セミナー室
/ 有機化合物による環境汚染の現状とその対策
微生物によるバイオレメディエーション利用指針における微生物の生態系等への影響評価
Vol.49 No.3 Page. 199 - 203 (published date : 2011年3月1日)
概要原稿
本セミナー室第2回で須藤氏が述べたように 外部から微生物を汚染環境に導入して効率的に環境汚染の浄化を進めるバイオオーグメンテーションを実施する場合には 実施に先立って 利用する微生物が生態系への影響およびヒトへの健康影響を与えるおそれがないことを確認して安全性を確保することが必要で そのために「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」 バイレメ利用指針 が設けられている 1 3 バイオオーグメンテーションの実施を計画している事業者が 浄化事業計画がバイレメ利用指針に適合しているかを確認して事業を実施しようとする場合に バイレメ利用指針に適合しているか否かの確認を経済産業大臣および環境大臣に求めることができる そして 事業者が指針適合確認を求める場合には 生態系等への影響評価書と浄化事業計画書を提出して 経済産業省と環境省が設置している合同の委員会における審査を受けることになる バイレメ利用指針が平成17年3月に告示されて以来 表1に示すように これまでに平均年2回のペースで計10回の委員会が開催されている この委員会での審議に基づき株式会社クボタ 前田建設工業株式会社 栗田工業株式会社 株式会社奥村組・株式会社アイアイビー 大成建設株式会社の申請案件が確認を受けている 須藤氏稿参照 今回は 指針の対象と微生物の生態系等への影響評価に関わるプロセスと課題を取り上げて紹介したい
リファレンス
- 1) 微生物によるバイオレメディエーション利用指針 ; http://www.env.go.jp/air/tech/bio/an050330.pdfあるいはhttp://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g90123a04j.pdf http://www.env.go.jp/air/tech/bio/an050330.pdf
- 2) 微生物によるバイオレメディエーション利用指針審査要領;http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g50620a30j.pdf http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g50620a30j.pdf
- 3) 微生物によるバイオレメディエーション利用指針の解説;http://www.env.go.jp/air/tech/bio/kaisetu.pdfあるいは http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/bio/cartagena/bairemekaisetsu.pdf http://www.env.go.jp/air/tech/bio/kaisetu.pdf
- 4) 経済産業省産業構造審議会化学・バイオ部会微生物によるバイオレメディエーション利用指針審査微生物開放系利用技術小委員会議事録;http://www.meti.go.jp/committee/gizi_1/17.html. 環境省中央環境審議会水環境・土壌農薬合同部会バイオレメディエーション小委員会審査分科会合同会合議事録;http://www.env.go.jp/council/23wat-doj/yoshi23-02.html http://www.meti.go.jp/committee/gizi_1/17.html
- 5) 国立感染症研究所病原体等安全管理規程・別冊1(病原体等のBSL分類);http://www.nih.go.jp/niid/Biosafety/kanrikitei3/ http://www.nih.go.jp/niid/Biosafety/kanrikitei3/
- 6) 日本細菌学会病原体等安全取扱・管理指針・付表1
- 7) 岸 国平(編):“日本植物病害大事典”,全国農村教育協会,1999.
- 8) 日本植物病理学会(編):“植物病理学事典”,養賢堂,1995.
- 9) 小川和夫,室賀清邦(編):“改訂・魚病学概論”,恒星社厚生閣,2008.
- 10) 畑井喜司雄,宗宮弘明,渡邉 翼:“魚病学”,学窓社,2002.
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