セミナー室 / これからのバイオイメージング技術

合成小分子蛍光プローブの精密分子設計による in vivo 微小がんイメージング

Vol.49 No.9 Page. 630 - 638 (published date : 2011年9月1日)
浦野 泰照1
  1. 東京大学大学院医学系研究科

概要原稿

生きている状態の細胞は,様々な生理活性物質や情報伝達物質の生成・移動・消去などを通じて,多様な細胞機能を発揮し,生きている状態を維持している.すなわち,生命現象の解析や病態要因の解明などにおいて,「生きている状態の生物試料」における種々の生理活性物質の動態を,リアルタイムに観測することはきわめて重要である.しかし,一般にほとんどの生理活性物質は無色であるため,光学顕微鏡でただ観察してもその動きを知ることはできない.そこで近年,観測対象分子を高感度に可視化する蛍光プローブを用いて,蛍光顕微鏡下で生細胞応答をライブイメージングする技法が広く汎用されている.

リファレンス

  1. 1) A. Minta et al. : J. Biol. Chem., 264, 8171 (1989).
  2. 2) T. Miura et al. : J. Am. Chem. Soc., 125, 8666 (2003).
  3. 3) K. Tanaka et al. : J. Am. Chem. Soc., 123, 2530 (2001).
  4. 4) N. Umezawa et al. : Angew. Chem. Int. Ed., 38, 2899 (1999).
  5. 5) K. Setsukinai et al. : J. Biol. Chem., 278, 3170 (2003).
  6. 6) T. Ueno et al. : J. Am. Chem. Soc., 128, 10640 (2006).
  7. 7) S. Kenmoku et al. : J. Am. Chem. Soc., 129, 7313 (2007).
  8. 8) Y. Urano et al. : J. Am. Chem. Soc., 127, 4888 (2005).
  9. 9) M. Kamiya et al. : J. Am. Chem. Soc., 129, 3918 (2007).
  10. 10) T. Kobayashi et al. : J. Am. Chem. Soc.,129, 6696 (2007).
  11. 11) Y. Urano et al. : Nature Med., 15, 104 (2009).


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