農芸化学@HighSchool
ネジバナと菌根菌の関係を探る
ネジバナの種子を発芽させるにはどうすればよいだろうか
Vol.55 No.12 Page. 841 - 843 (published date : 2017年11月20日)
概要原稿
本研究は,日本農芸化学会2017年度大会(開催地:京都女子大学)の「ジュニア農芸化学会」で発表された.菌根菌は植物と共生する菌類で,陸上植物の80%以上と共生関係にある.本研究は,菌従属栄養植物であるラン科のネジバナ(Spiranthes sinensis)の種子が,その発芽に必要な菌根菌と共生するイネ科のオヒシバ(Eleusine indica)の側で発芽して生育したことを植生調査,発芽試験,菌根菌同定といった実験で提示し,菌根菌を介した植物間コミュニケーションを示したものである.
リファレンス
- 1) 小川 眞編:“作物と土をつなぐ共生微生物―菌根の生態学―”,社団法人農山漁村文化協会,1987.
- 2) 山本真紀編:“「共生」に学ぶ―生き物の知恵―”,裳華房,2005.
- 3) 植竹ゆかり:“ネジバナ種子の共生発芽における2核Rhizoctonia AG-Cの侵入と菌毬形成”,財団法人日本きのこセンター菌蕈研究所研究報告,28,307(1990).
- 4) 糟谷大河・小林孝人・黒川悦子・H. N. D. Pham・保坂健太郎・寺嶋芳江:日本から新たに発見された3種のチャツムタケ属菌,日本菌学会会報,2016.
- 5) 荒川征夫・稲垣公治:“Rhizoctonia 属菌における菌糸融合群判定および集団遺伝学解析のための分子マーカー”,日植病報,80, 81 (2014).
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