Kagaku to Seibutsu 64(6): 378-383 (2026)
プロダクトイノベーション
ガレート型カテキンの機能性を活用した特定保健用食品・機能性表示食品開発
緑茶の魅力再発見
Published: 2026-11-01
© 2026 Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
© 2026 公益社団法人日本農芸化学会
1981年に缶入り茶飲料が発売されて以降,緑茶の缶およびペットボトル飲料の生産量は増加した.緑茶の飲料化には,お茶の自然な風味や色を守るため,抽出液を入れた(充填)後,缶を閉める(巻絞め)直前にヘッドスペースの酸素を取り除く,抽出液のpH調整を行うなどの工夫がなされた.緑茶に含まれる主要なポリフェノールはカテキンであり,緑茶葉の乾燥重量の約10~18%を占めている.溶液および飲料中のカテキンの安定性に着目すると,アルカリ性溶液(pH>8.0)では非常に不安定で数分で分解すること,pH 4.0からpH 8.0の間でpH依存的で,pHが低いほど安定性が高まることが報告されており,市販の緑茶飲料はカテキンの分解とそれに伴う褐変を防ぐため,一般的にpH 6.0程度に調整されている(1)1) M. Kobayashi & I. Ikeda: “Polyphenols in human health and disease vol. 1. Chapter 48,” ed. by R. R. Watson, V. R. Preedy & S. Zibadi, Academic Press, 2014, p. 625..
また,緑茶葉や緑茶抽出液にはカテキンとして主に(−)-エピカテキン(EC),(−)-エピガロカテキン(EGC),(−)-エピカテキンガレート(ECG),(−)-エピガロカテキンガレート(EGCG)が存在する.ガロイル基を有するカテキンはガレート型カテキン,ガロイル基を持たないカテキンは遊離型カテキンと呼ばれている.これらのカテキンは飲料化に必須な加熱殺菌工程で,その約50%がC環2位でエピマー化し,(−)-カテキン(C),(−)-ガロカテキン(GC),(−)-カテキンガレート(CG),(−)-ガロカテキンガレート(GCG)といった熱異性化カテキンが生成される(図1図1■カテキン類の化学構造).そのため,緑茶飲料には主に8種類のカテキンが含まれている.そのため,緑茶飲料を多く摂取する日本人においては,熱異性化カテキンの摂取量も無視できない.
茶の健康性は古くから知られており,わが国で喫茶の習慣が広まるきっかけを作った栄西禅師は,「喫茶養生記」にて「茶は養生の仙薬なり,延齢の妙術なり」と記した.そして現在,緑茶カテキンは血清コレステロール低下作用,抗肥満効果,抗酸化作用,抗腫瘍形成抑制効果等,さまざまな健康機能性について報告されている(2)2) 卯川裕一,小林 誠,提坂裕子:日本食品安全協会会誌,10, 16(2015)..
国民の健康の維持増進のため,日常の食事に機能性成分を活用していく試みとして,1991年に「特定保健用食品制度」が,2015年に「機能性表示食品制度」が開始された.特定保健用食品は,からだの生理学的機能などに影響を与える保健効能成分(関与成分)を含み,その摂取により,特定の保健の目的が期待できる旨の表示(保健の用途の表示)をする食品で,食品ごとに食品の有効性や安全性について国の審査を受け許可を得る必要がある.一方,機能性表示食品は国の定めるルールに基づき,事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を,販売前に消費者庁長官に届出し受理された食品である.特定保健用食品と機能性表示食品の違いを簡単に示す(表1表1■特定保健用食品と機能性表示食品の違い).
