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1,5-アンヒドログルシトール
新しい機能性糖質の期待される広い用途

Vol.52 No.7 Page. 426 - 427 (published date : 2014年7月1日 advanced publication : 2014年6月20日)
小西 洋太郎1
  1. 大阪市立大学大学院生活科学研究科

概要原稿

甘味は人種・性・文化の違いを超えて人類が先天的に求める至福の味である.その代表的な甘味料である砂糖(スクロース)の摂りすぎは生活習慣病(高血圧,糖尿病,肥満)の発症と深くかかわっている.そこで,消費者の安全・健康志向を受けて,安価で,嗜好性のよい,しかも無・低カロリーなど機能性甘味料が期待されている.本稿で紹介する1,5-アンヒドログルシトール(AG)の研究はスタートラインについたばかりであるが,AG自身は機能性甘味料として注目され,さらに酵素反応によって別の機能性糖1,5-アンヒドロフルクトース(AF)に変わる,デュアルファンクション的性質をもっており,その用途にも広がりをもつ.

リファレンス

  1. 1) 亀谷俊一,赤沼宏史:生化学,69, 1361 (1997).
  2. 2) M. Yabuuchi et al. : Clin. Chem., 35, 2039 (1989).
  3. 3) S. Yu : IUBMB Life, 60, 798 (2008).
  4. 4) T. Kawasaki et al. : Diabetes Res. Clin. Pract., 50, 97 (2000).
  5. 5) 小西洋太郎:特願2012–108539
  6. 6) 小西洋太郎:JST研究成果最適展開支援プログラム探索タイプ完了報告書,2013.
  7. 7) T. Yamanouchi et al. : Biochim. Biophys. Acta, 1623, 82 (2003).
  8. 8) A. Kato et al. : J. Agric. Food Chem., 61, 611 (2013).
  9. 9) R. Fiskesund et al. : Planta Med., 76, 1635 (2010).
  10. 10) B. Ahrén et al. : Eur. J. Pharmacol., 397, 219 (2000).
  11. 11) A. Kojima-Yuasa et al. : Natural Product Commun., 7, 1501 (2012).
  12. 12) 吉永一浩ほか:J. Appl. Glycosci., 52, 287 (2005).


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