農芸化学@HighSchool

さかなの腸内細菌
抗菌物質を探る

Vol.61 No.2 Page. 98 - 101 (published date : 2023年2月1日)
中崎 宏哉1
  1. 学校法人大阪明星学園明星高等学校生物部大阪明星高校生物部

概要原稿

魚の病気を治す薬をつくり,養殖や飼育に役立てるために,魚の腸内細菌から病原菌を不活性化させる物質を出す細菌を発見することを目的として本研究を行った.キダイの消化管から単離した腸内細菌を用いて,細菌間の種間関係を調べる独自の実験のバクテリアバトルを行った.その結果,ブレビバクテリウム属細菌が他の菌を不活性化する物質を出している可能性が示された.そこで,この細菌の魚の病原菌に対する抗菌活性をディスク拡散法で調べたところ,ブレビバクテリウム属細菌が抗菌活性をもつことが示唆された.

リファレンス

  1. 1) 江草周三:日本獣医師学会誌,21,143(1968).
  2. 2) 杉田治男(編),佐藤秀一(著):“増補改訂版 養殖の餌と水 - 陰の主役たち”,恒星社厚生閣,2014.
  3. 3) 石田祐三郎,杉田治男(編):“海洋環境アセスメントのための微生物実験法”,恒星社厚生閣,2006.
  4. 4) 石田祐三郎,杉田治男(編):“海の環境微生物学”,恒星社厚生閣,2011.
  5. 5) 亀井勇統:Coastal bioenvironment19,33(2012).
  6. 6) 片岡柾人:“オカダンゴムシの共生菌による抗カビ物質生産”,筑波大学 第14回「科学の芽」賞,2019.
  7. 7) E. J. Choi, H. C. Kwon, J. Ham & H. O. Yang: J. Antibiot., 62, 621 (2009).
  8. 8) V. Srilekha, G. Krishna, V. Seshasrinivas & M. A. S. Charya: Res. Pharm. Sci., 12, 283 (2017).
  9. 9) A. S. Motta & A. Brandelliet: J. Appl. Microbiol., 92, 63 (2002).


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