの特殊な培養装置を用いて連続培養を行う“continuous culturing”の3種類の方法に大別することができる.それぞれの方法には利点と欠点があり,実験者の目的に応じて使い分けを行うのが望ましい.以下に各方法について解説する.

1. Serial transfer法

Serial transfer法は,試験管やフラスコ,マイクロウェルプレート等を用いて液体培養を行い,培養液の一部を一定間隔で新鮮な培地に移して継代培養を繰り返す方法である(図1図1■Serial transfer法).進化の再現性や確率的性質を評価するために複数の独立培養系列(反復系列)を用意することが一般的である.Serial transfer法は,病原菌の抗生物質耐性化メカニズムを解析したり,耐性進化の可能性を検証したりする際に頻繁に使用されている.このような実験では,薬剤による選択圧のかけ方を二つに大別することができる.一つ目は,対象微生物集団の薬剤耐性化に伴い抗生物質濃度を段階的に増加させることで選択圧を高める方法である.例えば,Lázárらは12種類の抗生物質を用いてEscherichia coli K12株のALEを実施し,4回の継代ごとに抗生物質濃度を1.5倍に増加させることでE. coliの薬剤耐性進化株を取得している(図1A図1■Serial transfer法(3)3) V. Lázár, I. Nagy, R. Spohn, B. Csörgő, A. Györkei, A. Nyerges, B. Horváth, A. Vörös, R. Busa-Fekete, M. Hrtyan et al.: Nat. Commun., 5, 4352 (2014)..この方法では,各実験系列につき,常に準備する培地は一つで十分であるため,作業の負担軽減ができる.一方,特定の薬剤濃度でしか培養していないため,いつどれくらい耐性化したのかはわからない.また,薬剤濃度を上げるタイミングが遅れると十分な選択圧がかからなくなってしまう一方,短すぎる間隔で薬剤濃度を上げると,対象微生物の進化が追い付かずに死滅してしまう恐れがある.

図1■Serial transfer法

(A)薬剤耐性進化株を取得するための選択圧のかけ方の一例.4回の継代ごとに抗生物質濃度を1.5倍に増加させる操作を繰り返している. 
(B)薬剤濃度勾配条件下でのserial transfer法の一例.様々な薬剤濃度の培地を準備し,対象微生物を薬剤濃度勾配条件下で生育させる.最も高い薬剤濃度条件下で生育できた微生物集団を選択して継代する操作を繰り返している.

二つ目の薬剤による選択圧のかけ方は,様々な濃度で薬物を添加した培地を準備し,そうした薬剤濃度勾配条件下で対象微生物を生育させ,最も高濃度条件下で生育できた培養条件を選択して植え継ぐという操作を繰り返す方法である(図1B図1■Serial transfer法).例えば,我々はE. coliを95種類の薬剤に対して大規模に耐性進化させるALE実験を実施している(4)4) T. Maeda, J. Iwasawa, H. Kotani, N. Sakata, M. Kawada, T. Horinouchi, A. Sakai, K. Tanabe & C. Furusawa: Nat. Commun., 11, 5970 (2020)..その際,各薬剤について,20.25~20.5倍ずつ22段階に薬剤濃度を振った一連の薬剤希釈系列を用意することで,常に対象微生物集団の生育限界濃度存在下で培養することができるようにしていた.こうした二つ目の方法では,多数の薬剤濃度条件全てに植菌するため,各継代において常に集団の生育限界濃度を把握することができ,最大の選択圧がかかった条件から継代することができるという利点がある.一方,各実験系列に対して複数の培養条件を準備する必要があるため,マイクロウェルプレートを使用したり,自動分注機などを使用したりすることで実験のスループットを上げる工夫が必要である.

Serial transfer法は,薬剤耐性進化以外にも菌株の生育向上を目的とした場合にも活用されている.増殖速度を上げたい場合には,対数増殖中の培養液を継代培養することで,増殖速度が向上した変異体が集団中に優占化されやすくできる.先行研究ではこうした方法によりアルコール耐性進化株などが取得されている(5)5) T. Horinouchi, K. Tamaoka, C. Furusawa, N. Ono, S. Suzuki, T. Hirasawa, T. Yomo & H. Shimizu: BMC Genomics, 11, 579 (2010).

