巻頭言

3.11が投げかけたこと―研究者の責任と人間の価値観

Vol.50 No.7 Page. 475 - 475 (published date : 2012年7月1日)
山根 久和1
  1. 帝京大学理工学部バイオサイエンス学科

冒頭文

科学技術の進歩はしばしば,ギリシャ神話の「プロメテウスの火」に例えられる.ある種の科学技術は人類に莫大な利益をもたらす一方,使い方によっては,人類に大きな不幸をもたらす.原爆とエネルギーの平和利用という二面性をもつ核分裂反応の発見は典型的な例である.昨年の3.11大震災とそれに続く大津波が原因となった福島第一原子力発電所の事故については,巻頭言でも複数の先生方が取り上げられているが,この事故は,研究者の責任と人間の価値観を根底から見直す必要性を投げかけている.

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