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(published date : 2021年6月1日)
ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)は昆虫の運動,行動,学習などに関わるコリン作動性神経シナプス伝達で中心的な役割を担っている.動物由来のnAChRの機能的発現は比較的容易にできるが,昆虫のnAChRの機能的発現は困難であった.そのため,nAChRを標的とするネオニコチノイドをはじめとする昆虫制御剤の作用機構の研究には限界があった.本問題を解く鍵がついに見つかり,昆虫制御科学における新しい時代が幕を開けた.