2. Colony transfer

Colony transfer法の代表例として,突然変異率の定量や自然発生的な突然変異スペクトルの同定を目的とした変異蓄積(Mutation accumulation; MA)実験が挙げられる(6)6) P. L. Foster, H. Lee, E. Popodi, J. P. Townes & H. Tang: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 112, 5990 (2015)..特定の選択圧がかかるALEとは対照的に,MA法は選択圧の影響を受けない条件下で偏りのない突然変異を蓄積することを目的としている.そこでMA法では寒天培地上のシングルコロニーを選択し,新しい寒天培地にストリークする作業を数千世代にわたって繰り返すことにより,シングルセルに由来するボトルネックを実現する.これはコロニー内で発生するほとんどの突然変異は適応度に影響を与えないと考えられるからである(6)6) P. L. Foster, H. Lee, E. Popodi, J. P. Townes & H. Tang: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 112, 5990 (2015).

液体培地で細胞が激しく凝集する場合,Colony transfer法はSerial transfer法に代わって採用できる.例えば,我々の10種類の抗結核薬に対するMycobacterium smegmatisの薬剤耐性進化実験では,寒天培地上で薬物濃度勾配を作成している(図2A図2■Colony transfer法(7)7) T. Maeda, M. Kawada, N. Sakata, H. Kotani & C. Furusawa: Sci. Rep., 11, 15136 (2021)..この方法では,まず細胞を寒天培地に植菌し,薬剤をしみこませた濾紙を寒天培地に置くことで,薬剤が寒天培地上に拡散する際に形成される濃度勾配を利用している.培養後に,生育阻止領域の境界付近に生育していた細菌集団を回収し,新しい寒天培地に継代培養を行う工程を3~8回繰り返した結果,十分な薬剤耐性能を獲得した進化株を取得することに成功している(図2B図2■Colony transfer法(7)7) T. Maeda, M. Kawada, N. Sakata, H. Kotani & C. Furusawa: Sci. Rep., 11, 15136 (2021).

図2■Colony transfer法

(A)微生物を植菌した寒天培地上に薬剤を染み込ませた濾紙を置くことで,薬剤の濃度勾配を作成し,生育阻止領域の境界付近に生育していた細菌集団を回収し,新しい寒天培地に継代培養を行う. 
(B)Aの方法によってM. smegmatisをメロペネムに耐性進化させた例.継代を重ねるごとに生育阻止領域が狭まっていく様子がわかる. 
(C)MEGAプレートの構造.下層は両端から段階的に薬剤濃度が10倍ずつ増加した2%寒天培地に黒インクを添加したものを連結させている.この下層の上に終濃度0.28%の薄い寒天培地で覆っている.こうすることで対象微生物の生育は下層の薬剤による選択圧がかかる一方,微生物は上層の軟寒天培地上を泳いで移動できるため,耐性を獲得するとより高濃度の薬剤存在領域に進出することができる.

抗生物質に対する微生物の進化ダイナミクスは,軟寒天培地を使用することで直接観察することができる(8)8) M. Baym, T. D. Lieberman, E. D. Kelsic, R. Chait, R. Gross, I. Yelin & R. Kishony: Science, 353, 1147 (2016)..0.8%濃度以下の寒天を含む軟寒天培地では細菌が泳いで移動できることを利用し,Baymらは,Microbial evolution and growth arena(MEGA)plateを開発した(8)8) M. Baym, T. D. Lieberman, E. D. Kelsic, R. Chait, R. Gross, I. Yelin & R. Kishony: Science, 353, 1147 (2016)..MEGAプレートは,黒インクと異なる濃度の抗生物質(中心に向かって濃度が段階的に増加する)を含む5つの連続する領域が薄い軟寒天で覆われた構造をしている(図2C図2■Colony transfer法).このMEGAプレートにE. coliを植菌し,E. coliが薬剤耐性化していく過程をタイムラプス画像撮影により記録した研究では,薬剤耐性進化の過程で複数系統の表現型や遺伝子系がどのように多様化していくのか可視化することに成功している(8)8) M. Baym, T. D. Lieberman, E. D. Kelsic, R. Chait, R. Gross, I. Yelin & R. Kishony: Science, 353, 1147 (2016).