緑茶カテキンのさまざまな健康機能のうち,緑茶の消費量と血清コレステロール濃度に関連があることが1990年代までで3つの疫学研究で報告されていた.また,われわれが緑茶カテキンのうち特にガレート型カテキンが胆汁酸ミセルからのコレステロール除去作用によりコレステロール吸収抑制作用を発揮することを報告していたことなどから(3)3) I. Ikeda, Y. Imasato, E. Sasaki, M. Nakayama, H. Nagao, T. Takeo, F. Yayabe & M. Sugano: Biochim. Biophys. Acta, 1127, 141 (1992).,緑茶飲料らしく食事時に摂取する機会を想定したコレステロールをヘルスクレームとした特定保健用食品の開発をすべく,まずは血中コレステロールへの有効性,ガレート型カテキンの作用メカニズムを示す検討を行った.本稿では①コレステロールをヘルスクレームとする特定保健用食品の開発,②体脂肪をヘルスクレームとする特定保健用食品の開発,③特定保健用食品の開発を活かした機能性表示食品開発,④年齢とともに低下する認知機能についての研究,⑤特定保健用食品・機能性表示食品の範囲外であるものの一般的なお茶ならでは機能性研究について紹介する.
作用メカニズムの説明は,ガレート型カテキンの胆汁酸ミセルからのコレステロール除去作用によるコレステロール吸収抑制作用で説明できると考え,ヒト試験を行った.血清コレステロール値が200 mg/dL以上280 mg/dL以下で20歳以上の境界領域および軽度の高コレステロール値の被験者に8週間(+2週間の後観察期間),プラセボ飲料,茶カテキン(ガレート型カテキン)を300 mgあるいは600 mg含有飲料を摂取させた.その結果,どちらの容量でも血清総コレステロールおよびLDLコレステロールをプラセボと比較して有意に低下させた(2)2) 卯川裕一,小林 誠,提坂裕子:日本食品安全協会会誌,10, 16(2015)..この結果をもって許可申請(当時は厚労省)したものの,以下の指摘事項を受けた.1)最終製品には熱異性化カテキンもあるはずだが,熱異性化カテキンの効果と作用メカニズムが不明,2)被験者が男性のみであり女性での効果が不明,3)審査基準の変更(摂取期間は12週間以上で最終摂取時を含む2時点以上で有効性が認められること,後観察期間は4週間以上)があったので新基準でのヒト試験をすること.
そこで熱異性化ガレート型カテキンについての検討を行った.胆汁酸ミセルへの溶解がコレステロール吸収の必須条件である.われわれはコレステロールを含む胆汁酸ミセルに通常のガレート型カテキンを添加すると,速やかに濁り,やがて沈殿物が生じる(図2図2■ガレート型カテキンはコレステロール含有胆汁酸ミセルからコレステロールを除去する)ことを報告していたため,熱異性化ガレート型カテキンと通常のガレート型カテキンの胆汁酸ミセルからのコレステロール除去作用の比較試験などを行った.すると,熱異性化ガレート型カテキンが通常のガレート型カテキンと比較して同等以上の胆汁酸ミセルからのコレステロール除去作用と吸収抑制作用を持つこと,同等の血清コレステロール低下作用を持つことを示した(4)4) 小林 誠,鈴木裕子,野澤 歩:消化と吸収,32, 58 (2010)..
また,新基準でのヒト試験を女性も含めて実施した.その結果,被験者全体での有効性が認められたため再度許可申請を行った,しかしながら,層別解析にて女性では有効性が認められなかったことから,「月経周期を考慮した女性のみのヒト試験を行って有効性を示すこと」という指摘事項を受けた.この指摘に沿って3回目のヒト試験を行い,女性での有効性を示すことで(5)5) 梶本修身,梶本佳孝,武田雅也,野澤 歩,鈴木裕子,角田隆巳:Health Sci., 22, 60 (2006). (図3図3■ガレート型カテキンのLDLコレステロール低下作用),約5年半の期間と3回のヒト有効性試験を要して2006年10月にコレステロールを低下させる特定保健用食品「カテキン緑茶」の表示許可を取得した.
コレステロールをヘルスクレームとする特定保健用食品の開発にやや遅れて,体脂肪をヘルスクレームとする特定保健用食品の開発も開始した.すでに茶カテキンを関与成分とし,「エネルギーとして脂肪を消費しやすくなる」許可表示を受けた他社製品があったが,緑茶飲料らしく食事時に摂取する機会を想定した場合や後々コレステロールとのダブルヘルスクレーム化を考え,ガレート型カテキンの脂肪吸収抑制作用に着目した作用メカニズム解明とヒト試験を行った.
