巻頭言

昨今の農芸化学について考える

Vol.54 No.1 Page. 1 - 1 (published date : 2015年12月20日)
西山 真1
  1. 東京大学生物生産工学研究センター

冒頭文

農芸化学科がほとんどの大学からなくなって30年近くが経過し,農芸化学は本会だけの名称になった感があった.そうしたなか,岡山大学で10年ほど前に農芸化学コースが復活し,さらに2016年度からは高知大学に農芸化学科が設置されると聞く.東京大学においても,数年前に学生実験書として「実験農芸化学」と農芸化学の名前が復活し,農芸化学概論という必修講義も行われるようになった.こうした農芸化学という名称の復興は単なる懐古主義ではなく,農芸化学が今でもわれわれの学問領域にとって魅力のある名称であることの表れであろうと思われる.

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