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ラン藻の代謝改変によるバイオプラスチック増産
ラン藻代謝工学の新展開
Vol.52 No.5 Page. 285 - 286 (published date : 2014年5月1日)
概要原稿
ラン藻は,酸素発生型の光合成を行う細菌である.淡水,海水,土壌から深海や温泉に至るまで,あらゆる環境に生育していることが知られている.光合成を行うことで,光エネルギーと大気中の二酸化炭素の利用が可能であることから,ラン藻を用いたバイオエネルギー,バイオマテリアルの生産に期待が寄せられている.現在では,スピルリナというラン藻種が,健康食品および色素生産の目的で工業的に培養されているが,プラスチックなどの化学工業原料や燃料物質の生産には至っていない.ラン藻による効率的で多様な物質生産系を確立することで,化石燃料の使用を低減した二酸化炭素の資源化が可能となる.
リファレンス
- 1) T. Osanai, A. Oikawa, M. Azuma, K. Tanaka, K. Saito, M. Y. Hirai & M. Ikeuchi : J. Biol. Chem., 286, 30962 (2011).
- 2) T. Osanai, K. Numata, A. Oikawa, A. Kuwahara, H. Iijima, Y. Doi, K. Tanaka, K. Saito & M. Y. Hirai : DNA Res., 20, 525 (2013).
- 3) T. Osanai, A. Kuwahara, H. Iijima, K. Toyooka, M. Sato, K. Tanaka, M. Ikeuchi, K. Saito & M. Y. Hirai : Plant J., 76, 456 (2013).
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