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哺乳類における涙のフェロモン
マウスのペプチド性フェロモンの受容体,神経回路,行動まで明らかに

Vol.49 No.7 Page. 449 - 451 (published date : 2011年7月1日)
はが 紗智子1, 東原 和成1
  1. 東京大学大学院農学生命科学研究科

概要原稿

フェロモンは「ある個体から分泌され,同種の他個体に受容されることで,受容した個体に特定の行動や内分泌変化をひき起こす物質」と定義される.視覚の発達したヒトや一部のサルと異なり,大部分の動物では嗅覚系を介したフェロモンコミュニケーションが社会生活の制御に重要な役割を担っている.たとえば,縄張りを守るための攻撃行動や子孫を残すための性行動は,相手から放出されるフェロモンを感知してひき起こされる典型的な行動である.

リファレンス

  1. 1) H. Kimoto, S. Haga, K. Sato & K. Touhara : Nature, 437, 898 (2005).
  2. 2) S. Haga, T. Hattori, T. Sato, K. Sato, S. Matsuda, R. Kobayakawa, H. Sakano, Y. Yoshihara, T. Kikusui & K. Touhara : Nature, 466, 118 (2010).
  3. 3) H. Kimoto, K. Sato, F. Nodari, S. Haga, T. E. Holy & K. Touhara : Curr. Biol., 17, 1879 (2007).
  4. 4) S. Gelstein, Y. Yeshurun, L. Rozenkrantz, S. Shushan, I. Frumin, Y. Roth & N. Sobel : Science, 331, 226 (2011).


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