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新規植物カルス誘導化合物FPX
植物細胞分化研究と遺伝子組換え技術開発に役立つ新しい化学ツール
Vol.57 No.5 Page. 267 - 269 (published date : 2019年5月1日)
中野 雄司1,3,
田中 翔太1,2,
竹野 駿1,2
- 理化学研究所環境資源科学研究センター
- 明治大大学院・農学研究科
- 現在、京都大学大学院生命科学研究科
概要原稿
植物の葉や根の器官に分化し終えた細胞を,カルス細胞へ脱分化(初期化)誘導する新規化合物FPXを単離した.FPXで誘導したカルスは,シュート再分化活性や遺伝子組換え活性も高く,基礎研究のみでなく,植物バイオテクノロジー技術の発展にも貢献しうる可能性が期待される.
リファレンス
- 1) D. A. Evans, W. R. Sharp, P. V. Ammirato & Y. Yamada: Handbook of plant cell culture. MacMillan, London, Royaume-Uni. (1984).
- 2) F. Sato: Biosci. Biotechnol. Biochem., 77, 1 (2013).
- 3) T. Nakano, S. Tanaka, M. Ohtani, A. Yamagami, S. Takeno, N. Hara, A. Mori, A. Nakano, S. Hirose, Y. Himuro et al.: Plant Cell Physiol., 59, 1555 (2018).
- 4) 田部井 豊(編):“形質転換プロトコール・植物編”,化学同人,2012.
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