食事中性脂肪はそのままでは胆汁酸ミセルに溶解できない.膵リパーゼによる加水分解によってモノグリセリドと脂肪酸に加水分解されて胆汁酸ミセルに取りこまれる.その後,モノグリセリドと脂肪酸が小腸上皮細胞に取り込まれ,中性脂肪に再合成されてカイロミクロンでの輸送を経て吸収される.われわれが検討した結果,茶カテキンのなかでも特にガレート型カテキンが膵リパーゼ阻害活性を持つこと,脂肪の吸収抑制作用,食後血中中性脂肪濃度上昇抑制作用,体脂肪低下作用を発揮することを示した(2)2) 卯川裕一,小林 誠,提坂裕子:日本食品安全協会会誌,10, 16(2015)..
許可申請後の指摘事項に回答するため,ヒト有効性試験は結局3回行うことでヒトでの有効性を示し(図4図4■ガレート型カテキンの腹部総脂肪面積低下作用),約8年の期間を要して2010年3月に体脂肪が気になる方に適している特定保健用食品「カテキン緑茶プラス」の表示許可を取得した.その後,コレステロールと体脂肪についてのヘルスクレームを併記したものが許可され,デザイン変更やキャッチコピー変更もあり現在の「お~いお茶 カテキン緑茶」に至る.
なお,審査の過程で他社製品の関与成分「茶カテキン」と比べて「ガレート型カテキン」が当時は知名度も低く紛らわしいのではないか,消費者も混乱するのではないかといった理由で関与成分は「茶カテキン」とした.とはいえ,われわれとしてはガレート型カテキンが商品特徴のひとつと考えていたので成分表欄外にガレート型カテキンを表記している.そしてこのガレート型カテキンの成分表欄外への表記が味の改良やコスト低減といった処方変更に大きく制限をかけてしまったのは反省点の一つである.
われわれは2004年に「自宅でいれるようなしっかりとした渋みのある緑茶を飲みたい」というお客様の声にお応えし,「お~いお茶 濃い味」として発売した.キレのある濃さと,カテキン由来の渋みのある味わいが評価され,40代~50代の男性を中心にご支持をいただいてきた.その後2019年に,味わいはそのままに「体脂肪を減らす」機能性関与成分「ガレート型カテキン」を含む機能性表示食品としてリニューアルした.その届出表示は,「本品にはガレート型カテキンが含まれます.ガレート型カテキンには,食事の脂肪の吸収を抑えて排出を増加させることにより,BMIが高めの方の体脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)を減らし,BMIを改善する機能があることが報告されています.」とし,機能性関与成分はガレート型カテキン,一日あたりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量は340 mgとしている.届出の際には特定保健用食品「お~いお茶 カテキン緑茶」開発時の研究成果を用いた.分かりやすい健康価値が新たに女性や若年層へと広がり,機能性表示食品飲料市場において売上No.1のシリーズとなり2025年12月末時点で累計販売本数が100億本を突破した.
なお,われわれはガレート型カテキンの食事時の12週間の継続摂取において,より低用量(149.5 mg)でもBMIが高めの方の体脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)を減らすことを示した(6)6) M. Kobayashi, T. Kawano, Y. Ukawa, Y. M. Sagesaka & I. Fukuhara: Food Funct., 7, 498 (2016)..しかしながら,「濃い茶」と商品名にあることなどの総合的判断により,一日あたりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量は340 mgに据え置いている.機能性関与成分をガレート型カテキンとする届出は2026年2月時点で100件を超えており,そのうち当該論文を採用文献とし,一日あたりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量を150 mgとしている他社製品も多く,「ガレート型カテキン」の知名度も幾分か上がったと考えている.
