Kagaku to Seibutsu 55(10): 712-718 (2017)
テクノロジーイノベーション
立体嚥下動態シミュレータを用いた食品開発・研究のテクニカル・イノベーションヒトの“飲み込み”を数値的に可視化する
Published: 2017-09-20
© 2017 Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
© 2017 公益社団法人日本農芸化学会
人の“飲み込み”動作(嚥下)は,食塊と生体器官の高速かつ複雑な変形を伴うため,嚥下中に起きている現象を時間的・空間的に正確に把握することは難しい.食品会社にとって“食べる”もしくは“飲む”ことを正確に把握することは,商品開発をするうえでも非常に重要である.昨今の数値解析ならびにコンピュータ技術の発展により,これまで食品業界では手が届かなかったコンピュータシミレーションが身近な技術となってきた.われわれは「医食工」連携による学際領域の研究として,立体嚥下動態シミュレータ(4-dimentinal swallowing simulation and visualization system,以下SVと記す)の開発を行ってきた.本稿ではSV開発の背景や開発のために必要であった技術的なブレイクスルー,またSVから抽出される情報が今後の食品物性研究や医学の臨床現場に応用できる可能性について述べる.
一般的に,食品を通してお客様に提供する価値としては,食の一次機能である栄養機能,二次機能である嗜好(おいしさ)にかかわる機能,そして三次機能である生体調節機能の3つの機能が考えられる.さらに,四次機能として,食べる機能の障害をもっている方への飲み込みやすさ,食べやすさに関連した機能が考えられる.この四次機能は,障害者を含めて食べることのバリアフリーを目指した,より高い機能と言える.しかしながら,食品の飲み込みやすさや物性面における安全性については,評価する指標が明確でないため議論されることが少ない.
また,日本は総人口の1/4が65歳以上となる,いわゆる超高齢社会に突入している.日本人の死因の第3位は肺炎(1)1) 厚生労働省:平成25年度人口動態統計月報年計(概数)の概況,http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai13/であり,高齢者の肺炎の多くは誤嚥による肺炎と言われている.
誤嚥とは,食品などが食道ではなく気管へ流入することである.誤嚥防止のためには,嚥下のメカニズムや食品物性の違いが嚥下時に及ぼす影響を明らかにする必要があるが,嚥下研究においては,一般に広く行われているマウス,ラットなどを使った動物実験は臨床的意義に疑問がある.また嚥下困難者自身の喫飲による検証で得られた医用画像は,重症度の把握や治療方針の決定などで有効である反面,時間および空間分解能が十分でなく,食塊と生体器官の高速かつ複雑な変形を伴う嚥下運動を詳細に明らかにすることが困難という課題がある.
そこで,嚥下動態を正確に模擬したコンピュータシミュレーションができれば,生体器官の形態や挙動,食品物性の影響などを網羅的に検討することができると考え,立体嚥下動態シミュレータの開発を開始した.
SVの開発では,いくつかの技術的な課題(壁)を解決する必要があった.具体的には,①生体(嚥下動態)のモデル化,②食品(食塊)のモデル化,③生体モデルと食品モデルの統合,そして④モデル化・計算手法や結果の精度検証・妥当性確認技術の構築が必要であった.結果として,技術的な課題であるこれらの4つの独自技術がSVの重要な構成要素となった.以下にそれぞれの4つの課題を解決するための技術開発について説明する.
生体の静的および動的な形状のモデル化について概要を説明する.SVでは嚥下にかかわる生体の器官を異なる機能を有する4つのオブジェクト(舌,軟口蓋,咽頭(食道含む),喉頭(喉頭蓋と気管も含む))に分割し,各器官が食塊に及ぼす力のタイミングや向きをより視認しやすくした.このオブジェクトについて,それぞれ静的および動的な形状モデルを作成した.図1図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)に生体モデルの構築手順の概要を示した.上段に示した図1A図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)は.1.1で説明する静的形状モデルの作成手順,下段に示した図1B図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)は,1.2で説明する動的形状モデルの作成手順である.
