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イネが環境に応じて水分量を調節するしくみ
地上部からの蒸散要求に応じて根のアクアポリン発現量が変化

Vol.50 No.6 Page. 402 - 403 (published date : 2012年6月1日)
石川(櫻井) 淳子1, 村井(羽田野) 麻理1
  1. (独)農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター

概要原稿

近年,世界各地で異常気象が多発し,農業をめぐる環境はますます厳しくなりつつある.農作物の収量・品質を維持向上させるためには,自力で移動することができない作物が限られた日射・栄養分・水分を効率的に取り込んで利用するしくみを明らかにすることが必要である.とりわけ水分吸収は,光合成や栄養素の吸収・体内での移動にも密接に関わるなど,作物が生長するための基礎となる重要な機能であり,近年は水分生理学的な解析のみならず分子生物学的な側面からも重点的に研究が進められている.

リファレンス

  1. 1) 佐々木 成:“水とアクアポリンの生物学”,中山書店,2008, p86.
  2. 2) C. Maurel et al. : Annu. Rev. Plant Biol., 59, 595 (2008).
  3. 3) J. Sakurai et al. : Plant Cell Physiol., 46, 1568 (2005).
  4. 4) 馬 建鋒ら:蛋白質 核酸 酵素,57, 1849 (2007).
  5. 5) Y. Muto et al. : Biosci. Biotechnol. Biochem., 75, 114 (2011).
  6. 6) J. Sakurai-Ishikawa et al. : Plant Cell Environ., 34, 1150 (2011).
  7. 7) C. Maurel et al. : Curr, Opin. Plant Biol., 12, 690 (2009).


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