3. Continuous culturing

Jar fermenter等を用いたContinuous culturing法の利点は,増殖速度,細胞密度,栄養供給,pHや酸素濃度といった環境条件を一定に制御できる点である.しかしこうした方法の欠点として,装置を大量に用意することが難しいなどの問題から複数の反復実験系列を用意することが難しいことが挙げられる.また,対象微生物が連続培養条件下においてwash outされないようリアクター内でバイオフィルムを形成し始める場合がある.バイオフィルム形成を抑制するためには,頻繁にチューブやバイアル瓶を交換することが有効である(9)9) P. C. Liu, Y. T. Lee, C. Y. Wang & Y. T. Yang: J. Vis. Exp., 2016, e54426 (2016)..Continuous culturing法によるALEでは,リアクターに対する流量を一定値に設定して供給栄養を一定量に維持するケモスタット培養だけでなく,培養液の吸光度と希釈率の間でフィードバック制御を行うタービドスタット培養も多用される.ケモスタット法は,特に長期間にわたり厳密な環境条件の制御が必要なALEに適しており,例えば,CO2から糖を合成できるE. coli進化株の育種を行った先行研究は,ケモスタット法に基づくALEによって達成されている(10)10) N. Antonovsky, S. Gleizer, E. Noor, Y. Zohar, E. Herz, U. Barenholz, L. Zelcbuch, S. Amram, A. Wides, N. Tepper et al.: Cell, 166, 115 (2016).

Continuous culturing法は薬剤耐性ALEにも適用可能である.ToprakらはMorbidostatというシステムを開発した(図3図3■Morbidostatの構成(11)11) E. Toprak, A. Veres, S. Yildiz, J. M. Pedraza, R. Chait, J. Paulsson & R. Kishony: Nat. Protoc., 8, 555 (2013)..Morbidostatを行うための装置は,対象微生物の生育(吸光度)を常時モニタリングし,リアクター内の薬剤濃度を調整して生育量のフィードバック制御を行う(11)11) E. Toprak, A. Veres, S. Yildiz, J. M. Pedraza, R. Chait, J. Paulsson & R. Kishony: Nat. Protoc., 8, 555 (2013)..Morbidostatは,ガラスバイアル瓶,攪拌するためのマグネティックスターラー,吸光度測定装置,液体の移送を行うコンピューター制御のペリスタポンプセットなどで構成されている(11)11) E. Toprak, A. Veres, S. Yildiz, J. M. Pedraza, R. Chait, J. Paulsson & R. Kishony: Nat. Protoc., 8, 555 (2013)..Morbidostatの最大の利点は,培養バイアル瓶内の抗生物質濃度を動的に調整し,薬剤添加による生育阻害を持続的に維持しながら,進化の適応速度に応じて選択圧を微調整できる点である.

図3■Morbidostatの構成

Morbidostatは,ガラスバイアル瓶,攪拌用のマグネティックスターラー,吸光度測定機,液体移送を制御するコンピューター制御のペリスタポンプセットなどで構成される.対象微生物の生育(吸光度)を常時モニタリングし,リアクター内の薬剤濃度を調整して生育量のフィードバック制御を行うことができる.

ALEの効率化に貢献する技術

1. ラボラトリーオートメーション

ALEは実験期間が1か月以上と長期間に及ぶ場合があり,その間に生育を頻繁に計測したり,再現性を評価するための多くの独立培養系列を必要としたりすることから,実験者の負担が大きくなりがちである.そのため,ラボラトリーオートメーションを活用した実験の自動化はALEにおける手作業の限界を克服する上で重要である.自動化はまた,スループットの向上に加え,人為的なエラー回避にも貢献できる.自動分注機は,マイクロウェルプレートやチューブに対して培地や培養液を正確に分注することが可能であり,特にSerial transfer法に基づくALEにおいて大変役立つ自動化装置である.また,自動分注機にロボットアームが装着されている場合,生育量を測定するためのマイクロプレートリーダーや,インキュベーター等の装置とインテグレーションすることが可能になり,より高度なALEプロトコールを実行することが可能になる.例えば我々のグループでは,クリーンブース内に配置されたラボラトリーオートメーションシステム(Beckman Coulter社製)とマイクロプレートリーダー,振盪インキュベーター,マイクロプレートホテルで構成される全自動培養システムを構築し(図4図4■ラボラトリーオートメーションを活用した全自動進化実験システム),95種類の薬剤に対するE. coliのハイスループット進化実験を27日間実行することに成功している(4)4) T. Maeda, J. Iwasawa, H. Kotani, N. Sakata, M. Kawada, T. Horinouchi, A. Sakai, K. Tanabe & C. Furusawa: Nat. Commun., 11, 5970 (2020).