生体のモデリングははじめに,CTの断層画像から立体構造を構築し(図1A-a図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)),ここから骨や空気層を抽出した(図1A-b図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)).最後に手動で器官を4つのオブジェクトにモデリングした(図1A-c図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)).この手動でのモデリングは,解剖学的な知識および解釈によって行った.これらの作業は画像処理ソフトウェアMimics(Materialise社)および3D slicer(The Slicer Community)を使用した.
次に嚥下造影(Videofluorography,以下VF)により,時間とともに変化する生体器官形状の情報を抽出し,時間とともに動的に変形する形状モデルを作成した.SVに利用したVF画像は,約30 fps(1秒間に約30枚の画像)のフレームレートで出力されているものを使用した.形状モデルの変形には,コンピュータグラフィクス(以下CG)ソフトウェア3ds Max(オートデスク社)を用いた.
図1B図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)は動的形状モデル作成手順の一部である.CGソフトウェア上にVFの画像データを埋め込み,形状が重なるようにCGソフトウェア上で手動にて形状を変形させた.CGソフトウェア上に取り込んだ静的形状モデルはマウス操作によって感覚的に変形させることが可能である.さらにCGソフトウェアには時系列のデータ間の生体運動を滑らかに補完することができるモーフィング機能があり,この機能を利用してVF画像のフレームレートの10倍の形状データ(1秒間に約300個の形状データ)を作成した.静的形状と同様に,VFで確認できない部分はcineMRIからの情報や,解剖学的な知識および解釈によって行った.すべてのオブジェクトの動的形状モデルを統合させたものが,嚥下動態モデルである.
食塊単体のモデル化であれば,食品そのものが有する物性値(粘度,濃度,密度,表面張力など)を利用すればよい.しかし,食塊の嚥下シミュレーションを行う場合は,食塊単体の物性値だけでなく,食塊と生体の接触表面における相互作用を考慮しなければならない.一般的な化学繊維の表面などは,静的な撥水性が高い(接触角が大きい)ほど液滴は動きやすい.一方,生体表面は一般的な化学繊維の挙動とは異なり,生体表面が乾燥している場合のように静的な撥水性が高い(接触角が大きい)ほど,液滴は動きにくい.つまり,生体の場合,接触角が大きいほど,食塊が動く際の抵抗になると言える.これは,口腔内が湿っている場合と乾燥している場合では,乾燥しているほうが食物を飲み込みづらいという臨床的な経験からも理解できる.一般的な化学繊維と生体の表面特性の違いは,表面粗さに起因する毛細管現象による食塊水分の壁面法線方向への吸い込み抵抗,また唾液などの存在に起因する生体表面上の滑水平面(ハイドロプレーン)の形成に伴う見掛け表面粗さの低減による親水化などに影響を受けると考えられる.よって生体表面と食塊の相互作用を内包したモデル化には,生体表面におけるぬれ性(⇔撥水性)を考慮する必要がある.
SVでは,豚の生体器官(舌,食道)の接触角と,壁面におけるスリップ係数(=壁面での見掛け粘度に関係した係数)を,適宜パラメータフィッティングを行いながら調整し,食塊と生体表面の相互作用を考慮した食塊モデルとして採用している.
嚥下時の食塊は短時間のうちに大変形ならびに飛沫を伴って流れるため,一般的な“メッシュ”と呼ばれる格子を解析対象空間に配置して計算する方法は,メッシュ作成の手間や計算精度の面などから適切ではないと考えた.そこでSVでは,流体の大変形や飛沫の取り扱いが可能な計算手法である粒子法(MPS法(4)4) 越塚誠一:“粒子法”,丸善株式会社,2005.)を採用した.これはすべての流体を微小な粒子と仮定し,その粒子一つひとつに流体的な挙動を示すための物性値を与えて計算を行う“メッシュフリー”の計算手法である.具体的には汎用3次元粒子法ソフトウエア:Particleworks(プロメテックソフトウエア社)に,壁面の強制変形を行う独自のカスタマイズを施したソフトウエアをソルバーとして使用した.
