「化学と生物」文書館
二成分制御系研究を振り返って(前編:組換えDNA時代)
Vol.49 No.6 Page. 426 - 430 (published date : 2011年6月1日)
概要原稿
二成分制御系は環境シグナル検知・情報伝達機構の総称であり,1980年代から現在に至るまで精力的な研究が続いている.その間,日本では主に農芸化学分野の多くの研究者がその中心を担ってきた.その一人として,ここにその研究の個人史をまとめる機会を得たことを光栄に思う.ただ,その時々の最新情報をまとめる一般的総説と異なり,このような文章では幅広い年代の読者と時間軸を共有する必要がある.さもないと,「昔々あるところに……」といった単なる昔話に終わってしまう可能性が高い.そこで,二成分制御系に関する流れを分子生物学の流れの中に位置付けることにより,読者との間で時間軸を共有することを心がけた.また,文章の構成上他の研究者の成果にほとんど触れない非礼をあらかじめお詫びする.
リファレンス
- 1) H. Kawaji, T. Mizuno & S. Mizushima : J. Bacteriol., 140, 834 (1979).
- 2) T. Mizuno, E. T. Wurtzel & M. Inouye : J. Biol. Chem., 257, 13692 (1982).
- 3) T. Mizuno, M.-Y. Chou & M. Inouye : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81, 1966 (1984).
- 4) T. Mizuno & S. Mizushima : Mol. Microbiol., 4, 1077 (1990).
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