図4■ラボラトリーオートメーションを活用した全自動進化実験システム

クリーンブース内に配置されたBeckman Coulter社製のラボラトリーオートメーションシステムにマイクロプレートリーダー,振盪インキュベーターとマイクロプレートホテルを接続し,一つのPCで統合制御する.

Continuous culturing法についてもラボラトリーオートメーションによる実験の自動化が可能である.例えば,前述のToprakらが開発したMorbidostatシステムも自動化システムであるが,よりハイスループット化を志向したeVOLVERと呼ばれる自動培養用の精密な培養制御システムが開発されている(12)12) B. G. Wong, C. P. Mancuso, S. Kiriakov, C. J. Bashor & A. S. Khalil: Nat. Biotechnol., 36, 614 (2018)..eVOLVERは,流体操作システム(ペリスタポンプやミリ流体装置),オープンソースのソフトウェア,各種センサーやアクチュエーターを統合した柔軟なハードウェアで構成されており,吸光度など個別の培養パラメータを測定・制御することが可能である.先行研究では,eVOLVERを用いて,グルコース制限培地において78系列のSaccharomyces cerevisiaeを用いたContinuous culturing法に基づくALEが500時間にわたり実行されている(12)12) B. G. Wong, C. P. Mancuso, S. Kiriakov, C. J. Bashor & A. S. Khalil: Nat. Biotechnol., 36, 614 (2018).

2. 変異率の上昇による進化の加速

ALEでは,目的とする表現型の獲得において出現が極めて稀な突然変異や,多数の変異の組み合わせを要する場合がある.そうした状況が考えられる場合,対象微生物の変異率を操作することで進化を加速させることができる.ethyl methanesulfonate(EMS)やN-methyl-N′-nitro-N-nitrosoguanidin(NTG)といった変異剤処理は,目的の変異株をスクリーニングするための古典的方法として有名である(13, 14)13) M. Mobini-Dehkordi, I. Nahvi, H. Zarkesh-Esfahani, K. Ghaedi, M. Tavassoli & R. Akada: J. Biosci. Bioeng., 105, 403 (2008).14) J. Ohnishi, H. Mizoguchi, S. Takeno & M. Ikeda: Mutat. Res., 649, 239 (2008)..EMSやNTGはドラフト内での使用が推奨されている変異剤であり,通常は短時間(数十分程度)だけ細胞に曝し,変異剤処理と培養工程を分けることが一般的である.一方,我々は変異剤処理と培養工程を分ける必要がない新規の変異剤としてL-グルタミン酸γ-ヒドラジド(GAH)を発見し,これが他の既知変異剤よりも高い変異誘発活性を示すことを見出した(15)15) T. Maeda, A. Shibai, N. Yokoi, Y. Tarusawa, M. Kawada, H. Kotani & C. Furusawa: Mutat. Res., 823, 111759 (2021)..GAHに曝されたE. coliの変異率は,0.59/generation/genomeと推定され,後述するE. coliのハイパーミューテーター株ΔmutLにおける変異率を凌駕していた(15)15) T. Maeda, A. Shibai, N. Yokoi, Y. Tarusawa, M. Kawada, H. Kotani & C. Furusawa: Mutat. Res., 823, 111759 (2021).

