農芸化学@HighSchool

もち小麦末粉の添加が製パン性に及ぼす影響

Vol.62 No.1 Page. 50 - 53 (published date : 2024年1月1日)
森咲 夕美1, 伊藤 暖太1, 加古 彩人1, 伊藤 光星1
  1. 三重県立四日市農芸高等学校食品科学プロジェクトチーム

概要原稿

もち小麦はデンプンがアミロペクチン100%であることから,パンの原料として混合し加工すると,もちもち感,のどごしのよさなど他の小麦粉にない特徴的な食感が出る(1).本研究では,もち小麦の製粉時に発生する末粉(すえこ;小麦粉として製品にならない外皮を除く胚芽,外胚乳などの粉末)のパンへの有効利用について検討した.そのまま添加するとえぐみや苦味が感じられ膨らみが悪いという課題があるが,微粉末に処理することで,膨らみともちもち感が増加し,のどごしの良さで有意な差が認められた.

リファレンス

  1. 1) 長澤 一,田引 正,西尾善太,伊藤美環子,中村和弘,谷口義則,山内宏昭:日本調理科学会誌44, 214 (2011).
  2. 2) T. Yasui & K. Ashida: J. Cereal Sci., 53, 104 (2011).
  3. 3) 食品分析開発センターSUNATEC分析,酵素重量法(プロスキー変法)によるもち小麦末粉の検査,2021.
  4. 4) 日清製粉株式会社:小麦ふすま素材およびこれを用いたパン類の製造方法,特開2018-88872, 2018.


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