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合成代謝経路を導入した大腸菌によるイソプロパノール生産
140グラム毎リットル以上の生産を達成
Vol.50 No.2 Page. 79 - 80 (published date : 2012年2月1日)
猪熊 健太郎1,
花井 泰三1
- 九州大学大学院農学研究院
概要原稿
低炭素循環型社会実現の観点から,バイオ燃料およびバイオプラスチックなど,バイオマスから生物変換によって得られるバイオアルコールに関心が集まっている.この中でも,すでに実用化レベルに到達しているバイオアルコールであるエタノールから,さらに炭素鎖の長い次世代バイオアルコールの研究が盛んである.イソプロパノールは,エタノールより炭素を1つ多く有した二級アルコールであり,プラスチックとして広く利用されているプロピレンの材料になることから,グリーンケミストリーの観点からも重要な目的生産物となる.これらのことから,イソプロパノールの微生物による生産は重要性を増すと期待できる.
リファレンス
- 1) T. Hanai, S. Atsumi & J. C. Liao : Appl. Environ. Microbiol., 73, 7814 (2007).
- 2) K. Inokuma, J. C. Liao, M. Okamoto & T. Hanai : J. Biosci. Bioeng., 110, 696 (2010).
- 3) S. Atsumi, A. F. Cann, M. R. Connor, C. R. Shen, K. M. Smith, M. P. Brynildsen, K. J. Chou, T. Hanai & J. C. Liao : Metab. Eng., 10, 305 (2008).
- 4) S. Atsumi, T. Hanai & J. C. Liao : Nature, 451, 86 (2008).
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