SVは,1で説明した医用画像と解剖学的知見を駆使して作成した嚥下動態モデル,ならびに2で説明した生体表面と食塊の相互作用を考慮した食塊モデルをParticleworks上で統合し,複雑,かつ高速で変形・移動する食塊の挙動を物理的に模擬することが可能となった.
数値シミュレーションを利用する場合は,その計算結果の妥当性を確認する作業が必要不可欠である.ここではSVでの計算結果に対して,定性的,定量的な妥当性の確認方法と結果について述べる.
図2A図2■シミュレーション結果の妥当性確認結果に目視による定性的な妥当性確認の結果を示す.定性的な妥当性確認は,各時刻におけるVF画像とシミュレーション画像の食塊の位置や形状について比較することで行われた.各時刻においてシミュレーション結果は,喉頭蓋谷近傍の特徴的な食塊の形状をよく再現しており,SVは定性的に実際の現象をよく模擬できていると考えられる.
図2B図2■シミュレーション結果の妥当性確認結果に数値比較による定量的な妥当性確認の結果を示す.妥当性を定量的に確認するにあたり,図2B-1図2■シミュレーション結果の妥当性確認結果図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)に示したVF画像の検査領域(喉頭蓋谷近傍)における,輝度変化に着目した.嚥下中の最大輝度と最小輝度を用いて正規化した輝度の変化量とタイミングを,VF画像とシミュレーションで比較することで,定量評価とした.図2B-2図2■シミュレーション結果の妥当性確認結果図2■シミュレーション結果の妥当性確認結果からわかるように,シミュレーション画像の正規化輝度の変化量とタイミングは,VF画像の正規化輝度の変化量とタイミングとよく一致していた.以上のことから,SVによるシミュレーションは定量的に見ても実際の現象を精度よく模擬できていると考えられる.
SVは前述した4つの独自技術により,嚥下現象に対して①可視化,②数値化を可能にし,これらの情報を基に嚥下に関するさまざまな考察や予測,推定ができる.以下にSVが有する特長的な機能の概要について述べる.
図3(a)図3■嚥下時の食塊の可視化例にとろみ調整食品を溶解した液体(以下とろみ),図3(b)図3■嚥下時の食塊の可視化例にヨーグルト,そして図3(c)図3■嚥下時の食塊の可視化例に水の嚥下時の食塊の様子を示す.図からわかるように,とろみやヨーグルトでは嚥下時に食塊がひとまとまりになって咽頭を通過し,喉頭蓋が反転し喉頭入口が完全に密閉された後,食道に達する様子が目視で確認できるのに対し,水では嚥下時に多数の飛沫を伴いながら,喉頭蓋が反転して喉頭入口を完全に塞ぐ前に食塊が食道に達する.このことから,とろみやヨーグルトの飲み込みやすさは,嚥下時に飛沫発生が少なく,食塊がひと塊でかつゆっくりと咽頭を通過するためと推察できる.また,とろみやヨーグルトは喉頭蓋近傍への流入タイミングが水と比較して遅いにもかかわらず,喉頭蓋近傍での滞留時間が短いことが視覚的にも確認できる.滞留時間の短さは官能評価における“キレ”に,嚥下時の生体器官の力は官能評価における“喉越し”に関係している可能性が考えられる.ここで示した事例以外にも,SVでは誤嚥粒子の可視化なども可能である(6)6) 羽生圭吾,外山義雄,神谷 哲,和田哲也,神野暢子,高井めぐみ,菊地貴博,道脇幸博:第21回日本摂食嚥下リハビリテーション学会講演要旨集,S220 (2015)..このようにSVによる食塊の可視化は,これまで明らかにされていない嚥下時の食塊の詳細な形状変化の情報から,さまざまな考察を行うことができる.
