解説

バイオリファイナリーの現状と展望
バイオマスからの化学品・燃料の生産

Vol.53 No.10 Page. 689 - 695 (published date : 2015年9月20日)
蓮沼 誠久1, 石井 純1, 荻野 千秋2, 近藤 昭彦2
  1. 神戸大学自然科学系先端融合研究環
  2. 神戸大学大学院工学研究科
vol53_10

 

概要原稿

持続可能な社会へ向かうためには再生可能エネルギーが中心的な役割を果たすことが求められている.そのなかで,バイオマスから液体燃料やバルクケミカルを経済性良く,高効率で生産する技術の開発が期待されている.バイオマスとしては,安定的な供給が可能で,食糧と競合しないリグノセルロース系バイオマスの利活用が望まれている.本稿ではリグノセルロース系バイオマスからのエタノールの製造プロセスについて研究の課題と最新の知見を紹介するとともに,バイオプロセスによるバルクケミカル生産に関する最近の研究例についても紹介する.

リファレンス

  1. 1) 吉田和哉,植田充美,福崎英一郎:“第二世代バイオ燃料の開発と応用展開”,シーエムシー出版,2009.
  2. 2) 近藤昭彦,天野良彦,田丸 浩:“バイオマス分解酵素研究の最前線”,シーエムシー出版,2012.
  3. 3) T. Hasunuma & A. Kondo: Biotechnol. Adv., 30, 1207 (2012).
  4. 4) Y. Matano, T. Hasunuma & A. Kondo: Bioresour. Technol., 108, 128 (2012).
  5. 5) T. Hasunuma, T. Sanda, R. Yamada, K. Yoshimura, J. Ishii & A. Kondo: Microb. Cell Fact., 10, 2 (2011).
  6. 6) T. Hasunuma, K. Sung, T. Sanda, K. Yoshimura, F. Matsuda & A. Kondo: Appl. Microbiol. Biotechnol., 90, 997 (2011).
  7. 7) 向山正治,堀川 洋:生物工学会誌,90, 407 (2012).
  8. 8) N. Kawasaki, A. Nakayama, N. Yamano, S. Takeda, Y. Kawata, N. Yamamoto & S. Aiba: Polymer, 46, 9987 (2005).
  9. 9) K. Hashimoto, T. Hamano & M. Okada: J. Appl. Polym. Sci., 54, 1579 (1994).
  10. 10) C. Takahashi, J. Shirakawa, T. Tsuchidate, N. Okai, K. Hatada, H. Nakayama, T. Tateno, C. Ogino & A. Kondo: Enzyme Microb. Technol., 51, 171 (2012).


本文はトップページからログインをして頂くと表示されます。