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みどりの香りの生合成機構
膜脂質上での酸化開裂反応

Vol.53 No.1 Page. 2 - 4 (published date : 2014年12月20日)
松井 健二1, 肥塚 崇男2
  1. 山口大学大学院医学系研究科(農学系)
  2. 山口大学農学部
vol53_1

 

概要原稿

「みどりの香り」は(Z)-3-ヘキセナールをはじめとする炭素数6(C6) の揮発性化合物群の総称で,緑葉香の主成分である.ほぼすべての被子植物がみどりの香りを生成するので地球上の野山はみどりの香りで満ちていると言える.みどりの香りは加害されたときにその傷口で急激に生成放散され,加害者の忌避や傷口の防御といった直接防衛や加害者の天敵を誘引する間接防衛に関与している.

リファレンス

  1. 1) G. Arimura, K. Matsui & J. Takabayashi: Plant Cell Physiol., 50, 911 (2009).
  2. 2) K. Sugimoto & K. Matsui et al.: Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 111, 7144 (2014).
  3. 3) D.-S. Lee, P. Nioche, M. Hamberg & C. S. Raman: Nature, 455, 363 (2008).
  4. 4) K. Matsui: Curr. Opin. Plant Biol., 9, 274 (2006).
  5. 5) C. Wasternack & B. Hause: Ann. Bot., 111, 1021 (2013).
  6. 6) A. Nakashima et al.: J. Biol. Chem., 288, 26078 (2013).
  7. 7) Y. Saka, T. Mori & Y. Matsumura: Colloids Surf. B Biointerfaces, 19, 187 (2000).
  8. 8) A. Higdon et al.: Biochem. J., 442, 453 (2012).


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