図4図4■嚥下動作中に変化する食塊のせん断速度のプロファイル(等高線)に,健常成人の正常嚥下動作中に変化する食塊のせん断速度の頻度プロファイル(等高線)を示す.このプロファイルは喉頭蓋近傍の食塊のみを時系列的に抽出して作成したものである.水(水+造影剤)と比較してとろみ(とろみ+造影剤,明治:トロメイクSP: 2 wt%に調整)のせん断速度の分布は狭く,せん断速度の頻度のピークも高いことがわかる.また,とろみのせん断速度の最頻値は嚥下開始直後(食塊の先端がせん断速度の抽出領域にある)では50 s−1であるものの,食塊が喉頭蓋に到達し,食道に流入開始する領域では75 s−1程度であることがわかった.このことから嚥下時の食品物性の評価は,嚥下時のどの部位,またはどのタイミングに着目するかが重要であると言える.
次に食塊が生体器官に与える力(=生体器官が食塊から受ける力)の抽出結果について図5図5■食塊が生体器官に与える力の変化に示す.図5(1)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図1■生体モデルの構築手順(A. 静的モデリング,B. 動的モデリング)は食塊が生体器官に与える力の方向を定義しており,紙面上向き(頭側)が+Z方向の力,右向き(背側)が+Y方向の力である.Z方向の力の時間変化を図5(2)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図2■シミュレーション結果の妥当性確認結果に,Y方向の力の時間変化を図5(4)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図4■嚥下動作中に変化する食塊のせん断速度のプロファイル(等高線)に示した.さらに,各時間における力の方向変化を図5(3)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図3■嚥下時の食塊の可視化例に示した.また各時刻における食塊の位置,ならびにその時刻に生体器官に食塊が与える各方向の力の合力(つまり,生体が食塊を押している力)を図5(5)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図5■食塊が生体器官に与える力の変化に示した.図5(3)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図3■嚥下時の食塊の可視化例中の時間進行は,舌以外の器官はA, B, C, Dの順,舌はa, b, c, dの順に変化し,それぞれの器官のピーク値は図5(2)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図2■シミュレーション結果の妥当性確認結果また図5(4)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図4■嚥下動作中に変化する食塊のせん断速度のプロファイル(等高線)のピーク値に対応する.図5(3)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図3■嚥下時の食塊の可視化例からわかるように舌以外の器官は,食塊の移送に伴い,ある特定の時間にしか高いピークの力を食塊から受けていないのに対し,舌は常に力を食塊から受けており,食塊移送中に何度もさまざまな方向に高い力のピークを観測することができる.つまり,舌はすべての時刻においてほかの器官と協調しながら食塊を送り込む,重要な役割をしていることが推察される.また図5(5)図5■食塊が生体器官に与える力の変化図5■食塊が生体器官に与える力の変化は,舌以外の器官と舌の両方が同時に食塊から受けた力がピーク値となる時間の食塊位置を表している.(A-a)は硬口蓋と舌,(B-b)は軟口蓋と舌,(C-c)は咽頭と舌,(D-d)は喉頭と舌を示す.(A-a)の食塊のほとんどはすでに舌根部および咽頭にあって,硬口蓋と舌の両方に力を与えている部分は食塊の最後端であることがわかる.同様に(B-b),(C-c)および(D-d)も,舌と各器官の両方に力を与えている部分も食塊の最後端である.そして各生体器官に食塊が与える力の合力(方向と大きさ)は食塊が移動する方向とほぼ等しい.このことは,食塊はその後端で生体器官から大きな力を受けていることを示唆する.これは軟らかいチューブの中から高粘度の液体を排出しようとする際,高粘度液体が存在する領域の中央ではなく後端側(排出口の反対側)のチューブを押さえるようにして排出することと同様であり,嚥下とは複数の生体器官が複雑に精緻に連携しながら,食塊の後端を締め付けながら食道に送り込む運動であることを示唆する結果である.シミュレーションから抽出された力の大きさと向きから,実際の食塊の移動方向を説明できることからも,本シミュレーションで使用している生体モデルのバイオメカニクス(形状変化と運動)は妥当であると考えられる.
SVを用いることで,嚥下時の生体の構造ならびに動態面から誤嚥リスクの可視化が可能と考えられる.図6図6■誤嚥リスクの可視化(上段:構造比較,下段:動態比較)に健常者,軽度誤嚥患者,重度誤嚥患者の構造比較ならびに動態比較結果を示す.
