Vol (Year) :

HOT NEWS [ 12 total ]  -  View All

※表紙をクリックしてください。

注目記事

マイクロバイオーム解析で明らかとなった巨大マリモの内部の微生物たち  /  中井 亮佑, 若菜 勇, 仁木 宏典
マリモは共生微生物の力をかりて大きくなる
膜タンパク質の局在化における配送校正機構  /  松本 俊介
ミトコンドリアに誤局在した膜タンパク質が小胞体に再配送される機構
食品研究における放射光のポテンシャル  /  日高 將文, 原田 昌彦
次世代放射光施設活用に向けた取り組み
エラジタンニンにおける有機化学合成的手法の発展  /  若森 晋之介, 楠木 怜奈
酸化反応の開発と天然物化学への展開
絶食誘導腸管粘膜萎縮と予防栄養  /  内田 博之, 伊東 順太
腸管粘膜萎縮の回復
ATP-graspリガーゼによって生産される環状ペプチド  /  小谷 真也
多様な構造を生み出す生合成システム
硫黄欠乏に対する植物の応答  /  伊藤 岳洋, 張 柳, 大津(大鎌) 直子, 丸山 明子
適応のための内的動態
Gatewayバイナリベクターの開発  /  中川 強
簡単・確実に多彩なクローニングが可能な植物用Gatewayバイナリベクターの開発
雄と雌のミトコンドリアCO1を用いたカラスガイ族の交雑種の検出  /  築根 遼, 中野 律久, 菅谷 亮介

化学と生物 Vol.60 (2022) No.10

全文PDF :
英文要旨および目次PDF :

巻頭言

農芸化学とは何だろうか?  /  阪井 康能

Page. 491 - 491 (published date : 2022年10月1日)
冒頭文
リファレンス
朝永振一郎博士の名著「物理学とは何だろうか」にならい「農芸化学」について考えてみた.様々なご意見・ご批判はあると思うがお許し頂きたい.「農芸化学」が幅広い領域で,“芸”の一文字があり単なる“agricultural chemistry” でないことは理解できるが,ニュアンスも含めて歯切れ良く説明することは難しい.

今日の話題

マイクロバイオーム解析で明らかとなった巨大マリモの内部の微生物たち  /  中井 亮佑, 若菜 勇, 仁木 宏典

Page. 492 - 495 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
阿寒湖のマリモは巨大化する.そのマリモの内部に生息する微生物叢を調べ,マリモの生育への影響を調べた.微生物はマリモに栄養を与えているだけでなく,バイオフィルムを作り構造的にその巨大化を助けている.
vol60_10

膜タンパク質の局在化における配送校正機構  /  松本 俊介

Page. 496 - 498 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
真核生物におけるオルガネラへのタンパク質の配送は正確に行われ,目的地以外に誤配送されたタンパク質は直ちに細胞から分解されると考えられてきた.しかし,細胞には誤配送タンパク質の配送を校正する仕組みがあることがわかってきた.
vol60_10

食品研究における放射光のポテンシャル  /  日高 將文, 原田 昌彦

Page. 499 - 501 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
「ナノを見る巨大な顕微鏡」ともよばれる次世代放射光施設が,東北大学キャンパスで建設されている.この施設の高輝度放射光X線を食品研究に活用する取り組みについて紹介する.
vol60_10

解説

エラジタンニンにおける有機化学合成的手法の発展  /  若森 晋之介, 楠木 怜奈

Page. 502 - 508 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
本解説では,エラジタンニンの有機化学的研究について紹介する.ビアリール構造へ至る酸化的カップリングの開発から,天然物合成や生合成経路の検討についてこれまでの研究を要約した.
vol60_10

絶食誘導腸管粘膜萎縮と予防栄養  /  内田 博之, 伊東 順太

Page. 509 - 517 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
本解説は,経腸栄養治療により判明した健全な腸粘膜には,腸管腔内の栄養成分に加えて機械的刺激も重要であることを説明する.
vol60_10

ATP-graspリガーゼによって生産される環状ペプチド  /  小谷 真也

Page. 518 - 526 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
バクテリアの生合成においてATP-graspリガーゼによって修飾を受け環化されるペプチドの一群がある.近年のゲノムマイニングによって多様な生合成遺伝子クラスターの存在が示唆されている.筆者の研究成果を交えながら最近の知見を紹介する.
vol60_10

セミナー室

硫黄欠乏に対する植物の応答  /  伊藤 岳洋, 張 柳, 大津(大鎌) 直子, 丸山 明子

Page. 527 - 537 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
植物は全生物の必須栄養素である硫黄を硫酸イオンとして吸収し,タンパク質や有用代謝物などの有機物を生成する.本稿では,硫黄の吸収・同化の促進や貯蔵物質の代謝変換など,植物がみせる硫黄欠乏環境への巧みな適応機構について概説する.
vol60_10

プロダクトイノベーション

Gatewayバイナリベクターの開発  /  中川 強

Page. 538 - 543 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
Gatewayクローニングは組換え反応を利用して簡単,迅速,確実に多彩な遺伝子構築を行う技術で,多くの生物種で広く利用されている.本稿では植物ベクターへの応用について紹介する.
vol60_10

農芸化学@HighSchool

雄と雌のミトコンドリアCO1を用いたカラスガイ族の交雑種の検出  /  築根 遼, 中野 律久, 菅谷 亮介

Page. 544 - 547 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス
淡水二枚貝であるカラスガイ族のミトコンドリアの両性遺伝を利用し,交雑種が検出できないかを研究した.各地の雄のサンプルを用いて,精子から雄ミトコンドリアのDNAを,体細胞から雌ミトコンドリアのDNAを抽出し,CO1領域の塩基配列を決定し雌雄の系統樹を作成した.この系統樹において,雌雄で異なる種として同定された割合は約26%(5/19)であった.これらは交雑種であり,種間や属間で交雑が起きていることが実証できた.

付録

和文誌編集委員  / 

Page. 0 - 0 (published date : 2022年10月1日)
概要原稿
リファレンス