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メタボロミクスで遺伝子組換え作物を「客観的に」評価する
安全性評価のための汎用性の高い手法として期待

Vol.49 No.12 Page. 808 - 810 (published date : 2011年12月1日)
草野 都1
  1. 理化学研究所植物科学センター

概要原稿

遺伝子組換え作物とは,植物に遺伝子を導入して新しい機能を付加した作物を指す.「乾燥ストレスに強いイネ」のように,作物がこれまでに獲得してきた能力をさらに向上させた遺伝子組換え作物や,作物がこれまでもっていなかった遺伝子を導入し目的の物質を生産する遺伝子組換え作物(害虫抵抗性をもたせたトウモロコシなど)が作出されている.従来の育種法に比べ,短期間で新品種を開発できるのが特徴であるが,安全性に関してはさまざまな議論があり,正確かつ客観的な評価手法が求められている.

リファレンス

  1. 1) M. Kusano et al. : PLoS One, 6, e16989 (2011).
  2. 2) R. A. Dixon & D. Strack : Phytochemistry, 62, 815 (2003).
  3. 3) M. Kusano, A. Fukushima, M. Arita, P. Jonsson, T. Moritz, M. Kobayashi, N. Hayashi, T. Tohge & K. Saito : BMC Syst. Biol., 1, 53 (2007).
  4. 4) F. Matsuda, K. Yonekura-Sakakibara, R. Niida, T. Kuromori, K. Shinozaki & K. Saito : Plant J., 57, 555 (2009).
  5. 5) M. Watanabe, M. Kusano, A. Oikawa, A. Fukushima, M. Noji & K. Saito : Plant Physiol., 146, 310 (2008).
  6. 6) H. Redestig, M. Kusano, A. Fukushima, F. Matsuda, K. Saito & M. Arita : BMC Bioinformatics, 11, 214 (2010).


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