近年,アルツハイマー病などの認知症関連疾患の増加は,深刻な社会問題となっている.認知症とは,一つの病気をさすのではなく,認知機能が低下することによって仕事や日常生活に支障が出る状態の総称である.認知症の発症には老化が深く関係しており,年をとれば誰でもなる可能性がある.「脳の機能が健常な状態」と「認知症」の中間の 段階を軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment; MCI)と呼んでおり,MCIのうち10人に1人は1年間で認知症に移行するが,認知機能が戻る人やMCIのままの人もいる.つまり,MCIを正しく知り,MCIの段階から早期発見に努めることが,認知症の予防やその後の生活を保つために重要である.2024年に新薬が承認されたものの,薬価が高額なこと,すべての方に処方できるわけではなく認知機能低下を完全に止められるわけではないことから,日常生活で摂取できる食品を用いた予防にも期待が寄せられている.
緑茶の摂取頻度が多いグループほど,認知障害のある割合が低くなることが報告されている(7)7) S. Kuriyama, A. Hozawa, K. Ohmori, T. Shimazu, T. Matsui, S. Ebihara, S. Awata, R. Nagatomi, H. Arai & I. Tsuji: Am. J. Clin. Nutr., 83, 355 (2006)..われわれは,抹茶(カテキン,テアニンやカフェインといった注意機能の正確さ,つまり覚醒度に影響を与えることが知られている成分を含む)(8)8) 馬場吉武,瀧原孝宣,金子俊之,提坂裕子:薬理と治療,47, 1689 (2019).やカテキン(9)9) Y. Baba, S. Inagaki, S. Nakagawa, T. Kaneko, M. Kobayashi & T. Takihara: Molecules, 25, 4265 (2020).を中高年健常男女が継続摂取すると,年齢とともに低下する認知機能のうち,注意力や判断力の精度が高まることを示した(図5図5■抹茶の継続摂取は年齢とともに低下する認知機能のうち,注意力や判断力の精度を高める).われわれはこの機能についても機能性表示食品化を行った.本誌にて言及した特定保健用食品および機能性表示食品の一例を図6図6■ガレート型カテキン研究などを活かした特定保健用食品および機能性表示食品の一部に示す.
また,われわれは60歳から85歳の高齢者を中心とした939名を募集し,MCIおよびプレクリニカル期にあたる主観的認知機能低下(SCD)と診断された99名の試験参加者を対象に,抹茶の12カ月間摂取による認知機能等への影響を,二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験により検証した.抹茶群では1日あたり抹茶2 gを摂取させた.睡眠の質をピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)にて評価した結果,抹茶群でPSQIスコアが低下し,睡眠の質が向上する傾向が示されまた.また認知機能に関しては,認知症やMCIのスクリーニング等に用いられる神経心理学的検査(MMSE-J, MoCA-J等)での得点で抹茶群とプラセボ群の間に差はみられなかったが,コグニトラックス検査による認知機能の領域別の評価では,抹茶群はプラセボ群に比較して,表情認知テストで表される社会的認知,具体的には顔表情からの感情知覚の精度が有意に改善することが確認された(10)10) K. Uchida, K. Meno, T. Korenaga, S. Liu, H. Suzuki, Y. Baba, C. Tagata, Y. Araki, S. Tsunemi, K. Aso et al.: PLoS One, 19, e0309287 (2024)..表情認知の低下は,コミュニケーションの低下からの孤立につながる可能性があるため,認知症予防の早期介入に非常に重要な因子であるかもしれない.
お茶は,食事中や喉の渇きを潤したいときや疲れを癒やしたいとき,気分を変えたいときなど,日常茶飯と言われるように私たちの生活に浸透しており,馴染み深い飲み物である.また,米国では「クリエイティブサポートドリンク」などと呼ばれIT企業など創造的な仕事をする方々に支持されている.しかしながら,こういった機能を科学的に示した例はほとんどない.
心理学者ミハイ・チクセントミハイ氏が提唱した「フロー理論」は,人が活動に深く没入し,いわゆる「ゾーン」に入るような最適体験を通じて,楽しみながら能力を高め,成長していく過程を説明するものである.フローは,自身の能力と課題の難易度がつり合い,目標が明確で,結果に対するフィードバックがすぐに得られる環境で生じやすい(図7図7■精神作業時の緑茶飲料の飲用は速やかにフロー体験を高め,時間知覚を早める左).その状態では,強い集中や時間感覚の変化,不安や過度な自己意識の低下などが見られる.フローや前向きな感情を日常的に生み出す環境づくりが,心理的ウェルビーイングやワークエンゲージメントの向上と持続的な幸福の実現につながると考えられている.なお,日本人は必要以上に人の評価を気にしてフローに入りづらいと考えられている.