DNA複製や修復に関与する遺伝子の変異は,変異率上昇を引き起こす場合が多いため,ALEの親株に使用されることがある.細菌のDNA複製に主要な役割を担っているDNAポリメラーゼIIIには,3′→5′校正エキソヌクレアーゼ活性があるため,この活性部位をコードする遺伝子(dnaEまたはdnaQ)の変異株は,変異率が異常に高いミューテーター株になる(16)16) C. G. Sevastopoulos & D. A. Glaser: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 3947 (1977)..さらに,DNAミスマッチ修復(MMR)機構もDNA複製の正確性を高めるため,MMR関連遺伝子の変異株もまたミューテーター株になる(6)6) P. L. Foster, H. Lee, E. Popodi, J. P. Townes & H. Tang: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 112, 5990 (2015)..例えば,E. coliにおけるMMR関連遺伝子であるmutLの欠損株(ΔmutL株)の変異率は,1.3×10−1/generation/genomeと推定されており,野生型株の1×10−3と比較して大幅に高い(6)6) P. L. Foster, H. Lee, E. Popodi, J. P. Townes & H. Tang: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 112, 5990 (2015)..こうしたミューテーター株が長期間のALE実験において自然発生するケースが報告されており,特定の表現型を獲得することが難しい場合に,変異率の上昇が重要であることを示している(17)17) P. D. Sniegowski, P. J. Gerrish & R. E. Lenski: Nature, 387, 703 (1997).

3. バイオセンサー

ストレス耐性や栄養源利用能の向上を目的としたALEを行う際は,獲得させたい表現型が対象微生物の適応度に対応しているため,選択圧のかけ方は生育と連動させることが容易である.一方,代謝工学などにおいて,有用物質の生産性を向上させたい場合にはこうした戦略が適用できない場合が多い.こうしたALEの制限を解消するためには,細胞内の代謝物濃度を細胞内で生きたままリアルタイムに検出可能なバイオセンサーが人工的な選択圧を設計する際に大変有効である.一般的なバイオセンサーは,細胞内の代謝物濃度に応じて発現するターゲット遺伝子を制御するプロモーター配列を,YFPなどの蛍光タンパク質遺伝子と連結することで構成される.ターゲット代謝物の濃度がバイオセンサー細胞内で増加すると,細胞内の蛍光が増加するため,バイオセンサー発現株を用いたALEは,ターゲット代謝物を高い量で生成する進化株を得るための効果的な方法となり得る.ALE実験では,蛍光活性化セルソーティング(FACS)を用いることでバイオセンサー発現細胞の内,蛍光強度が高い細胞集団を選別することができる.こうして常に高い蛍光強度を示した細胞集団を回収して植え継ぐことにより,生産量の向上と進化の選択圧を結びつけることが可能になる.先行研究ではこのようなバイオセンサーを利用することで,コリネ型細菌におけるL-バリン(18)18) R. Mahr, C. Gatgens, J. Gatgens, T. Polen, J. Kalinowski & J. Frunzke: Metab. Eng., 32, 184 (2015).や4-Hydroxyisoleucine(19)19) X. Yu, F. Shi, H. Liu, S. Tan & Y. Li: AMB Express, 11, 66 (2021).の高生産株育種や,E. coliにおけるViolacein(20)20) D. A. Gwon, J. Y. Seok, G. Y. Jung & J. W. Lee: Int. J. Mol. Sci., 22, 6594 (2021).や3-Hydroxypropionic acid(21)21) J. Y. Seok, Y. H. Han, J. S. Yang, J. Yang, H. G. Lim, S. G. Kim, S. W. Seo & G. Y. Jung: Cell Rep., 36, 109589 (2021).の高生産株育種などが行われている.

