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(published date : 2022年9月1日)
近年,薬剤耐性菌感染症の拡大が問題となっている中,私たちは既存の抗生物質の効果に影響を与える物質をカテキン類やその由来物質の中から探索したいと考えた.(-)-エピカテキン,(+)-カテキン,(-)-エピガロカテキンガレート,(+)-タキシフォリンはアンピシリンの抗菌効果には影響がなかったが,C環がカルボニル基に置換している(+)-タキシフォリンが,条件によっては大腸菌(Escherichia coli)に対してアンピシリンの抗菌効果を促進することができる可能性を見出した.