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光質が根粒菌の感染を制御する
フィトクロムシグナリングを介した根粒形成のメカニズム
Vol.52 No.3 Page. 136 - 138 (published date : 2014年3月1日)
概要原稿
多くのマメ科植物は根粒菌との共生の場である根粒を形成する.根粒菌は,空気中の窒素をニトロゲナーゼ系によりアンモニアへ還元し,窒素源として宿主植物へ供給している.一方,宿主植物は,光合成で固定した産物を炭素源として根粒菌へと供給している.このことから,植物へ照射される光の量が共生関係成立にとって大事であることは容易に想像がつく.それでは光の質についてはどうなのだろうか? 本稿では光の質が根粒菌とマメ科植物の共生へ与える影響について,先人や私たちの研究について概観する.
リファレンス
- 1) E. B. Fred, P.W. Wilson & O. Wyss : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 24, 46 (1938).
- 2) D. A. van Schreven : Plant Soil, 11, 93 (1959).
- 3) M. J. Kasperbauer, P. G. Hunt & R. E. Hunt : Physiol. Plant, 61, 549 (1984).
- 4) M. J. Kasperbauer & P. G. Hunt : Plant Soil, 161, 97 (1994).
- 5) H. Smith & G. C. Whitelam : Plant Cell Environ., 20, 840 (1997).
- 6) A. Suzuki, L. Suriyagoda, T. Shigeyama, A. Tominaga, M. Sasaki, Y. Hiratsuka, A. Yoshinaga, S. Arima, S. Agarie, T. Sakai et al. : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108, 16837 (2011).
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