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(published date : 2013年3月1日)
PPAR(ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体)ファミリーには α, β/δ, γ の3種類が存在する.ペルオキシソームの増殖活性があることが知られていたフィブラート系薬剤の標的として見つかったことから,PPARα という名前がつけられた(1).PPARγ は遺伝子同定後しばらくリガンド未知であったが,2型糖尿病改善作用のあるチアゾリジン化合物がPPARγ に対するリガンドであることが同定され,にわかにこの分子が脚光を浴びた.また,脂肪細胞の分化誘導にかかわる転写因子を解析した結果,PPARγ 遺伝子にたどり着いていたこともこの分子のスター性を上げたと言える(2).実際に,大手製薬会社だけでなく世界中の研究室でPPARγ 作動薬の探索がなされ,数多く報告されている.