セミナー室 / 有機化合物による環境汚染の現状とその対策

バイオレメディエーションの実際:油汚染土の浄化

Vol.49 No.6 Page. 420 - 425 (published date : 2011年6月1日)
千野 裕之1
  1. (株)大林組

概要原稿

油汚染は土壌汚染の一例であり,その原因が,鉱油類を含む土壌により,その土地や周辺を利用したり,今後利用しようとする者に対して,油臭や油膜による生活環境保全上の支障を生じさせていることをいう.日本における油汚染は他の土壌汚染と異なり,特定の物質を対象とせず,鉱油類全体を人の感覚をもとに総体的に捉え,油臭・油膜の有無を判断する.これは,鉱油類には様々な種類が存在し,成分も多様で,かつ環境中で性状も変化するため,油臭・油膜の程度を一律に捉えることが困難なためである.

リファレンス

  1. 1) 環境省:油汚染対策ガイドライン,2007.
  2. 2) 則長 満:立命館国際研究,13(3), 189 (2001).
  3. 3) W. C. Anderson(編),軽部征夫(監修):“バイオレメディエーション-微生物による環境修復技術の実際”,Springer-Verlag Tokyo, 1997.
  4. 4) 財団法人石油産業活性化センター:バイオテクノロジーによる油汚染土の修復調査(クウェート)(平成6年度産油国等石油産業等産業基盤整備事業),1995.
  5. 5) 横堀加奈里,原口 真,須藤孝一,井上千弘,川辺能成,駒井 武:地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会第9回講演集 (2003).
  6. 6) 土壌環境ニュース第46号「土壌・地下水汚染の調査・対策技術の現状」セミナー報告.


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