われわれは,緑茶飲料の摂取による精神作業成績およびフロー体験などの主観評価に及ぼす影響を検討した.その結果,緑茶飲料摂取後速やかに精神作業時の副交感神経指標が上昇すること(11)11) C. Kurosaka, C. Tagata, S. Nakagawa, M. Kobayashi & S. Miyake: Sci. Rep., 14, 8588 (2024).,フロー体験(特に下位尺度のうち没入の程度を示す「経験の強さ」)が高まること,時間知覚が早まることを示した(図7図7■精神作業時の緑茶飲料の飲用は速やかにフロー体験を高め,時間知覚を早める右)(12)12) C. Kurosaka, S. Miyake, M. Kobayashi, C. Tagata & Y. Tatsumi: PLoS One, 20, e0328394 (2025)..摂取直後の作業での影響のため,緑茶成分を吸収してからの効果ではなく,香気成分などによる影響が考えられ,現在検討を進めている.
ヒトは一つの活動を行っている間,常にフローに入っていられるわけではなく,フローに入ったり,ちょっと挑戦のレベルが上がって不安の状態に入ったりということを繰り返していく.日常での実践としては,少し挑戦的な課題設定,小さな達成感の積み重ね,心身のコンディション調整,メールなどによる通知を抑えた集中環境づくりなどが重要と考えられている.緑茶はフローそのものを直接生み出すのではなく,作業時の摂取でフローに入りやすい状態を整え,没頭し高い生産性や満足感を得られる状態で取り組める可能性が示された.
緑茶飲料の飲料化技術とカテキンの安定性・機能性研究を基盤として,コレステロールおよび体脂肪をヘルスクレームとする特定保健用食品の開発経緯と,その知見を活用した機能性表示食品への展開について概説した.特定保健用食品の開発においては,作用メカニズムの解明および複数回のヒト有効性試験を通じて科学的根拠を積み重ねる必要があり,多くの時間と労力を要したが,その過程で得られた知見は,制度変更後における機能性表示食品の開発を含む,その後の研究および製品展開に有効に活用されている.
さらに近年では,生活習慣病予防にとどまらず,加齢に伴う認知機能の変化や,作業時の心理的状態といった領域においても,日常的に摂取されるお茶の生理的・心理的意義が示されつつある.
今後は,従来から親しまれてきたお茶という食品の特性を踏まえつつ,ヒト試験を中心とした科学的エビデンスの蓄積に基づき,健康の維持増進および生活の質の向上に資する研究と商品開発を継続的に推進していくことが重要であると考える.
Reference
1) M. Kobayashi & I. Ikeda: “Polyphenols in human health and disease vol. 1. Chapter 48,” ed. by R. R. Watson, V. R. Preedy & S. Zibadi, Academic Press, 2014, p. 625.
2) 卯川裕一,小林 誠,提坂裕子:日本食品安全協会会誌,10, 16(2015).
4) 小林 誠,鈴木裕子,野澤 歩:消化と吸収,32, 58 (2010).
5) 梶本修身,梶本佳孝,武田雅也,野澤 歩,鈴木裕子,角田隆巳:Health Sci., 22, 60 (2006).
6) M. Kobayashi, T. Kawano, Y. Ukawa, Y. M. Sagesaka & I. Fukuhara: Food Funct., 7, 498 (2016).
8) 馬場吉武,瀧原孝宣,金子俊之,提坂裕子:薬理と治療,47, 1689 (2019).
11) C. Kurosaka, C. Tagata, S. Nakagawa, M. Kobayashi & S. Miyake: Sci. Rep., 14, 8588 (2024).
12) C. Kurosaka, S. Miyake, M. Kobayashi, C. Tagata & Y. Tatsumi: PLoS One, 20, e0328394 (2025).