随想
農芸化学と産業行政
Vol.50 No.9 Page. 688 - 690 (published date : 2012年9月1日)
貝沼 圭二1,2
- 九州大学大学院農学研究院特別顧問
- 元農林水産省農林水産技術会議事務局長
概要原稿
鈴木梅太郎先生のお名前を初めて拝見したのは,獣医学の専門書がぎっしり詰まった父の書棚の中であった.今思えばその中で,書名は忘れたが鈴木梅太郎先生と住江金之先生の著書が,農芸化学に関係した2冊であった.終戦後疎開を重ねて落ち着いた先の宮城県でのことで,父が学生時代に聴講した思い出を処分できずに残していたものと思う.何度も父の話を聞くあいだに,伝記などを読むことになり,自分もこのような分野で研究をしたいと中学に通っている頃思うようになった.そして大学卒業間近で就職試験を受ける頃には,尊敬する人物には常に鈴木梅太郎先生のお名前を書くようになった.農芸化学科に進んだ後に高峰譲吉翁の話を聴講する機会があり,研究成果の産業化ということに非常に強い関心を抱くようになった.
リファレンス
- 1) 貝沼圭二:化学と生物,50, 203 (2012).
- 2) 貝沼圭二:化学と生物,50, 289 (2012).
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