図6図6■誤嚥リスクの可視化(上段:構造比較,下段:動態比較)上段に示した構造比較からは,CT再構築画像ではあまり明確でなかった舌根の位置や喉頭蓋の形状が明らかに異なることがわかる.つまり,重度誤嚥患者はその生体構造(位置や形状)から見ても誤嚥を起こしやすいことが推定できる.
図6図6■誤嚥リスクの可視化(上段:構造比較,下段:動態比較)下段に示した動態比較からは,VF画像では詳細に見ることができない食塊の流れを,生体器官の動きと関連付けて議論することができる.たとえば,本シミュレーションに用いた重度誤嚥患者のモデルでは,舌骨の前上方への挙上が少ないため,①喉頭蓋が咽頭後壁に接触して倒れることができず,また②食道入口部の開大も起きず,結果として食塊が食道入口部に滞留し,嚥下後に誤嚥していると考察できる.
本稿では,医食工の学際領域の知見を融合して開発した,立体嚥下動態シミュレータ(SV)の概要ならびにその活用例と可能性を説明した.SVは食品嚥下時の挙動を目視で確認できる(可視化)とともに,嚥下中の食品の物理量を抽出(数値化)できる.またこれらの可視化結果と抽出情報から,嚥下時のバイオメカニクスの考察(10)10) Y. Toyama, T. Kamiya, T. Wada & N. Tetsuya: Jinno, M. Takai, K. Hanyu, Keigo, T. Kikuchi & Y. Michiwaki: Dysphagia Research Society Annual Meeting, 27 February 2016, Tucson Arizona.や食品物性の違いが嚥下運動や食塊流れに及ぼす影響を予測・推定することが可能である.今後は弾性変形を考慮に入れた(11)11) T. Kikuchi, Y. Michiwaki, S. Koshizuka, T. Kamiya & Y. Toyama: Comput. Biol. Med., 80, 114 (2017).SVの開発など,さらに研究を進捗させることで,食品研究の分野では,いままで訴求できていない新しい商品価値や喫食方法の提案などが可能になり,また医療の現場においては,嚥下現象の説明や治療効果の推測などにも応用できる可能性があると考える.
Reference
1) 厚生労働省:平成25年度人口動態統計月報年計(概数)の概況,http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai13/
2) Y. Michiwaki, T. Kikuchi, T. Kamiya & Y. Toyama: 生体医工学,51 (Supplement), R-120 (2013).
3) T. Kamiya, K. Hanyu, Y. Toyama, N. Jinno, M. Takai, T. Kikuchi & Y. Michiwaki: 35th Annual International IEEE EMBS Transaction, pp. 2992–2995 (2013).
4) 越塚誠一:“粒子法”,丸善株式会社,2005.
5) T. Kamiya & Y. Michiwaki: Proceedings of 16th International Symposium on Flow Visualization, pp. 24–28 June 2014, Okinawa Japan.
6) 羽生圭吾,外山義雄,神谷 哲,和田哲也,神野暢子,高井めぐみ,菊地貴博,道脇幸博:第21回日本摂食嚥下リハビリテーション学会講演要旨集,S220 (2015).
7) 髙井めぐみ,神谷 哲,長田 尭,外山義雄,神野暢子,道脇幸博,菊地貴博:“第20回日本摂食嚥下リハビリテーション学会講演要旨集”,S48 (2014).
8) T. Kamiya, K. Hanyu, Y. Toyama, M. Takai, T. Kikuchi & Y. Michiwaki: The 12th World Congress on Computational Mechanics, pp. 24–29 July 2016, Seoul Korea.
9) 道脇幸博:臨床バイオメカニクス,35, 91 (2014).
10) Y. Toyama, T. Kamiya, T. Wada & N. Tetsuya: Jinno, M. Takai, K. Hanyu, Keigo, T. Kikuchi & Y. Michiwaki: Dysphagia Research Society Annual Meeting, 27 February 2016, Tucson Arizona.