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核内タンパク質の品質管理機構
分裂酵母のユビキチン化経路を特定
Vol.50 No.2 Page. 76 - 77 (published date : 2012年2月1日)
概要原稿
タンパク質がその機能を発揮するためには適切な立体構造をとることが必要であるが,環境ストレスや熱ショックなどにより異常タンパク質や変性タンパク質が産出されることがある.一方,翻訳時に新しく生産される全タンパク質のうち約30%のものは本来の立体構造をとらない変性タンパク質として生産されるという報告もあり(1),通常状態においても細胞内で変性タンパク質や異常タンパク質が恒常的に生じている可能性がある.このように,細胞内のタンパク質は正常型のものだけではなく,様々なコンフォーメーションをとった分子種が不安定に混在した状態にあると考えられる.
リファレンス
- 1) U. Schubert et al. : Nature, 404, 770 (2000).
- 2) A. Goldberg et al. : Nature, 426, 895 (2003).
- 3) R. Gardner et al. : Cell, 120, 803 (2005).
- 4) Y. Matsuo, H. Kishimoto, K. Tanae, K. Kitamura, S. Katayama & M. Kawamukai : J. Biol. Chem., 286, 13775 (2011).
- 5) E. K. Fredrickson, J. C. Rosenbaum, M. N. Locke, T. I. Milac & R. G. Gardner : Mol. Biol. Cell, 22, 2384 (2011).
- 6) Iwata et al. : J. Biol. Chem., 284, 9796 (2009).
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