今日の話題

共生細菌による害虫の農薬抵抗性獲得機構
ホソヘリカメムシは土壌中の農薬分解菌を獲得して抵抗性になる

Vol.51 No.8 Page. 510 - 512 (published date : 2013年8月1日)
菊池 義智1
  1. 産業技術総合研究所

概要原稿

世界的な食糧難が課題となっている昨今，害虫防除資材としての農薬の重要性はますます高まっており，さまざまなタイプの農薬が開発され農業現場で使用されている．また，農薬は病原性原虫を媒介するカやツェツェバエなど吸血性害虫の防除や，ゴキブリやシロアリといった家屋害虫の防除にも広く用いられており，公衆衛生の分野においてもその重要性は高い．しかしその一方で，単一の農薬を連続使用するとしばしば農薬抵抗性の害虫が出現することが古くから知られてきた．

リファレンス

  1. 1) M. E. Whalon, D. Mota-Sanchez & R. M. Hollingworth : “Global Pesticide Resistance in Arthropods,” CABI, Oxford, 2008.
  2. 2) P. Buchner : “Endosymbiosis of Animals with Plant Microorganisms,” Interscience, New York, 1965.
  3. 3) Y. Kikuchi :Microbes Environ.,24, 195 (2009).
  4. 4) Y. Kikuchi, T. Hosokawa & T. Fukatsu :Appl. Environ. Microbiol.,73, 4308 (2007).
  5. 5) Y. Kikuchi, M. Hayatsu, T. Hosokawa, A. Nagayama, K. Tago & T. Fukatsu :Proc. Natl. Acad. Sci. USA,109, 8618 (2012).


本文はトップページからログインをして頂くと表示されます。