ALEを活用した研究事例

1. 薬剤耐性進化ダイナミクスの解明

医療および農林水産業における抗菌薬の過剰使用は,病原菌の薬剤耐性進化を促し,既存の抗菌薬が効かなくなる耐性菌の蔓延という世界的な社会問題を引き起こしている(22)22) GBD 2021 Antimicrobial Resistance Collaborators: Lancet, 404, 1199 (2024)..病原菌の薬剤耐性をもたらす変異を解明するために,先行研究ではALEや臨床分離株のゲノム解析が行われている.臨床分離株の変異解析は,実際に医療現場で問題になっている耐性菌がどのようなゲノム上の変化を有しているのか明らかにすることができる一方,それだけでは解析が難しいこともいくつか存在する.例えば,臨床分離株では耐性を獲得する直前の祖先株を見つけることができないため,比較対象となる薬剤感受性株のゲノム配列と比べて数多くの中立変異が存在する.そのため,遺伝子型と表現型の詳細な対応付けを行うことが困難である.また,臨床分離株から見出せる耐性変異は大多数の耐性株が共通して獲得している変異に限定されてしまうため,検出頻度が低い耐性関連変異を特定することも困難である(1)1) T. Maeda & C. Furusawa: Antibiotics, 13, 94 (2024)..こうした問題に対して,ALEにより耐性進化株を取得することで,祖先株と進化株における遺伝子型と表現型の詳細な対応付けが可能になることから,ALEが有望な方法論として活用されている(1)1) T. Maeda & C. Furusawa: Antibiotics, 13, 94 (2024).

新規抗菌薬の開発に成功してもすぐに耐性菌が出現し,いたちごっこが続くと予想される.そこで抗菌薬開発以外のアプローチとして,病原菌の耐性進化機構を理解し,その進化的制約を利用して耐性を抑制する戦略が有望視されている(23)23) L. Imamovic, M. M. H. Ellabaan, A. M. D. Machado, L. Citterio, T. Wulff, S. Molin, H. K. Johansen & M. O. A. Sommer: Cell, 172, 121 (2018)..ある薬剤に対する耐性進化は,関係がない別の薬剤に対する耐性能も連動して変化させる(交差耐性または交差感受性)場合がある(3, 4)3) V. Lázár, I. Nagy, R. Spohn, B. Csörgő, A. Györkei, A. Nyerges, B. Horváth, A. Vörös, R. Busa-Fekete, M. Hrtyan et al.: Nat. Commun., 5, 4352 (2014).4) T. Maeda, J. Iwasawa, H. Kotani, N. Sakata, M. Kawada, T. Horinouchi, A. Sakai, K. Tanabe & C. Furusawa: Nat. Commun., 11, 5970 (2020)..特に,ある薬剤に対して耐性化した時に別の薬剤にして交差感受性を示す薬剤の組み合わせは,進化的制約による薬剤耐性の抑制が期待できるとしてそうした薬剤ペアの発見が求められている(1)1) T. Maeda & C. Furusawa: Antibiotics, 13, 94 (2024).

筆者らは,「ALEの効率化に貢献する技術」,1. ラボラトリーオートメーションで紹介した全自動培養システムを用いて,E. coliを95種類の抗菌性薬剤に対するハイスループットで体系的な耐性進化実験を実施した(4)4) T. Maeda, J. Iwasawa, H. Kotani, N. Sakata, M. Kawada, T. Horinouchi, A. Sakai, K. Tanabe & C. Furusawa: Nat. Commun., 11, 5970 (2020)..進化実験により得られた192の進化株についてオミクスデータ(トランスクリプトーム,薬剤耐性プロファイル,全ゲノム配列決定)を取得し,これをランダムフォレスト回帰と主成分分析を組み合わせた解析に供することで,薬剤耐性変化の予測に重要な213の遺伝子が特定されている(4)4) T. Maeda, J. Iwasawa, H. Kotani, N. Sakata, M. Kawada, T. Horinouchi, A. Sakai, K. Tanabe & C. Furusawa: Nat. Commun., 11, 5970 (2020)..また,各進化株の47薬剤に対する耐性能プロファイルを遺伝子発現パターンに基づいてクラスタリングしたところ,進化株は必ずしも薬剤の作用機序や構造の類似性に基づいて分類されるのではなく,同じ薬剤に対して進化した進化株間においても別のクラスに分類される場合や,逆に全く異なる作用機序を示す薬剤同士にもかかわらず同じクラスに分類される場合が多くみられた(図5図5■E. coli大規模薬剤耐性進化実験における解析結果(4)4) T. Maeda, J. Iwasawa, H. Kotani, N. Sakata, M. Kawada, T. Horinouchi, A. Sakai, K. Tanabe & C. Furusawa: Nat. Commun., 11, 5970 (2020)..一方,細胞内状態の種類は薬剤数よりはるかに少ない15種類に収束しており,その内訳は,薬剤を細胞外に排出する機能を有する多剤排出ポンプの活性が上昇している状態や,薬剤を取り込む透過孔(ポーリン)を閉じた状態,ストレス応答遺伝子群を過剰発現させた状態などであった(図5図5■E. coli大規模薬剤耐性進化実験における解析結果(4)4) T. Maeda, J. Iwasawa, H. Kotani, N. Sakata, M. Kawada, T. Horinouchi, A. Sakai, K. Tanabe & C. Furusawa: Nat. Commun., 11, 5970 (2020)..これらの結果は,E. coliは様々な薬剤に対して変幻自在に耐性化できるわけではなく,むしろあらかじめ限られた少数の耐性化戦略しか潜在的に備えていないことを示している.また,このような体系的なALEにより,耐性菌の出現抑制に効果があると考えられる157の交差感受性を示す様々な薬剤の組み合わせが新規に発見されている(4)4) T. Maeda, J. Iwasawa, H. Kotani, N. Sakata, M. Kawada, T. Horinouchi, A. Sakai, K. Tanabe & C. Furusawa: Nat. Commun., 11, 5970 (2020).

