巻頭言
当世学生事情
Vol.50 No.4 Page. 231 - 231 (published date : 2012年4月1日)
冒頭文
入試制度の多様化に伴い年に何回も行なわれる様々な入試,教養部の廃止による教養教育科目の担当,様々な教育研究プログラムの申請・実施に付随する会議やシンポジウムなどの運営,大学院生数の増大とは裏腹に研究室教員数が減少したことによる雑務の増加などにより,大学教員の仕事量が限界に達していることはしばしば耳目に触れるところであり,筆者自身も実感している.しかし,忙しくなったのは教員ばかりではない.10年頃前までは,午後7時頃を過ぎると,緊急の問合せなどで事務室に電話しても,職員が皆帰宅してしまっており,翌朝に持ち越しとなることが多かったように記憶しているが,近年では,9時にメールを入れてもすぐに返事が返ってくるようになった.土曜日や日曜日にもしばしば事務室の電気がついている.冒頭で述べた様々な制度改変・多様化は必然的に事務機構も巻き込んでいるため,彼らの業務も以前に比べて大幅に増大しているのは当然である.それと同様に,あるいはそれにも増して,当代の大学院生の置かれている状況は同情に値する.
リファレンス
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