特別寄稿

幼虫の頭部をもつ国蝶オオムラサキ
その驚愕の形態の謎を追う

Vol.59 No.4 Page. 182 - 190 (published date : 2021年4月1日)
松本 正吾1
  1. 日本農芸化学会フェロー
vol59_4

 

概要原稿

国蝶オオムラサキや近縁種では、ごく希に幼虫の頭部をもつ奇妙な形態をした成虫が出現する。この異常形態がどのような原因とプロセスを経て出現したのだろうか? たまたま同様のアカボシゴマダラに遭遇したことから、実験科学的な検証が難しいこの謎解きに挑戦し、一つの結論に至った過程をドキュメンタリー風に紹介する。

リファレンス

  1. 1) 鈴木 理:細胞工学,24, 994 (2005).
  2. 2) 川田光政:jezoensis, 26, 177 (1999).
  3. 3) Insectech: オオムラサキの蛹化,https://www.youtube.com/watch?v=4XzeqGrxzrs. (2015)
  4. 4) 宮城秋乃:フタオチョウの蛹化,https://www.youtube.com/watch?v=3ML9Lx7zPbM&pbjreload=101. (2016)
  5. 5) 高嶋清明:アゲハ蛹化,https://www.youtube.com/watch?v=eh79To7mIx4. (2011)
  6. 6) Gujodotcom: 蚕の一生蛹化,https://www.youtube.com/watch?v=YOdaO3kxIsE. (2010)
  7. 7) Akame yago: オオムラサキ幼虫の脱皮,https://www.youtube.com/watch?v=BE2MlzIDZb8. (2016)
  8. 8) 高嶋清明:アゲハ幼虫の脱皮,https://www.youtube.com/watch?v=udIiDl6pn4A. (2017)
  9. 9) MrSamaraw: 国蝶オオムラサキ雄の羽化,https://www.youtube.com/watch?v=_rd1lupNrUQ. (2017)
  10. 10) 石井象二郎:“昆虫生理学”,培風館,1982, p. 5.
  11. 11) 石崎宏矩:“サナギから蛾へ”,名古屋大学出版会,2006, p. 44.
  12. 12) K. Kiguchi & L. M. Riddiford: J. Insect Physiol., 24, 673 (1978).
  13. 13) 金児 雄,比留間潔:蚕糸・昆虫バイオテック,85, 117 (2016).
  14. 14) 深谷昌次,三橋 淳:応用動物昆虫学会誌,1, 145 (1957).
  15. 15) M. Osanai: Hoppe Seylers Z. Physiol. Chem., 347 (Jahresband), 145 (1966).
  16. 16) 木口憲爾,藤巻忠彦:蚕糸研究,124, 88 (1982).
  17. 17) K. Hiruma, S. Matsumoto, A. Isogai & A. Suzuki: J. Comp. Physiol. B, 154, 13 (1984).
  18. 18) 深谷昌次,三橋 淳:応用動物昆虫学会誌,2, 223 (1958).
  19. 19) 伊藤智夫,小林勝利:化学の領域選書2 “昆虫ホルモン,”南江堂,1971, p. 78.
  20. 20) 佐藤 博:蝶と蛾,19, 32 (1968).
  21. 21)石崎宏矩:化学と生物,13, 49 (1975).


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