図5■E. coli大規模薬剤耐性進化実験における解析結果

階層的クラスタリングの結果に基づいて,各クラスの代表的な遺伝子の発現レベルおよび47種類の薬剤に対する耐性能変化を親株に対する相対値により示している.また,クラスタリング解析には使用されていないが,各進化株が獲得していた代表的な遺伝子変異の有無を対応付けしている.遺伝子発現のヒートマップにおいて縦軸にはそれぞれ特徴的な遺伝子名,薬剤耐性能プロファイルのヒートマップにおいて縦軸には47種類の薬剤名,獲得変異の図において縦軸には変異していた遺伝子名が示されている.横軸にはクラスタリング結果に基づいた並びに従い,192の進化株が並べて示されている.

2. ALEによるコリネ型細菌のグルコサミン代謝能の強化

コリネ型細菌Corynebacterium glutamicumはアミノ酸などの様々な有用物質の発酵生産に利用されている代表的な産業微生物である(24)24) V. F. Wendisch: Metab. Eng., 58, 17 (2020)..ムコ多糖の一種であるキチンはセルロースに次いで地球上に多いバイオマスとされており,キチンまたはその構成モノマーであるグルコサミン(GlcN)やN-アセチルグルコサミン等を発酵基質として利用することができれば,持続可能な物質生産の実現に貢献できる.野生型のC. glutamicum ATCC 13032株はGlcNを単一炭素源とした最少培地で生育できるが,その生育はグルコースと比較して著しく悪い(25)25) A. Uhde, J. W. Youn, T. Maeda, L. Clermont, C. Matano, R. Krämer, V. F. Wendisch, G. M. Seibold & K. Marin: Appl. Microbiol. Biotechnol., 97, 1679 (2013)..そこで筆者らはATCC 13032株では何らかの要因によりGlcNの代謝が制限されていると考え,GlcN資化能が向上した変異株取得を目指した.そこでATCC 13032株をGlcN最少培地で長期間培養したところ,増殖速度およびバイオマス形成量がグルコース並みに向上した進化株(M4株)を取得することができた(25)25) A. Uhde, J. W. Youn, T. Maeda, L. Clermont, C. Matano, R. Krämer, V. F. Wendisch, G. M. Seibold & K. Marin: Appl. Microbiol. Biotechnol., 97, 1679 (2013)..コリネ型細菌においてGlcNは,グルコース専用のPTSにより取り込まれることで,グルコサミン-6リン酸(GlcN-6P)へと変換された後,GlcN-6P deaminase(NagB)によってフルクトース-6リン酸へと変換されて解糖系へ合流する(25)25) A. Uhde, J. W. Youn, T. Maeda, L. Clermont, C. Matano, R. Krämer, V. F. Wendisch, G. M. Seibold & K. Marin: Appl. Microbiol. Biotechnol., 97, 1679 (2013)..GlcN資化能が向上したM4株では,nagBが高発現化していた一方,GlcNの取り込みはATCC 13032株とM4株では変化していなかった.こうした結果から,コリネ型細菌において,GlcNの代謝を制限していた原因は取り込み段階ではなく,GlcNの分解に必要な酵素量の不足であることが明らかになった(25)25) A. Uhde, J. W. Youn, T. Maeda, L. Clermont, C. Matano, R. Krämer, V. F. Wendisch, G. M. Seibold & K. Marin: Appl. Microbiol. Biotechnol., 97, 1679 (2013)..また,コリネ型細菌のL-リシンおよびプトレシン高生産株にそれぞれM4株で見られたnagB過剰発現に必要な変異を導入したところ,予想通りGlcNを単一炭素源としてL-リシンおよびプトレシンを高生産することが実証された(25)25) A. Uhde, J. W. Youn, T. Maeda, L. Clermont, C. Matano, R. Krämer, V. F. Wendisch, G. M. Seibold & K. Marin: Appl. Microbiol. Biotechnol., 97, 1679 (2013).

