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植物のオーキシン生合成主経路の解明
TAAおよびYUCCAファミリーによるインドール-3-酢酸の生合成
Vol.50 No.6 Page. 394 - 396 (published date : 2012年6月1日)
笠原 博幸1,
増口 潔1,
神谷 勇治1
- 理化学研究所植物科学研究センター
概要原稿
オーキシンはダーウィン親子が1880年に発表した植物の屈光性に関する研究をもとに発見された植物ホルモンであり,植物の形態形成や環境応答の制御において中心的な役割を果たしている.植物の主要なオーキシンであるインドール-3-酢酸 (IAA) の生合成経路の解明は,植物の基本的な形態形成や環境応答のしくみを理解するために不可欠であり,これまで60年以上にわたり植物科学における重要課題のひとつであった.最近,ついにIAAの生合成主経路がモデル植物であるシロイヌナズナにおいて明らかになったので紹介する.
リファレンス
- 1) S. Sugawara et al. : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 106, 5430 (2009).
- 2) K. A. Phillips et al. : Plant Cell, 23, 550 (2011).
- 3) K. Mashiguchi et al. : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108, 18512 (2011).
- 4) C. Won et al. : Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 108, 18518 (2011).
- 5) A. N. Stepanova et al. : Plant Cell, 23, 3961 (2011).
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