おわりに

本稿で述べたように適応的実験室進化(ALE)は,微生物の進化過程を精密に解析するための強力なツールであり,薬剤耐性菌の研究や有用物質生産菌の育種など,応用範囲が広い技術である.ALEには多くの方法論があり,適用される微生物の種類も増加しているため,研究の目的に応じて適切な方法を選択する必要がある.近年のゲノム解析技術の進歩やラボラトリーオートメーションの発達により,ALEを活用した研究は今後一層発展していくだろう.

近年,微生物が関与する研究では,二種以上の微生物から成るコミュニティを扱う研究が盛んになってきた.例えば,複数の株や種を用いて役割を分担させることで,単一宿主のみを用いた場合よりも個々の細胞における代謝の不均衡やストレスが大幅に軽減され,効率的に汚染物質の分解や物質生産が可能であると考えられている(26)26) H. Lu, J. C. Villada & P. K. H. Lee: Trends Biotechnol., 37, 152 (2019)..こうした共培養系においてもALEを活用する試みが始まっているが,単一種を扱うALEよりもより複雑な実験デザインが要求されるため,現時点における研究例は限定的である.

共培養系による物質生産系では,ターゲット物質の前駆体を生産する前駆体生産株と,それが生産した前駆体を取り込んでターゲット物質を生産するターゲット生産株の二種類で構成されることが多い.このような共培養系では,各物質の生産性向上だけでなく,ターゲット生産株による前駆体取り込み能力の強化も必要になる.例えば,E. coli組換え株の共培養によるイソプレノール生産系の構築を行った川井らの研究では,グルコースからメバロン酸を生産するメバロン酸生産株と,生育にメバロン酸を要求し,メバロン酸からイソプレノールを生産するイソプレノール生産株の二種からなる共培養系で構成されている(27)27) R. Kawai, Y. Toya, K. Miyoshi, M. Murakami, T. Niide, T. Horinouchi, T. Maeda, A. Shibai, C. Furusawa & H. Shimizu: Biotechnol. Bioeng., 119, 936 (2022)..川井らは,メバロン酸濃度を段階的に減少させる形でメバロン酸要求株のALEを行うことで,メバロン酸取り込み効率が向上した進化株の取得に成功している(27)27) R. Kawai, Y. Toya, K. Miyoshi, M. Murakami, T. Niide, T. Horinouchi, T. Maeda, A. Shibai, C. Furusawa & H. Shimizu: Biotechnol. Bioeng., 119, 936 (2022)..この進化株にイソプレノール合成経路を導入し,メバロン酸生産株と共培養することで,イソプレノール生産の向上に成功している(27)27) R. Kawai, Y. Toya, K. Miyoshi, M. Murakami, T. Niide, T. Horinouchi, T. Maeda, A. Shibai, C. Furusawa & H. Shimizu: Biotechnol. Bioeng., 119, 936 (2022).

ALEでは進化を促進させるために,選択圧と対象微生物の生育を上手く結びつけることが大事である.有用物質生産性の向上や共培養系の育種を目的としたALEでは,薬剤耐性進化と比較して選択圧と生育の連動が難しいため,実験デザインの工夫が今後の課題である.こうした課題の克服には,新しいバイオセンサーの開発や,人工的な相利共生関係の構築による共培養系の安定化,異なる蛍光タンパク質の発現による各共培養パートナーの生育量検出など様々な方法論を構築していくことが今後求められるだろう.

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